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アロマセラピストが語る「精油の香り」のマジレス論!

香りの好みは非常に個人差があります。

精油においてもそうなのですが、アロマセラピストの仕事をしておりますと香りの好みは十人十色だなと殊更感じます。

また、万人に好まれる香りはそれほど多くはないのです。

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意外に好みが分かれるのがラベンダー精油。

アロマテラピーは「ラベンダーから始まってラベンダーで終わる」と言われる程の王道精油。

そして様々な作用が期待できる万能精油でもあるのですが、実際に香りを確認していただくと微妙な表情をされる方も...。

ラベンダー精油をアロマテラピー関連の本などで調べてみるとほとんどの精油とブレンドの相性が良いと書いてあります。

また、他の精油の作用を高めて相乗効果が期待できる上、全体の香りがまとまりやすくなるというフレキシブルに対応できちゃうのがラベンダー精油。
ですので、ラベンダーの香りが苦手な方でも例えばオレンジや柚子などの柑橘系の精油を同時に試してもらうと、パァーっと表情が明るなり、「この香り好きです」と言われた事は数え切れないほどあります。

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以前、AEAJ(日本アロマ環境協会)が発行している会報誌で好きな精油、嫌いな精油のアンケートをとり、ランキング20位までが掲載されたことがあったのですが、圧倒的な得票数で好きな精油1位はラベンダーでした。

複数回答(3つ)ですので、1番好きな精油という訳ではないのですが、人気の程がうかがえる結果ですね。

一方嫌いな精油はイランイランが1位。花の中の花と呼ばれ、ジャスミンを思わせるフローラルな強い甘い香りが特徴的です。

しかしこの両者、好きな精油、嫌いな精油にも各々ランキングしており、イランイランに関しては好きな精油の上位に入っています。私のサロンでも「イランイランは外せない」という方が数名いらっしゃいます。

このアンケートでは、ほとんどの精油が好き、嫌い両方に20位以内にランクインしていますが、好きな精油上位20位の中で1人も「嫌いな精油」としてあげなかったのは、ベルガモット、スイートオレンジ、レモン、グレープフルーツ、ローズウッドの5種類のみ。

ローズウッド以外は全て柑橘系です。柑橘系の香りを嗅いで「これ苦手」と言うのを聞いたことがありませんし、私もベルガモット精油が大好きです♡♡

そしてここで注目なのがローズウッド!

こちらも苦手な方はほとんどいらっしゃいません。ローズウッドと言えば「クロモジ」を思い浮かべる方もいらっしゃるはず。

和精油の代表格クロモジ。主成分はリナロールで全成分の半分以上を占めています。心落ち着くフローラル調の香りが特徴のリナロールは鎮静、抗不安、抗菌、抗炎症などの作用があります。

また、ラベンダーにもリナロールが多く含まれており、1.8シネオール、リモネン、α-ピネンなどもクロモジと共通含有成分です。

このような事から両者同じような効果が期待できますので、ラベンダーの香りが苦手な方にはクロモジをおすすめすることがあります。

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アロマセラピストという立場から、私の場合ですが精油選びをする際はクライアントの好きな香りを優先しています。

苦手な香りでトリートメント(マッサージ)されては元も子もありません。もちろん禁忌や、皮膚刺激のある精油には注意を払っていますが、精油の作用などにこだわらず、シンプルに好きな香りを楽しむってとても大切。

そしてまた不思議なことに、いつもは大好きな精油が、体調によっては全く受け付けない事もあります。

数種類ブレンドした精油でも、ひとつの香りだけが強く感じられると、その精油を体が求めているとも言われます。

人間の体、嗅覚もまた不思議がいっぱいです。


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執筆者プロフィール

アロマセラピスト 岩瀬 史生子(Shoko Iwase)

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AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
AEAJ認定アロマセラピスト/富山市出身
2011年 リラクゼーションサロン「レゼル・ダンジュ」オープン/2015年 サロン経営の傍らアロマセレクトで働く/美しい植物、人、風景を愛でるのが好き/アイスダンス鑑賞が趣味

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