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盲ろう者の田畑さんとなにかの本を作ろうと思っている件 その12

これまでのお話はこちらで。

年末年始もコロナのせいで様々なイベントが中止になり、外出がままならず、2021年の1月は対面で会うのを中止し、Zoomで二度お話ししました。

一度目は、前回のようにアプリを併用して会話をしようとしたのですが、うまくつながることができず、どうしよう……。こっちは画面は見えるけど、なにもできない。とりあえず話さねばと、ダークモードにしたおニューのiPadエアーに白の文字を書いてカメラに映してみたけど、黒い部分が窓の反射で光ってしまうんだなあ。まごまごしていたら、田畑さんのお母様が現れて、手話通訳をしてくださいました。す、すみません。
前回書いたように、DVDで覚えた手話が他の方に伝わらなかったので、どこに住んでいるかと聞かれたときに答えられるように教えてくださいってメールでお願いしていたので、その手話を田畑さんとお母様から教えていただく。すみません……。それから、田畑さんを表す手話の形も。
YouTubeなどの手話する人の動画を見ていたら、手話で話す聴覚障害の方はサインネームというのを持っているようなので。
でも、田畑さんは特に決めてなかったよう。その場で「はやと」だから「速い」の手話の形かな、と親子で話されていた。(別の日に、田畑さんから改めてサインネームを教えていただきました。)

そのほか、このときに、事前にお願いしていたことがあります。田畑さんの感想を聞きたいので本を読んでほしいと。それは、『どちらが おおい? かぞえるえほん』と『くろは おうさま』。どちらも触る本という触れ込みです。
『どちらが おおい? かぞえるえほん』はわかりやすくてとても楽しかったそう。『くろは おうさま』は触ってもなにが描いてあるかまったくわからなかったそう。お母様の言葉では、黒い本の方は、「見える人が作った本」。
やはり。わたしも、そうだろうと思っていたので、納得しました。この件はまた別の時に。

一月、2回目のZoomでは、和田夏実さんにお会いし、夏実さんに手話通訳をしていただきました。和田夏実さんは田畑さんと「たっちまっちカード」をつくっている「マグネット」のお一人。クリエーターとして活躍されていて、ググるとたくさん記事が出てきます。
六本木の「トランスレーションズ展」に作品を出展していて、去年、田畑さんから夏実さんを呼んで一緒に観に行こうと誘われていたのですが、コロナで延期にしていたので、Zoomでの初対面となりました。

バリアフリーの本を作りたいのだけどどういう本が作れるのか白紙の状態……ingなのですが、田畑さんと知り合ってすぐ、田畑さんから夏実さんとも一緒に作りたいといわれていました。夏実さんって誰? 状態からネットでググって、ICCのアーカイブとか見てびびりました。(初台のICCができたころ、メディアアートの走りが好きで、よく見に行っていたのです)
え、そんなすごい人、大丈夫なの? すでにクリエーターとして実績のある夏実さんを気軽に誘うことができるのか、しかも今は某有名企業の社員さんのようなので、本気でコラボの企画をするなら梨屋アリエなんかと一緒にやるより超有名詩人や作家と組めるじゃん……。よくわからないけど権利関係とかもなんか難しいことがあるのでは……? おたおたしながら、卑屈な発言にならないように夏実さんにもごもご伝えましたが、コラボなどは大丈夫とのこと。大丈夫なのか。え! 大丈夫なの? 

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つづく。


支えられたい……。m(_ _)m