見出し画像

ノンセクだって恋がしたい! 0.プロローグ

*このシリーズは、性に関する内容が含まれますので、苦手な方はご注意ください。
ノンセクとは、ノンセクシャル(非性愛)の略で、恋愛感情はあるものの、「他者に対して性的欲求を抱かない」方々のことを指す。


ノンセクシャル」という言葉を聞き慣れない方も多いのでは。
とっても簡単に申し上げると、私たちはどんな性別の方とも「体の関係」を持つことができない。いくら好きな人であっても「気持ち悪い」とさえ思ってしまうのだ。

「ノンセク」と一括りに言っても、感じ方は人それぞれ。
性的欲求を自分に向けられることに嫌悪を感じるのみで、性的描写のある作品や下ネタなどに苦手意識が無い方、性的表現のあるもの全てが苦手な方、性的欲求を向けられていない身体的接触(手を繋ぐ・ハグなど)にも嫌悪を感じる方、そうでない方等々。
ちなみに私は、手を繋ぐこともハグもキスも平気。だけどその先は嫌悪を感じるし、下ネタも苦手。


ネット上には、セクシャル・マイノリティの方々向けコミュニティや、当事者自身のブログやSNSなどが思いの外たくさん存在しており、各々の思いや意見を目にすることができる。
「ノンセク」というだけで恋愛や結婚・家庭を持つことを諦めてしまう方、自らそれらを望まない方、友情結婚を望む方など、恋愛観や結婚観についても考え方は多種多様であることに気付く。

1つ思うのは、ノンセクだから恋愛をしてはいけない、恋愛や結婚を諦めるべきだということは全くない。ノンセクだって1人の人間なので、誰かを好きになっても、恋愛結婚を考えても何も問題は無い。
もちろん「交際には体の関係を含むことが当たり前」と考えるのが一般的であるため、理解されにくかったり、嫌な思いをしてしまう方、さらには恋愛や結婚を遠ざけてしまう要因にもなり得るのが怖いところではあるが。


私はノンセクだと自認する前から、「家庭を持ちたい」という願望がある。というのも、私の家族は仲が良く、出来るだけ家族みんなでご飯を食べたり、毎年家族旅行をしたり。特に母とはよくショッピングやお茶しに出掛けたり、私の好きなアーティストのライブについて来てもらったり。
尊敬する母であり、一番理解のある親友のような存在でもある。
こんな暖かい家庭で育ててもらえたこともあり、「自分も将来子供が出来た時には、自分がもらったような愛情を注いであげたい」、「いつか母のような親になれたらな」という思いがあるのだ。

ノンセクの方々には、やはり子供を作るという行為に対して嫌悪を感じるため、子供を望まない方も多いように感じる。家庭を持ちたいからといって、私自身果たして子供を作れるのかどうか、それは正直今のところ分からない。だからといって、子供を望むこと自体も諦めなければならないわけではない、と思っている。たとえ自然出産で生まれてこなかったとしても、その子たちが「不幸」ということもない。むしろ、愛情を注がれないことの方が子供たちにとっては悲しいことだろう。


恋愛したい、結婚したい、家庭を持ちたい。


そう思うことはどんな人にとっても自由であり、決して「ノンセクだから」と諦めるべきことでも、否定されるべきことでもない。

「ノンセク=恋愛においてマイナスである」と思いがちかもしれないが、
ノンセク=個性」くらいに考えるようにしている。
みんな誰しも違った個性を持って生きているんだから。


ありさん


読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもとても嬉しいので、よろしくお願いします。 サポートいただけましたら、おそらく発狂するほど喜びます!