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【不思議な出会い】大津から小関峠を経て京都へ。琵琶湖疎水の流れに沿って南禅寺のインクラインまで

念願の小関越えを達成できた記念のハイキング日記。

こんなことってあるんだ!!
『思い続ければ願いは叶う』
偶然の不思議な出会いから、それは始まった。

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今回の小関越えにはプロローグがあってこその達成感。まずはそこから。

★4月半ばの日曜

久しぶりに自然散策をする時間が出来たので、どこを歩こうかと考えて、大津京から京都は山科(大津から1番近い京都)へ入るルートを思いついた。

間違いないルートは、最近こそ通らないけれど、いままでよく利用していた車が行き交う浜大津から逢坂山を経て国道1号線、途中から東海道を通るルート。もうひとつは小関越えルート。

小関越えルートは未知の世界。だからこそ興味がわく。実家のお寺近くの長等商店街あたりから始まるルートらしく、下調べして、いざチャレンジしたものの、小関町の民家がなくなり、途中の山道でこの先どんな感じかわからないので、やはり無理をせず諦めて引き返した。

ま、散策程度で楽しめたのでその日は良しとした。私の場合は、遠回りでも無駄足でもそれは運動になるからぜんぜんOK。


そして

★翌日の月曜日

その日は仕事に集中。昨日の小関越えを断念したものの、1万歩くらいは歩いたので動的には休養日。

そしてそして。。。!!!

★火曜

朝からお天気も良くて目覚めも爽快。
また歩きたい病がうずうず。

どうしても小関越えのリベンジが頭から離れない。
今まで知りもしなかった小関越えとか小関峠。一昨日調べて初めてそんなルートがあるのかと行ってみたかっただけなのに。

今日は、国道1号線から東海道、旧三条通りで向かう逢坂越えルートで山科まで行こうか…とも考えていた。途中、大谷茶屋で『うなぎ』なんてどうかしら、、ご褒美好きの自分の前に人参ならぬ、うなぎをぶら下げたりして。。。

とりあえずは、朝から車で出掛けてみた。気持ちいいから家にいるのはもったいない。

スタートは大津京界隈から。市役所前の通りを三井寺方向へ歩き、疏水を超えてまっすぐ行けば長等神社。

神社の前は三股に道が分かれて、
神社の楼門正面から真っ直ぐ東側に伸びる1本は、長等商店街から浜大津へ
そして私の進行方向、南側にV字に二股に分かれている2本。
どちらに進むべきか…とGoogle mapで調べていたそのとき、、

数名のリュックを背負ったグループが、小関峠へ向かう二股の一本へ!

(この人たちもしかして…小関越えルート行くんじゃないかな、、、)
(あ、私もこのグループのあとから付いていこうか)

と。心の声。。

黙って後ろを歩くもの気持ち悪がられそう、やっぱり聞いてよ!と思い、、

『突然すみません、あのぉ、みなさんどこか散策に行かれるんですか?もしかして。。。』

運動は運を動かす


『小関越えで京都に出て南禅寺まで行きます』

心の中で叫んだ!(ウォーーーー!)

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ここのところ山歩きをしたくて、そんなグループをなんとなく探していた。ひとり旅なら思いついたらすぐに行けるけれど、山はひとりでは危険。ネットで漠然と調べたり、知り合いに声をかけてみたり。。山歩きのサークルとか、山登りの日帰りツアーとか。

ここまでなら1人で行けるという、ギリギリの場所までとりあえず行ってみる。自分で不安だと感じたら引き返す。を、何度かくりかえしていた、まるでゲームのように。そう、そんなことが楽しいと感じていた、ひそかに。(人には伝わらないからこの楽しさは)
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話を戻すと


「あのー、もしご迷惑でなかったら一緒について行ってもいいですか?
実はおととい小関越えにチャレンジしかけたものの山道が心配になり引き返したんですが…」

と説明すると、快く、どうぞどうぞと。
みなさん本当にお優しくて温かい方ばかり。

このやりとりで、受け入れてくださったこと。その瞬間に目の前がぱあーーっと開けて明るくなった気分。

こんな出会いってある??二日前に諦めてまだ諦めきれないでなんとなく心の底で燻(くすぶ)っていたことが思わぬ出会いで始まろうとしている。

神様のなせる技しかない。


道中も色々とお話しながら、日曜に私ひとりで行って引き返した場所を通過。山道もそれほど心配な道ではなかった。
でもこれは、みなさんとご一緒だった安心感と気持ちの良い日差しとウグイスの鳴き声のせいだったのは間違いない。

私の小関越えの当初の計画は、山科まで行ければ御の字だったが、さらに大好きな南禅寺までご一緒できる!

このグループの今回のウォーキングツアーは疏水に沿って琵琶湖から蹴上まで行くルートだから。
私の知識では到底考えられないルート。

こんな素晴らしいルートに、しかも小春日和の爽快な日に朝からすごい展開になったのが、神様からのプレゼントだと感謝した。

ここからはルートの写真でご案内

結構長くなります。小関越えに興味ある方はぜひ最後までお付き合いくださいませ。

Googlemapより

右端の長等神社あたりから歩き

「山科まで徒歩で行く道」(私が日曜にここまで歩いて引返した場所)を経て

小関越えの分岐点からとても細い山道に入った

普門寺あたりがその山道の出口

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日曜日に断念した場所から少し行った先にこのような看板がありました。


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看板からもう少し進むとお地蔵さん。「峠のお地蔵さん」として親しまれている「小関地蔵」ここで少し休憩をしました。

この小関地蔵は言うなれば私の関所みたいなもの。自分一人の足では入れなかった関門を突破した場所。記念して360度動画。笑


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休憩を終えて、先を進むといよいよ小関越え道路分岐点!右にはそのまま舗装された道路が続きますが、小関越えはこの脇道に左にそれて細い山道を歩きます。

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山道と言っても、険しい道ではなく安全でした。鳥のさえずりを楽しみながら歩けたのは、お天気も良かったし、みなさんと一緒だったからってこともあったでしょうね。途中には倉庫があったり工事現場のプレハブのような建物がありました。



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そしてこれこれ!小関越えを下調べしていたときに知った、琵琶湖疎水の工事が始まった場所。「第一竪坑」ここから三井寺と京都へ掘り始めた場所だそうです。その頃に思いを馳せてみると大変な苦労があったでしょうね。

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どんどん下っていくと、

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高速道路が見えてきました。

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頭上には湖西道路が走ってます。車で通過していると藤尾台・四ノ宮の看板をよく目にしてたので、このあたりを走っているのはわかってましたがさすがに車からは下は見下ろせませんものね。

小関峠を降りてきたあたりは、大津市藤尾奥町から京都府山科区四宮あたりのちょうど境界線。

うーん、まさにこの滋賀と京都の境界を目指していたのだ。満足満足!!


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とにかくお天気がとってもよくてどこを撮っても新緑がキラキラしていました。

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山道の最後は普門寺で終了。ここからは一般道です。正直これで満足なんですが、今回はみなさん南禅寺まで行かれるので、もちろんご一緒させていただきます!こんなオプションは自分では想像できなかったなあ〜。

疎水に沿って歩くルートなんて思いもつかなかった。さすがこれは経験豊かな方だからこそ。ちゃんと歴史的な目的や目標をもって歩く、こういう楽しみ方をもっと経験していきたいものです。

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寂光寺の藤棚が咲き始めていました。

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この交差点を界に、京都側の疎水の門にたどり着きます。

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あった!第一トンネルです。

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そりゃあジョギングにはもってこいのルートですね。ここらへんは平らだし走りやすい道です。景色も最高!!まさにこのピンクのルートを歩きました。載っていませんが地図の先には南禅寺があります。

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ここは展望公園。ちょうど山科駅を越えたあたりの山の上。ここでお昼ご飯を食べました。私は家からおにぎりを持ってきていたのですが、途中参加の私に気遣ってサンドイッチを分ようとしてくださった方もいてなんて親切な。。。本当にみなさん気さくで親切。いい人たちです。

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そしてまたてくてく。。。


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この橋を渡ると毘沙門さんに行けるそうですが、そこは今回はスルー。

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疎水は続くよどこまでも。。。景色がいちいち綺麗すぎて写真撮りまくり。

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新緑が本当にキラキラして、出会いからこんな展開になったこの日が夢のようでした。今でもそんな気持ちになりますね〜。


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第二トンネル入り口です。こちらにも扁額が記されています。


『仁似山悦智為水歓』
(じんはやまをもってよろこび、ちはみずのためによろこぶ)

意味:
仁者(情け深い人、人徳を身につけた人)は動かない山によろこび、智者(本物の本質を知る人、道理をわきまえた人)は流れ行く水によろこぶ)


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こちらは第二トンネルの出口。
扁額『随山到水源』
(やまにしたがいて、すいげんにいたる)

意味:
山に沿って行くと水源にたどり着く。

このトンネルの形は珍しいですね。歴史を感じます。三井寺の琵琶湖疎水の船乗り場から蹴上まで乗船できるってことは、ここももちろん通過するんですよね。いつか乗ってみたいなあ!

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それぞれのトンネルには、扁額が記されています。工事に関わったその頃の関係者の想いが伺えます。

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これは疎水の水を調整する場所。かな。


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途中住宅地を経て、国道に出てきました。蹴上に向かう車でよく通る道です。

国道から右の脇道に入るとそこは九条山ポンプ場。そして蹴上インクライン!まさかここまで歩いて来られるとは夢にも思わなかったよおおお〜




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そして、この南禅寺のレンガの橋の上を歩いていたなんて!


https://twitter.com/apple_broccoli_/status/1392650558243106817?s=20

南禅寺に到着〜〜〜〜〜!!!


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『ねじりまんぽ』
トンネルのブロックが斜めに積まれている工法らしい。これによって強度が増すとか。ここのトンネルも初めて通った。よく滋賀から京都へ行く時に眺めていはいた、小さい頃から。


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ここで、みなさんと解散。

久しぶりに蹴上から地下鉄に乗って、途中京阪電車で浜大津経由で帰ろうとしたら、御陵で乗り換えるのをすっかり忘れて醍醐まで行くところでした。

不思議な出会いと、思いもかけない休日の日を満喫できた1日でした。
長々とお付き合いくださった方がいたら、ありがとうございました!



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