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理学療法・リハビリテーション

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理学療法って何でしょう?リハビリテーションって?知らない人も多いのでは?理学療法普及ブログ。みなさん、理学療法を知ってください。以外に守備範囲の広い職種です。(*- -)(*_ …
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#認知症

依存的自立

「自立」の定義(考え方)が医療や特に介護保険下ではバラバラであり、寝たきりを助長している現状がある。今一度「自立」とは何か?を熟考したい思う。 「自立」の定義「他人の助けや支配なしに自分一人の力だけで物事を行うこと。ひとりだち、独立」である。 「自立」には身体的・精神的・職業的・経済的等の自立がある。それと対比するように、「依存的自立」がある。「依存的自立」には互助の考え方が素地にあるとされている。 東京大学先端科学技術研究センター准教授、熊谷晋一朗氏。「自立とは、依存

60歳以降も働くために40代からすべきこと

60歳以降も働くために 40代からすべきことをお教えしましょう。 かくゆう私も絶賛実行中です。結果は20年後に出ます。 まず、若いうちから年を取って、病気をするのは当たり前のことだと想定して考える。 片麻痺になった自分、重度の狭窄症や膝関節症で歩けなくなった自分。copdで呼吸がしにくくなった自分。 目が見えにくく細かい作業ができなくなった自分。構音障害で話しにくくなった自分。 現在元気なうちから、いろんな自分を想定して、そんなことになっても、働ける(自分の商品価値

ついダークサイドに落ちてしまうなぁ(笑)

大手介護系企業の講習会で、嚥下リハビリテーションを在宅で積極的に行っておられる先生。という触れ込みで紹介されて壇上にお立ちあそばしたのは、なんと「訪問リハビリマッサージ」という業態でお商売している。按摩・マッサージさんだった。 おいおい。突っ込みどころ満載である。 嚥下リハにおいては、言語聴覚士という立派な国家資格があって、日々嚥下と闘っているリハビリテーション専門職が居られるのを差しおいて、按摩さんが嚥下の講習。専門性もへったくれもあったもんじゃない。 会場にお集まり

認知症研究のスーパースター

NHK「認知症研究の第一人者が認知症になった」見ましたよ~。 番組内容 自ら認知症であるという重い事実を公表した医師がいる。認知症医療の第一人者、長谷川和夫さん(90)。「長谷川式」と呼ばれる早期診断の検査指標を開発、「痴呆」という呼称を「認知症」に変えることを提唱するなど、人生を認知症医療に捧げてきた。認知症専門医が認知症になったという現実をどう受け入れ、何に気づくのか。誰もが認知症になりうる時代。長谷川さんの姿を通して認知症を生き抜くための手がかりや希望をつむぐ。

依存的自立

「自立」の定義(考え方)が医療や特に介護保険下ではバラバラであり、寝たきりを助長している現状がある。今一度「自立」とは何か?を熟考したい思う。 「自立」の定義「他人の助けや支配なしに自分一人の力だけで物事を行うこと。ひとりだち、独立」である。 「自立」には身体的・精神的・職業的・経済的等の自立がある。それと対比するように、「依存的自立」がある。「依存的自立」には互助の考え方が素地にあるとされている。 東京大学先端科学技術研究センター准教授、熊谷晋一朗氏。「自立とは、依存

理学療法士って何ができるの?

知り合いの介護支援専門員に素朴~~な感じで聞かれた。 「生活上で利用者が困っていることは多いんだけど、理学療法士に頼んだらどうなるの?何ができるの?」 と、別にケンカを売っている風でもなく、ただただ頭上に?マークを浮かべているような感じで聞かれた。 ほほう。なるほどいい質問だ。と思い。それじゃぁ。メニューを書いてみよう。 メニュー ① 行為・動作の構築 基本動作の構築 ・寝返り ・起き上がり ・ベッド上の移動・動作 ・立ち上がり ・立位動作 ・立位保持 日常生活動

私はサルコペニアが嫌いだ。

最近フレイルとサルコペニアをよく耳にするようになってきた。 サルコペニアで世間が騒ぐのは、ちょっと嫌だな~。と思っていたが、フレイルは世間様に広めた方が良いと思い、新聞記事をちょっと紹介。 高齢で活力衰える「フレイル」、国内250万人が該当か 09.18 15:23朝日新聞デジタル 高齢になって心身の活力が落ちた「フレイル」と呼ばれる状態の人が、国内に少なくとも250万人はいるとみられることが、日英の研究チームの解析でわかりました。フレイルの人は介護を必要とする状態に

必殺ドライバー

お国が必死になって自主返納を呼び掛けていますよね。本当に高齢者の事故は多い。病院に通院してこられる90才を越えた患者さんのマークⅡなんて、駐車で当てまくっていて外装は原形をとどめていない。しかし、奇跡的に動いているので、89才の奥さんと一緒に毎日ドライブがてら病院に来られる。雨の日も風の日も。スタッフよりも勤務率がいい。はたから見ていても、危なっかしくてどうしようもない。そんな必殺ドライバーが世の中には溢れかえっているのだ。 さーて今日の主役Sさん。 耳が聞こえにくくなっ

あれほど、ゴムしてって言ったのに!!

あれほど言ったのに。しなかった、結果と言えば結果。しょうがないとも思うが、人間、楽したい方を選んでしまうのが性と言うもの。 皆さん、ゴムを舐めていませんか?ゴムは大事ですよ~。 カツカツと音が鳴れば、その合図。替え時です。注意一秒怪我一生。 杖先のゴムはちゃんと変えましょう。 劣化したゴムを使い続けていると転倒して、骨折しちゃう。 認知症の原因の第三位が骨折。 年取って、こけたら、こっちの世界に戻ってこれなくなりますよ。注意しましょう。 日ごろから、口酸っぱく言

家族教育

障害を負われた患者さんのご家族に病気の特徴や特性、生活上の注意点や工夫を我々理学療法士は伝えるというお仕事がある。 例えば、 「家の上がり框に手すりがあると便利ですよ。」 「お風呂は手すりだけじゃ心もとないので、こんな道具を使いましょう」 「外を歩くときはこんな道具が〇〇さんにはあってますよ~」 等々 起き方から話し方聞き方に至るまで、その患者さんが便利にかつ身体能力が落ちないように、ご家族に伝える。 このことは「家族教育」「家族指導」等の言葉で表されることが多い。

理想の死に方

子供の頃から死を見慣れている。幼少の頃、小児病棟で入院生活を余儀なくされていた。昨日まで一緒に遊んでいた子が今日はICU。数日後には家族が泣きながらわが子の病室を片付けていく。他の子供の親たちは、「次は我が子かもしれない」と恐怖を顔色に滲ませて、お悔やみの言葉をそっとかける。 そんな光景が毎日のように繰り広げられていた。時が流れ、私は幸いにも命をつなぎとめることができた。 何の因果か、私自身が病院に勤める事となり、毎日のように人の死と直面している。何十年と寝たきり生活を余