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【速報】民間法制審案では「DVでも共同親権」―嘉田由紀子議員の質問に法務省答弁

3月15日(木)、共同養育支援議連幹事の嘉田由紀子議員(国民民主党・新緑風会)が、参議院予算委員会で離婚共同親権の導入を求めて質問に立ちました。

嘉田議員は「民間法制審の案では、DV事案についてどのような対応が書かれているか」と質問。
法務省は、「父母間に暴力の事実があった場合であっても、当該の父母は共同して親権を行使しなければならない等の規律が提案されている」(民事局長)と答弁。

民間法制審が「DVでも共同親権」をめざしていることが、国会の場でも明らかになりました。

民間法制審についての質疑

嘉田由紀子 (国民民主党・新緑風会)
昨年の12月20日の法制審議会に北村晴男弁護士たちの民間法制審案が提出されました。法案は法務省のホームページ上にあります。逐条解説までアップされておりますが、その案ではDV事案、どのような対応が書かれているでしょうか?

法務省金子民事局長
法制審議会家族法制部会のヒアリングの際に北村晴男参考人から提出された資料におきましては、
例えば、
父母間に暴力の事実があった場合であっても、当該父母は共同して親権を行使しなければならない。
父母の一方が他の一方に対し、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」の規定により保護命令を裁判所に申し立たときは、裁判所が保護命令を発しない決定をするまでの間、及び、裁判所が保護命令を発したときは保護命令が失効するまでの間、家庭裁判所は婦人相談所および婦人相談員による子の監護に関する父母間の連絡調整及び子の受け渡しの援助を利用して父母が共同監護計画等を定めること、および遵守を命じなければならない。
また、夫婦の一方が子を連れて別居しようとする場合、または夫婦の一方が子と同居しつつ、他の一方が住居から退去させようとする場合には、他の一方の合意または、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、急迫の事情があるときはこの限りでない。
といった規律が提案されているものと承知しています。


質疑ダイジェスト

<パブリックコメント>

パブリックコメントで、共同養育計画作り提案はあったか?

現在、精査中であり、寄せられた意見の一部だけ紹介することは差し控える。(法務大臣)

<単独親権制度への法改正>

DV被害が守られないとの理由で単独親権制度に戻そうという国はあるか?

離婚共同親権制度から離婚後単独親権制度へ改正をした国があるとは承知していない。(民事局長)

<海外のDV対応>

離婚後共同親権制を採用している国では、DV事案にどのように対応しているか?

フランスではDV・虐待の場合は、裁判所が父母の一方の親権を取り上げることができる。ドイツでは、裁判所の判断により父母の一方のみに親権を帰属させることができる。(民事局長)

<養育費を取り決めしない理由>

母子世帯の半数以上が養育費の取り決めをしていないが、身体的、精神的暴力を理由としているのはは何パーセントか? また、一番多い理由は何か?

最も大きな理由として、身体的・精神的暴力を回答しているのは4.4%。最も多くあげられている理由は、相手と関わりたくない(34.5%)。(子ども家庭局長)

<民間法制審>

民間法制審の案では、DV事案についてどのような対応が書かれているか?

父母間に暴力の事実があった場合であっても、当該の父母は共同して親権を行使しなければならない等の規律が提案されている。(民事局長)

<共同親権制度の広報>

各種広報などでDV被害者保護と離婚後共同親権制度は両立するという正しい情報を国民に広げることはできないのか?

特定の見解の是非について、法制審議会に諮問お願いしてる立場から個別にコメントすることは差し控える。(法務大臣)

<国際自由権規約委員会の勧告>

昨年の10月28日国際自由権規約の規約委員会の勧告に対して、どのような対応を行う必要があるか?

関係省庁とともに対応を充分に検討していきたい。また、日本の考え方が正しく理解されるように力を尽くしていく。(外務大臣)

林外務大臣の答弁を受けて、 法務大臣の所見は?

海外からも様々な御意見が示されているが、わが国の法制度についての誤解や事実誤認に基づくものも含まれているため、そのような誤解等を解消することができるように、わが国の制度を丁寧に説明していることも重要と認識しています。(法務大臣)

<国会への法案提出>

G7会合の議長国として、共同親権の法案を国会に提出したという実績を作れるよう、外務大臣から総理に働きかけしないか?

外務大臣として申し上げる立場にない。(外務大臣)


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
「DVでも共同親権」「虐待でも面会交流」をめざす、運動団体「民間法制審」については、こちらのマガジンにまとめています。どうぞご覧ください。


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