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最近得た知見#2

音楽/武満徹・小澤征爾(新潮文庫)

・受け身の音楽は音楽ではない
小澤征爾の中学校時代の話。『「坊っちゃん」を読め』という課題が出た時の話。

映画を見てそれで済ませようとする→ダメ
理由は、本を読んでの登場人物等のイメージ像は人それぞれであるはずだから。画一的になるはずがない。

感想を持つためには、
①書店へ行く
②本を探す
③本を買う
④本を読んで考える 
と、自分で手続きを踏まないと記憶に残らない。
同じ赤シャツでも、赤シャツの上にどんな顔が浮かぶか、鼻が低いか高いか、みんな違う。そういうことが文学では大事。作者対個人の間に本が一冊しかない。その間に映画監督も映画俳優の顔もない、それが大事だ。

音楽も同じ。当時は自由にすぐ手に入らなかったものなので、音楽に飢えていた。
音楽も、ただ聴こえてくるのを聴くだけでなく、実際に音を出してみるところまで、自分でやってみることで、音楽とその人とがつながるのではないか。
現代は、「音楽が向こうからやってくる」時代。自ら手をくだすのが、真実の音楽。

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