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私の楽器遍歴〜メイン使用編〜

 この前Twitterで大量投下したシリーズをnoteに再掲載しようと思い立ちました。Twitterだと140文字に制約されているので、その楽器の魅力やエピソードを凝縮させるのが大変でしたが、noteは文字数の制約がないので、Twitterの文章を元に加除修正したものをご紹介します。
 とても長くなりますので、興味のない方には本当につまらない内容かと思います。あらかじめご了承ください。

1. 【YBB-103】ヤマハ(日本) B管

 小学4年生の頃使っていた学校の備品で現在は廃番。スクールモデルながらフロントアクションという仕様は復刻してほしい。"621"シリーズの元祖といわれている。界隈で根強い人気があり、熱狂的なファンも多い。中古市場では頻繁に取引されており、ヤ○オク、メ○カリで見ない日はない。中国を中心に、海外のメーカーもこのモデルをベースに商品を開発している。

2.【YBB-321Ⅱ】ヤマハ(日本) B管

 小学5年生の頃、顧問の先生が貸してくれた私物(!)おそらく全国シェアNo.1で、所謂「キングオブ学校備品」ベッソンのBバスを日本の学生向けに改良したもの。ミドルAs以外は軒並み音程が良く(後継機種では改善されている!)、劣悪な学校現場でも20年は持つ耐久性を兼ねる。

補足:第3抜き差し管の向きに気を付けよう!

3.【YBB-201】ヤマハ(日本) B管

 小学6年生の頃使っていた学校備品のBバス。321Ⅱが4ピストンに対しこちらは3ピストンと、手が小さい子どもでも 容易に扱える設計となっている。(重いけど)スクールモデルながらダイナミックレンジは広く、深く大きいマウスピースと合わせるとフォルテはかなり良く響く。

※10/8追記 小学6年生のコンクールで、小長谷宗一先生の「マーチ ザ ナイン」(九州出身の方はご存知かも)を演奏したのだが、中盤の低音楽器のメロディーに出てくる上のミ♭の音程が高く苦戦。最終的には、「その音を吹く時だけ第一抜差管を抜く」という、テューバ吹きにとってはワールドスタンダードな方法で対処していたのをたまたま観たDVDで確認した。しかし、小6で既に演奏中に管を抜き差ししていたとは。当時の僕はどこでそんな知恵を得たのだろうか?

4. 【YBB-321】ヤマハ(日本) B管

 中学1年生の頃使っていた学校備品のBバス。321Ⅱの前身機種で、3番抜き差し管が長く一直線に設計されており、演奏中の抜き差しが困難。古い個体でほぼノーラッカー状態だったが、「普門館に行った伝説の楽器」とされていた。名前は「富子」。私見では後継の"Ⅱ"よりも深く豊かな響きが好み。隠れファンも多い。

5.【YBB-641】ヤマハ(日本) B管

 中学1〜2年生の頃使っていた「憧れの」学校備品のB管4ロータリーテューバ。(トップアクションのピストンチューバしかなかった小学校時代、バンドジャーナルの写真や中学生が使っていたかっこいい横向きのロータリーチューバには憧れるものなのです。)
 "641Ⅱ"の前身機種で、マイネルウェストンの25をベースに開発されたものとされる。古い個体でしょっちゅうネジが外れていたが、こちらも非常に良い個体で後継の"Ⅱ"より遥かに良い音が出た。

当時のカタログの画像。「新発売」だって。

6.【CBB 686-4PX】チェルベニー(チェコ) B管

 中学2年〜高校2年の頃使っていた、備品のロータリーテューバ。管体が非常に薄く、手で曲がる(!)ほど。珍しいメーカーだが、安価なため学校備品として導入されることもあるが、大抵ボコボコに凹んでいる。やや線が細かったが良い楽器で、青春のほぼ全てを共に過ごす。

7.【BE784-2】ベッソン(フランス/イギリス) Es管

 高校2年生1〜3月、ソロコン出場のために使用した学校備品。ずっと他の人が使っていたが、引退や退部により使う人がいなくなったので使うことができるように。音程はやや難あり(技量の問題)だが、キレが良く上から下まで心地良い吹奏感で病みつきになり、Esバス沼に片足を突っ込みそうになる。

8.【YCB-822S】ヤマハ(日本) C管

 高校2年生1月に購入、現在もメインで使用。吹奏楽、オーケストラ、ソロ、アンサンブルと幅広い場面で使えるヤマハの名作。とても素直な吹奏感で、大ベストセラーになっている。(その素直すぎる吹奏感が嫌われ、苦手にしている奏者も…)
 元々海外での販売を目的とした機種で2013〜14年頃までは一般には未販売だったが、口コミ等で国内需要が高まり、国内正規販売商品として取り扱われることに。
 私は「裏メニュー」時代に購入していたので、周りにはほとんどユーザーがいなかったのだが、大学に入ると、カタログ掲載によって存在が知れ渡り、かなりの人数のアマチュアが所有していることを知る

9.【YFB-822S】ヤマハ(日本) F管

 社会人1年目のアンサンブルコンテストと、その次の年の所属楽団の定期演奏会で借用。
C管のYCB-822Sを大幅に軽量化・機動性を向上させたモデルで、「小さなC管」と揶揄(?)されることも。これまでF管にあった「硬質でバランスが難しい」というイメージを払拭した、フリーな吹奏感が持ち味の名機。
 なお、C管の同モデルと同じように、従来のF管チューバと比較してフリーすぎる吹奏感を嫌う奏者も一定数いる。全音域鳴らしやすく、特に低音の鳴りはすばらしい。

余談だが、NHK大河ドラマ「いだてん」に楽隊の楽器として出演。時代考証の段階で、フロントアクションのF管チューバが吹奏楽で使用されることに対してはさすがに指摘がなかったのか、はたまた金栗四三氏がストックホルム五輪でつけていたゼッケンが「822」だったことに対するわかる人にだけわかる洒落だったのか…真相はいかに。

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