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観光マーケティングのこと

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観光業や訪日インバウンドついて
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#観光業

論文を読む「観光地における旅行者の維持に関する研究 筑波大学 外山 昌樹 氏」

■背景 ・観光 観光が地域経済活性化に果たす具体的な役割 は、安定的な雇用創出と、定住人口減による経済活動の縮小を防ぐことにある ・3つの旅行市場 1:日本国内居住者が日本国内を旅行する国内観光旅行 2:海外居住者が日本国内を旅行する訪日観光旅行 3 :日本国内居 住者が海外を旅行する海外観光旅行 (域経済活性化という観点から 各地域がターゲットとすべきなのは、国内観光旅行と訪日観光旅行の 2 つの市場 ) ・課題と対策 国内旅行の伸び。 各観光地が

海外旅行者における観光地の課題解決テーマ一覧(その2)

観光業において、自地域の課題が曖昧だったり、状況が複雑で何を明確にしておかなければいけないか、もはやよくわからない。そんなこともあると思います。 以下は明らかにしたいこととそれに対応する調査手法です。 1. Persona: 旅行者像調査 自地域のファンは誰か、これからファンになってもらう人は誰か。どんな人か。また、近い将来の国内旅行か少し先の海外旅行者か。ペルソナを明確にしておくことでターゲット顧客を把握しておく考え方です。 ・「近隣の国内旅行者」 ・「都市部から地

どうしようもない僕たちは食を求めて旅をする〜ニューノーマルのフードツーリズム

01 何もできないけどお腹はすく第二波が過ぎたと思えば、第三波がやってきました。さらに敵は新型に形を変化させ、あの手この手で私たちを脅かしています。各地で緊急事態宣言も続々と名乗りをあげ、事態の深刻さは増すばかりです。またGoogleの提供するCovid19-感染予測ダッシュボード(※1)では感染者の予測数は右肩上がりで上昇しています。(水色が過去、濃い青は予測数) 図1:コロナダッシュボード(Google) 本来、GoToトラベルキャンペーンやGoTo EATキャンペー

三方よしの観光地経営 ~持続可能な観光とは〜

(とーりまかし2020年12月号より) つい、観光収入だけにKPIを置きがちですが、モノのマーケティングと異なり、観光地に関わるステークホルダーは多く、かつ限りのある資源なのであらゆる立場から見て快適である必要があると改めて感じました。その結果が持続可能な観光地として存在し続けられるものだと。 持続可能な観光とは ・旅行者、住民、地域の3方良しの観光地経営 背景:訪日客を中心に混雑や環境の悪化などの弊害が発生。一方、コロナによりニューノーマル時期では、旅行者の数は期待で

観光DMPLight〜観光を可視化する〜

観光の”光”はLightですね。 ということで、国内外の観光に特化したデジタルマーケティングツールとして「観光DMP Light」をご紹介します。 ↓こちらはMarkezineに掲載された記事(2020年11月6日)になっています。 01 背景ニューノーマル時代に突入し、これまで以上に社会のニーズや行動様式の変化は激しいものとなりました。そのようなスピード感の中で観光業界にとっても、旅行者ニーズや集客ターゲットの変化、また個人の興味関心自体の変容に対応するためにもデジタル

私たちの知らない新しい旅行者ニーズ〜ニューノーマルターゲットレポート〜

■ はじめに〜私たちの知らない新しい旅行者ニーズ〜 ニューノーマルという言葉がすっかりと自然に聞こえるものとなりました。日本でもご存知のとおりGo To キャンペーンのニュースが連日のように飛び交い、賛否があるものの国内旅行は段階を踏んで前に進んでいます。2020年9月15日にはJNTO(日本政府観光局)理事長の清野氏らからもYouTube上に海外市場の動向を積極的に公開していく方針が出されました。また理事長代理吉田氏の言葉によると「インバウンドは必ず元の水準以上に回復する」