同人誌の表紙デザインと装丁メモ
これまでに出した二次創作BL同人誌の表紙デザインと装丁のメモです。ほぼBMBのB×Dで、あからさまなイラストではないですが成人向けの本もあります。
印刷所はスタブとおたクラブとプリオン。
注釈がない本は全てA5サイズです。紙の名前など間違いがあったらすみません。
↓新しいまとめ書きました。
1冊目「Almost All」
初めて作った本。
Twitterに上げていた短編をまとめたweb再録です。
表紙のデザインは2人のイメージカラーの赤青をしっかり入れつつ、同人誌!という雰囲気にしたくてこんな感じになりました。キラキラのパーティクルが良いアクセントになったのではないでしょうか。
ただ、今見返すとこの膝に乗っけてるポーズがめちゃくちゃに解釈違いでイヤッ……!!!!塗りは悪くないのと、表4の顔アップを交互に並べたデザインが我ながらかわいいので相殺してヨシとします…。
タイトルはそれぞれの名前の頭文字の「A」と「L」が入った単語を使うことを前提に、それらしい意味になるよう検索して決めました。英語が全然ダメなので言葉として正しいのかはよくわからないですが…。
フォントは多分Futuraの斜体。文字とイラストに前後関係を持たせて奥行き感を出すのがトレンドなのかなと思い、そういうふうにした覚えがあります。文字ほぼベタ打ちでも凝ってるっぽくて良いかも。
装丁を変えて3回刷ったので、それぞれメモ。
初版(マットPPのみ)
いろいろ装丁に凝ってみたかったんですが、本文を描くのに精一杯で手も頭も回らず…。初めての本でマットPPとトレペ遊び紙を使えたのはとても良かったです。
クリーム系の本文用紙絶対かわいいやろ!と意気込んで使ってみたんですが、かわいいけど、なんとなく私の絵柄にはあってないな〜と感じました。
二版(ホロペーパー+白印刷)
透明ホロ箔が使ってみたいけど箔押しってお高いんでしょう…?と思い、全面疑似箔ができるホログラムペーパーのセットを選んでみました。
マットPPにできるか問い合わせたら、「ホワイトホログラムペーパーにマットPPをかけるとホログラムのきらきら感がほぼ消滅するので…」とのことで標準仕様のクリアPPに。
↑黒いところは白100%で、キラキラさせたくない部分をこれにします。上手くデータを作れば濃度に応じてキラキラ度合いを制御できるとのこと。
キャラクターは避けつつ全体がほどよくキラキラしてくれ…と背景を白40%くらいにしてみたんですが、想定より差が出ず…。コントロールが難しいですね。
キラキラとそうでない部分でしっかりメリハリをつけた方がかわいい気がする。あとデカい面がキラキラしてるとまぶしい。細めの線がキラッと光るくらいが良いのでしょうか。
また試してみたいです。
三版(パールスノーペーパー)
イベントに持ち込むために再版。
プリントオンの本文は少し滲んでいるような感じがしたんですが、同じデータでもおたクラブの本文はとてもクリアな仕上がりでオオ〜!となりました。(プリントオンは印刷機が変わる前に使った際の印象なので参考にならないかも!最近のは超マットで綺麗ですよね)
表紙のパールスノーペーパーはキラキラ系の紙です。紙自体に質感があると一気に印象が変わって面白いですね。
遊び紙のポルカは全体的にカラフルなチリが入っており、ラフな手触りとあいまってとても可愛い雰囲気でした。発色も鮮やか。他の色も使ってみたい。
2冊目「Accumulation Log」(特色+箔押し)
またしてもweb再録本で内容に一貫したテーマがないため、メインの2人のイメージを全面に押し出そうというコンセプトで赤青をガッツリ使った2色刷りのデザインにしてみました。
明るい雰囲気を出すべく本来のイメージカラーよりも明度も彩度も高めの特色を選んでいます。
大部分を思い切りベタ塗りにしたのですが、マットPPのおかげか単調な感じにならず、とても可愛い雰囲気になったように思います。
こまごまと散りばめた箔押しも良いアクセントになりました。でも艶消しの金の箔にした方がまとまりが良かったかな〜…。
タイトルは1冊目と同じく「A」と「L」が入った単語を使いました。「Accumulation」が「蓄積」という意味らしいので、web再録っぽいじゃん!と思い…。相変わらず英語として成立しているのかは謎です。
フォントは多分Learning Curve。最初の「A」だけ自分で書いた気がする。
表2•3に印刷をし、遊び紙を前後で変えることでさらに赤青を爆押ししてみました。表2•3の方は特色ではないのでちょっとくすんだ色合い。
前後で赤青の遊び紙を使うやつはクロマティコでもやってみたいですね〜。
3冊目「Do Take BONK!」(アストロブライト+白印刷)
初版(ライトピンク+本文:コミックペーパーピンク)
エロ本は…ピンクだろ…!!!という固定観念により全体的にピンクに。
口に出して読むと「童貞本」という響きになる英語のタイトルがつけたくて、響き優先でせっせと単語を検索していました。文法として成立しているのかは…やはり謎です!ええねん 雰囲気で
アストロブライトという蛍光カラーの用紙にカラー+白インクで印刷されていて、タイトル部分の白版を一部抜くことで「DT BON」という表記が際立つようにしてあります。
フォントは多分Futura。
本文はピンクがかった用紙にマゼンタの単色刷りでお願いしてみましたが、ちょっと色がぼやける感じになったかも。
二版(ストロングピンク+本文:モンテルキア)
出来た本を見てピンクが足りねえな!と思い、少し仕様を変えたものを自分用に刷りました。イラストの色調を補正しているのでちょっとイメージも変わっています。個人的にはこっちの方が好きです。
マゼンタの単色刷りは白度の高い紙の方が鮮やかに見えて可愛い気がします。
4冊目「バディミ観劇レポ」(クラフト紙+白印刷)
舞台版バディミの観劇レポ本です。
が、バディミは舞台化されておらず、全ページが私の幻覚であるため、それが間違いなく伝わるように表紙にデカデカと「幻覚」の文字を配置しました。
タイトル周りのフォントはミシミシ、ロゴJrブラックを組み合わせて加工したような…?
「舞台」「幻覚」は多分ロゴJrブラック。座りを良くしたくて上下左右のラインを揃えてあります。ロゴJrはカナと濁点の形にかなりクセがあるので、「バディミ」は真四角感の強いミシミシにしました。でも「レポ」はロゴJrっぽいですね。
ロゴGだったら全部そのままでも良かったんですけど、ごんぶとのブラックはAdobe fontに入っとらんから…無念…。
下の英数字はDINかFuturaじゃないでしょうか。
手書きの観劇ノートのようにしたかったので、表紙はラフな雰囲気のクラフト紙です。遊び紙もその流れで似た質感のファーストヴィンテージに。色は原作のテーマカラーに近いターコイズを選びました。
モダンクラフトはかなり硬く、本、開きづら……と感じてしまいました。使うときはノド部分にしっかり余白を取った方が読みやすいかも。
相変わらずおたクラブの本文は綺麗や〜。マットに濃く出て好み。スタブの本文も綺麗だけど黒がちょっと薄い気がする。
モンテルキア、白くてツルツルで個人的にはかなり好きな紙です。あんまり使えるところないのかな。
ノベルティとして表紙デザインを流用したチケットホルダーと、チケット風の三つ折りペーパーも作りました。
5冊目「ごめんねエースくん」(特色+箔押し)
かねてより抱いていた“蛍光イエローの本を作りたい欲求”を根本に装丁を決めていった本です。
タイトルに組み込んだ「エースくん」は原作に登場する黄色い感じのマスコットキャラクターなので、好みを先行させた割に本のテーマにもまあまあ沿えていたのかもしれません。
明るくてキャッチーな感じにしたくて帯っぽいデザインを追加してみました。差し色のピンクと青緑もまあまあ良い感じ。多少はメリハリが出せたのではないかなと思います。
・TOKA FLASHの蛍光イエローが使いたい
・マットPP+ニス盛り加工でタイトルを目立たせたい
制作にあたり↑の2点が希望だったのですが、印刷を予定していたスタブではニス盛り加工のオプションがなかったため、透明箔と空押しで何となく近いイメージを出せないか…?と思い挑戦してみました。
出来上がってみると空押しの盛り上がり感は意外と控えめな感じ。マットPPとの質感の差を出すだけなら透明箔だけでも良かったかも?
今度は普通の色付き箔と空押しの組み合わせでやってみたいですね〜。
タイトルのフォントはぽめらにあんフォント。
帯風にデザインした下部の太文字はニタラゴルイカとみんとキッスを使いました。
6冊目「↑のおまけ本」(クラフト紙+白印刷)
B6サイズ。タイトルは重ね丸ゴをなぞりました。
色版と白版を少しずらして版ズレ風にしています。
本文8ページという薄さで表紙にモダンクラフトを使ったため、ものすごく硬くて開きにくい本になってしまいました。
本文のタブロがとっっっってもかわいい!!!新聞紙のようなグレーがかったラフな紙です。めちゃくちゃかるい。
私の絵の線が細すぎるのだけが微妙。もっと太い線で描いた方が良さげですね。また使いたいです。
7冊目「BEWARE of thb Talkative Doggie」(特殊紙+特色+箔押し)
また特色。スタブは特色が選びたい放題でサイコー!
本のタイトルは英語の猛犬注意看板から。
最初はおねショタ概念の本にするつもりで別のタイトルを考えていたのですが、ネームを切っている内に何となく方向性が変わってしまったため、原作でのあだ名にちなんだものに変更。
「Talkative Doggie」で「おしゃべりなワンちゃん」…という意味になるはず…。英語は相変わらず怪しいです。
デザインも猛犬注意看板に寄せて赤と黒と白を基調にするつもりでしたが、エロ本はピンクだろ!の固定観念を思い出し、どピンクの方向へ舵を切りました。
ただ、蛍光インクは「ごめんねエースくん」で使ったばかり。標準用紙との組み合わせだとイメージが被ってしまいそうだったので、こちらはキラキラ系の特殊紙にしてみました。
これがもう〜〜本当に大正解でした!キラキラ系の紙にマットPPを乗せると全体が鈍く光ってめちゃくちゃ可愛い!
蛍光ピンクのド派手な感じも程よく抑えられていて、個人的にはかなり気に入っています。(ド派手なのももちろん可愛いです!!!)
同じ蛍光ピンクで刷っている表2•3は紙本来のキラキラがいかんなく発揮されていて、表紙とのギャップでこれまたかわいい…。
キラキラの紙とマットPP、ハマるかもしれん…。
箔押し部分のフォントはたしかPacificoで、左下部分はBC Alphapipeの RegularかBoldだとおもいます。あとはFuturaかDIN2014なはず…。
表4のタイトル周りは私の手書き。
8冊目「↑のおまけ本」(クラフトキャスト)
B6サイズ。
おたクラブの短納期プランで選べるクラフトキャストを使ってみました。片面はクラフト紙で、もう一方がカラーのコート紙?になっているという…。ファンタスのクラフト紙版みたいな感じ。モダンクラフトよりかなり薄いです。
色が薄い方が可愛いかなと思いペールピンクを選んだところ、色が付いている側から意外とクラフト紙の質感が透けて見えて、なんか、内臓粘膜っぽくてちょっとなまめかしかったです。濃いピンクでもよかったかな〜。
タイトル文字は手書き。
左下の文字は6冊目のおまけ本のコピペ。
今後の展望メモ(どうでもいい)
背景込みの表紙絵を描く(背景から逃げるな)
メタルペーパーに白インク乗せるやつがやりたい
エンボスニスがやりたい
蛍光カラーをもっと使いたい(オレンジとか黄緑とか青とか)
金銀インク使いたい
箔押しと空押しをいい感じに使いたい
表紙からなんとなく内容が分かるデザインを心がけたい
表1から表4にまたがるでっかい絵のやつがやりたい
蛍光色かパステルカラーの小口染めがやりたい……………
カバー付き単行本風のやつがやりたい