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扉の中、外 宮本浩次日本全国縦横無尽コンサート大阪城ホール

宮本浩次全国47都道府県縦横無尽コンサートの大阪城ホールのコンサートに行った。 

(SMS上で多くの方が様子や感想を寄せているので、私なりの勝手な思いだけを書きました。)

宮本さんのコンサートはバースデーコンサート以来2回目。全国コンサートは初めて。

大阪城ホールでのコンサートに初め参加した。
広くて主役が豆粒みたいだと言われ覚悟して、雰囲気を楽しもうと思っていた。
場所は数ヶ月前に関西に用事があり、下見していた。

駅を出て広場があり、目の前がホール。
ホームを行き過ぎて、広い道路に出ると大阪城が見える。
大阪城の敷地はあまりにも広く、人間の知覚出来る範囲を越えいる。豊臣秀吉が造り、徳川家康が全て壊してまた造った。
人の飽くなき欲。

大阪城ホールは、明治時代は欧米諸国に負けぬよう大砲を製造する場所だったそうだ。
大阪生まれの叔母の記憶だと第二次世界大戦後の頃は大きな荒れた空き地という印象があった
との事。

負けまいとホールのステージに立つ演者にある意味ふさわしい場所だ。

ホールの席は2種類。
アリーナ席とスタンド席。
アリーナは、ステージの正面で謂わば地続き。
スタンド席は、地上から上、2階部分に当るのか。このホールのスタンド席は、すり鉢状になっていた。
想像では上から下に強い傾斜があり覗き込むようになっているかと思っていたけれど、なだらかなカーブを描いてステージが見渡せるようになっていた。

スタンド席N。
入口から随分と歩いてたどり着いた先は、ステージの横。 つまり演者の出入りが見える位置。
今回は花道は無く、ステージの上手、下手に登り坂の傾斜を作り、そこを歩けるようになっていた。正面から観ると左右に行き来しているように観える。

スタンド席はステージから遠いけれど、あわよくば近くまで来てくれる席だった。N席の何列かにもよるが、、、。

今回に併せて迷った末にオペラグラスを購入。結果良かった。
まさかコンサートで自分が使用するなんて夢にも思わなかった。
歌手に夢中になるのは、小学生4年生以来だから。
やっと一人歩きし始めたと実感、この歳で(苦笑)。

宮本さんの様子を観る。
一曲目、二曲目、じっくりと歌う。
一曲目、光の世界。
初めて人前で歌ったのは、バースデーコンサート。
私は幸運にその時その場で聴けた。
コンサートの最後の曲で宮本さんと小林さんの2人きりに光のスポットが当たり、宮本さんが繊細に丁寧に歌った。
参加者も初めて聴いた。
私は自然と涙が出た。

CDに収録されたその歌はヘビロテしてる。
暴れん坊のワガママさんが、こんな大人になって(以前の生の歌を聴いたこともないのに、何度も聴き、先輩ファンの方々が書いて下さった文章を読み、私の中にある宮本さんの勝手なイメージ)。
いま、生きているそのままを受け止めてる歌。
色々誰だってある。でもホントは光の中で生きてるんだ。
生を肯定するうた。

二曲目の夜明けの歌。

これも余裕がある。

バースデーコンサートは、全て緊張感があって観ていて苦しくなった。
声は伸びているのに、宮本さんの、身体がどんどん固まっていくように思えた。
声を出すのは、身体が楽器になるから身体の緊張はマイナスなのか、、専門的な事は全く分からないけれど、半分に前に折って背中を丸め、苦しくて仕方ない様子もあった。
ただエレファントカシマシの曲になると、バンドメンバーは違うのに声に余裕があった。絶対の自信があるのだと思った。

今回のツアーは多幸感を持つとは聞いたが、宮本さんのこの伸びやかさが参加者に喜びを届けていると思った。

そう聴衆というより、宮本さんとバンドの皆さんと、観て聴いている私たち。参加している一体感だ。

男前五人衆、と宮本さんは、称していた。
コンサートの様子がSMSで伝わるとユニット感がファンの間でも強くなり、プラスに働いてコンサートが盛り上がる。

ギター、ドラム、ベース、キーボード、の編成がある事さえ、私は知らなかったのに、どんどん吸収している感じがする。

参加してこれほど音楽が身体に響くものだと驚いた。

ドラムとベースは"リズム隊"と呼ばれているそうだが、このリズム隊が心臓に響いた。

音楽の事は学校の授業から全く学んでないけれど、玉田さんのドラムが宮本さんを前に押し出し、キタダさんのベースが後ろから支える感じが分かった。

ギター名人の名越さんは、長身で長いきれいな髪の間から多分宮本さんを見て、ずば抜けたテクニックで曲を奏でる。
キーボードの小林さんは、司令塔、宮本さんが絶大な信頼を寄せる。

宮本さん、幸せな人。

自分が支えられてステージに立ったいる事を本人は充分知っているように思えた。

35年も活動しているベテランだから当たり前なのかもしれないけれど、バンドの人たちへの尊敬を素朴にまっすぐ表現して、コンサートの時に参加者に紹介してくれる。55歳のキャリアハイの男性が素直に喜びながら語る姿は共感しかない。

さて三曲目から勢いのある歌が続いて参加者も立ち上がり、ノリノリに。
でも声は出さない。出したいけれど出さない。
このツアーが楽日まで無事に成功しますようにと皆んなで祈るように。

中盤で声がかすれたような。泣いていた、とおっしゃる方もいるが、いち参加者として理由は分からないけれど、届いた声が宮本さんが私たちに提示したものだから。
歌はしっかり届いていた。
宮本さんは歌が上手いという期待値が膨らんで、気になったのかもしれない。これも生で聴ける醍醐味だから、楽しむ。

宮本さんも一緒に歌って、と言ったあとに、心の中で、と付け加えた。
そう参加者はようような表し方で歌っていたと思う。
あのウネリをコンサートというのだろう。拍手と笑顔で応える。私は声が出せる頃に宮本さんのコンサートに参加したことが無い。
エレファントカシマシの時に、男性の声で"ミヤジー""みやもとー"と聞こえる様子をDVDで観る度、同性から憧れられてる姿を逞しく思う。
それからエレファントカシマシのメンバー、宮本さんのホーム。
本物に会いたい。声を出して応援したい。
 いやいや大阪城ホールで聴ける幸せを思うようにしよう。ツアーの今年の分の最後の日に参加出来て幸せ。

城ホールが夕焼けの影に

さて、今回はこれくらいに。

2022年1月にエレファントカシマシのコンサートがある。

30年以上一緒だった仲間達から離れて、1人で活動して、
また戻る。
期待がいっぱいな新春のコンサート。
野獣に戻るのか、ミヤジ。

ホームに戻って、生き生きと歌う宮本浩次さんの姿が目に浮かぶ。

また勝手な事を書きました。 

コロナが治まらない。
そして無事で有りますように。


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