見えない私のメイク術(アイブロー編)

前回の記事では、全盲の私がどのような工夫をしながらフルメイクをおこなっているか紹介した。

メイクの中でもとくに難関なのはアイブローだと思っている。全盲の友人たちとも、よく話題になることなので、この記事ではアイブローについて書いていこうと思う。

私はケイトから出ているブラウンのアイブローを使っている。当初は付属の小さな筆でつけていたが、どうも使いにくいと感じていた。

そこで、ダイソーで売られている筆を使うようになった。すると、手が安定して、とても描きやすくなった。ポイントは、しっかり握れる筆を使うことだと思う。

眉毛を描いている最中に手がぶれて失敗してしまうこともあった。そこで最近は、ちょっと行儀は悪いが、机に肘をついて眉毛を描くようにしている。こうすることで、肘がロックされる感じになり、大きな失敗が減った。

大事な用事の時のメイクは、事前に目が見えている人にフルメイクでおかしいところがないか確認してもらうようにしている。以前は眉毛のことを指摘されることが多かったが、手の位置を安定させるようになってからは「眉毛、今日は綺麗にできてるよ」と言われるようになった。

眉毛の描き方も重要だと思う。当初、雑誌に載っていた方法で、目頭から目尻にかけて描いていた。でもこうすると、目頭だけが異様に濃くなってしまう。

視覚障害者向けのメイクレッスンで教えていただき、眉山から目頭に向けてと目尻に向けてそれぞれ描くようにすると、濃さのバランス問題が解消された。ここでのポイントは、眉山の位置を手で触ってしっかり把握しておくこと。そして片手で眉毛を描いている最中、もう片方の手は、眉山に置いておく。こうすることで、眉山から目頭に向けて描いて、その後眉山から目尻に向けて描くとき、眉山の位置がズレるということが防げる。アイブローに困っている方がいればぜひ試していただきたい。

眉カットはどうしても難しいので、髪を切りに行った際にいっしょにお願いしてやってもらっている。

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