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しわくちゃになってもゲームしたい

小さい頃から遊ぶのが好きだった。近所の子を掴まえて鬼ごっこや、ままごとをした。兄とはオセロをしたりもした。どれも楽しかったが、ゲームに勝る物は無かった。

今まで色々なゲームをしたが、1番最初にしたゲームは何だったろうか。私は記憶の糸を手繰り寄せる。そうだ、「マリオパーティ3」だ。マリオパーティは簡単に言えばすごろくゲームで、最後にスターを一番多く持ってた人の勝ち。

平べったいグレーの機械「64」の前で、夢中になってスターを集めた。従兄弟2人と兄と私の計4人。1Pは皆の憧れの的だったが、年長の兄が陣取っていので私が1Pになる事はなかった。私はマリオパーティがしたいが為に従兄弟の家に行きたがった。私の家には無かったのだ。


兄が羨ましかった。サンタさんが兄の枕元に置いたのは携帯ゲーム機「DS」。私も欲しくておねだりしたはずだったのだが、白いお髭の老人からもらったのはぬいぐるみだった。

「あんたは、友達いないからいらないでしょ。」
そんな残酷な判決を聞いたのはそれから少し背が伸びた後。母よ、まあまあ酷いと思うぞ。
携帯ゲーム機で遊ぶ、友達の輪に入るために兄は必要だったそうだ。

兄がDSを手に入れてから良い事もあった。ゲームボーイアドバンスを兄が手放したからだ。「星のカービィ 夢の泉デラックス」や「ポケットモンスター ファイアレッド」を何度も何度も繰り返し遊んだ。おかげでミニゲームのエアライドは大分上手くなった。

兄がDSで遊ばなくなったのはいつだったか。私は兄の机からこっそり拝借し、隠れてDSを楽しんだ。「ポケットモンスター ダイヤモンド」や「さわるメイドインワリオ」などのソフトがあった。

私が初めて自分のゲームを持ったのは中学生の時だった。掻き集めたお年玉を握りしめ、少し遠くのゲオまで自転車を走らせた。母には内緒で購入する背徳感に心臓が高なった。ベットで夜な夜なゲームをしていたので1週間程でバレてしまった。
私が初めて買ったのは「3DS」だ。画面からキャラクターなどが飛び出して見えるのが特徴だ。画面酔いなどの関係で3D機能は常にOFFにしていたが。

「WiiU」も自分で購入した。当時、ニコニコ動画のゲーム実況」を見るのにハマっていた私は「スプラトゥーン」がしたくて堪らなかった。大学受験を早々に終わらせた私は、急いでゲオまで走った。夏休みが残り数日だったのだ。

スプラトゥーンにどっぷりハマった私は、インターネットでの募集に手を出した。初めてのSkype通話に緊張したのは今でも覚えている。インターネットで知り合った友達とは、もう結構長い付き合いだ。

私の中のゲームは日常生活の一部となって強く根づいている。大人になったらゲームをしなくなるのでは、と不安になったりしたが杞憂だったようだ。

しわくちゃのおばあちゃんになっても
「明日はNintendo Directだ!」
と新作のゲーム情報に心踊らせたいし、剣を片手に世界を救ったりしたい。

そんな事を考えながら、今日も私はコントローラーを握るのだ。



おしまい

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