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田根剛 Archaeology of the Future TOTOギャラリー間

ギャラ間の田根剛展に行ってきた。

たまたまご本人のギャラリートークをやっていたのでラッキー。

通常図面と写真と模型で見せることの多い建築展。田根さんは、実物を見せることができない建築を展覧会で見せる方法に苦心して、図面と写真は使わず、模型と、スタディ、リサーチの段階で得られた様々な資料を共に展示するという方法をとったそう。

まず、模型が素敵。無限に写真をとっていたくなる空間だった。

模型表現の勉強にもなったし、何より模型って、実際にできた建築と、それを作った建築家の頭の中にある、建築にまで昇華してないイメージの間のちょうどいいところをとってきてる感じがして非常に心踊らされる。

模型表現に関しては、典型を銀で塗っちゃうのいいなと思った。あと植栽の表現とか。スチボもそのまんまじゃなくて、少しでもジェッソとかスプレーとか塗るべきだなあ。

あと、スタディ模型にも素材感があるものが多かったのが印象的だった。リサーチの資料にも、石の塊とか、植物とか、素材の主張が激しいものが結構並んでいて、スタディの段階から素材を大切にしてる人なのかなと思った。

イメージを大切にしてるなあという印象も。膨大な数のリサーチの資料を見て、どれがどのように設計に結びついていったのか想像するだけでも無限に時間がすぎて行きそうだったが、そのほとんどはかなり飛躍していて、簡単には想像が及ばない。リサーチで得られたマテリアルが設計に昇華していく過程で田根さんの中にあるイメージ、インスピレーションがかなりドライブされているはずで、そこに設計の独自性が出るのかなと。自分も普段から身の回りへのインスピレーションを大切にしたいと思った。

図録を買ってじっくりと味わいたい展覧会出会ったが、お金の持ち合わせがないので断念。また買いに行くかも。

置いてあった模型以外の資料などは、この展覧会のために用意されたものではなく、本当にスタディの段階で収集したものなのだろうか。すごいコレクションだ。

一番好きな建築は、エストニアと、地中に掘った自然科学博物館。

見たことがない新しい建築なのに、別に奇抜な空間操作をしている訳ではない。なんかその土地に根付いてる感じがしてとてもワクワクさせられるかっこよさがあった。

ブックショップにて田根さんのPenのインタビューが紹介されていた。

田根さんの手書きへのこだわりが書いてあったので、「iPadはいいか」という気分。

でも一方でiPadがあれば、展覧会で見たような膨大な資料のリサーチをして資料をストックしておくということもできそうで、うーーん。

製図室の壁にいろんな写真や絵を貼っておける勇気があるならいいんだけど。

帰りにミッドタウンのFUJIFILM SQUAREによって、入場無料の写真展を見た。

こっちもたまたま解説があったので聞いてみた。

写真展って、他のジャンルの美術展に比べてのめりこめる。

写真ならまだ「頑張れば自分もこんな写真が取れるんじゃないか」みたいな思いがどこかにあるからなんじゃないか。構図を真似するとかだけでもできるし。

やっぱり出かけて色々体験するって大事だな。

設計課題始まったらまた忙しいかもしれないけど、なるべく毎週なんかの展覧会にいって、感想を持ち帰りたい。インスピレーションを大事にする意味でも。

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