穏やかな人
いつも穏やかに笑っている人でいたい。
思春期の、特に体育会系の部活で人付き合いが荒れていた頃に比べると、今自分はすごくフラットに物事を判断できるようになったなと思う。
それでも、父親ゆずりの負けずぎらいで、ハキハキとした性格が「穏やか」から自分を引き離す時がたまにある。
私がイメージしている「穏やかに笑っている人」にはモデルがいる。
それは、母方のおばあちゃんだ。
おばあちゃんは、田舎に住んでいる。
田んぼや畑をおじいちゃんとずっとしていて、おじいちゃんが亡くなってからも高齢なのにせっせと毎日働いている。
おじいちゃんは、昔ながらの亭主関白な物言いをする人だったが、おばあちゃんはいつも笑いながら「はいはい」と言っていた。
おばあちゃんは少し天然だ。
私を呼ぼうとしているのに、他の孫たちの名前を2周も3周も間違えて呼んだ後、はっはっはと自分で笑っているような人だ。
おばあちゃんは生きることをすごく楽しんでいる。
手先が器用なので、それを活かした趣味や習い事を色々と続けている。
会いに行くたびに、また新しい習い事を始めていたりする。
私はその生きる姿勢が、おばあちゃんの心の豊かさと穏やかな笑顔を作っているんだろうな、と思う。
人生を諦めずに色んなことを経験し続けて、好奇心で心を弾ませたり、人に感心したり、自分に自信を持ったり。
そういう生き方が出来るおばあちゃんは、本当に素敵な人だ。
私もこれから何十年もかけて、おばあちゃんによく似た笑顔のおばあちゃんになってみせるぞ。
いや、むしろ孫にそんなことを思わせるようなおばあちゃんになってみたい。
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