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精神的DVの被害者を「連れ去り側」とツイート ―「耐えられるDV」発言の柴山議員―

柴山昌彦議員の「耐えられるDV」発言の続報です。
共同養育支援議員連盟の柴山議員は、KBS北日本放送の報道について、「インタビューされている当事者は連れ去り側のみで偏ったものと言わざるを得ない」と1月28日にツイートしていたことがわかりました。

インタビューされている当事者は、繰り返される精神的DVにより体調を崩し、子どもを連れて逃げた体験を語っています。
児童虐待と思われるケースさえ、柴山昌彦議員にとっては「連れ去り」という認識なのです。

柴山議員「報道でインタビューされている当事者は連れ去り側のみで偏ったものと言わざるを得ない」

柴山議員は、1月28日、「報道でインタビューされている当事者は連れ去り側のみで偏ったものと言わざるを得ない」とツイートしました。

小魚さかなこ弁護士「あの番組の当事者が『連れ去り側』なら、共同親権からDVは除外されない」

このツイートに対し、小魚さかなこ弁護士が以下のようにリプライしました。
>「当事者は連れ去り側のみで偏ったもの」ということは、あの番組でインタビューされた当事者は、柴山さん的には「連れ去り側」となるのか。そうだとすると、DVは除外されないですね。


夫が暴言を吐き続け、妻は体調を崩す

柴山議員が「連れ去り側」とした当事者は、どんな状況に置かれていたのか? インタビューから書き起こしました(動画0:44から)。

(しおりさん)
もうこれは、逃げるしかないと思いました。

(ナレーション)
県内に住む40代のしおりさんは精神的なDV、ドメスティックバイオレンスを繰り返す夫から子どもたちを連れて逃げて暮らしています。
娘のみおさんとともにKNBの取材に応じました。

(しおりさん)
子どもを守ってあげられなくて、そのときに、この人とはもう一緒に暮らせない、と。

(ナレーション)
夫は近所や周囲の人の評判はよい人でした。
しかし、家では暴言を吐き続け、しおりさんは体調を崩して子どもたちを守れなくなっていったと言います。

(しおりさん)
私もどんどん体調が悪くなっていって、そしたら子どもたちに「皿を洗えよ!」とか。
子どもと家庭内ですれ違って、肩がぶつかったときにキレて、子どもが「ごめんなさい」って言うとか。
(夫が)「何なんよ!」みたいなこととか。
日常的に「ふざけるなよ!」とか、あと物を投げたりとか。
もちろん子育てにも関わらないし、家事もやらないし、それはもうやっぱり考えが男尊女卑的な根深いそういうのがあるので。

(ナレーション)
中学生のみおさんは、父の行為を虐待やDVとは気づいていませんでした。

(みおさん)
生まれてからずっと、結構そんな感じで、「当たり前」みたいな感じで。
周りもそうだと思ってたんで。

(ナレーション)
しおりさんたちは、支援の力を借りて、夫が会社へ行っている間に最低限の荷物を持って、家を出ました。
しかし、「養育費を払いたくない」という夫の嫌がらせから、今も離婚が成立していないと言います。

(しおりさん)
世界で一番、会いたくない人。
子どもは大事ですが、………。
………。

(同居していた)10年以上は、もうなかったことにしてしまいたい…、ような…、辛くて苦しい相手ですし、もうこれ以上関わりたくないな、と思います。

娘は、父と離れて初めて、自分たちが萎縮していたことに気づく

(ナレーション) ※「後編」動画より
娘のみおさんも、父と離れて初めて、自分たちが萎縮していたことに気づきました。

(みおさん)
のびのびできるって言うか、(きょうだい)みんな自分を出しているような感じがして、知らん間に萎縮しとったなと思いました。


妊娠中の殴る蹴るも「耐えられるDV」?!

この番組には、妊娠中に暴力を振るわれた方もインタビューされています。
これも、柴山議員にとっては「耐えられるDV」なのでしょうか?

私のお腹にそのとき女の子がいたんですけど、殴られ蹴けられ…。
1人目が死んで2人目も死んだら、私も何を持って生きていけばいいのか分からなくから(別れた)


離婚後共同親権を推進する人たちは、「DVは例外」と言います。
しかし、「耐えられるDV」などという認識を持つ議員による法改正で、DV・虐待被害者が守られるとは、到底、考えることができません。


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