learning journey 🕵️‍♀️ 奈良県吉野町へ

2022年5月16日 12:07

初めてTENJIKUを利用して、5/2~5/6で奈良県吉野町へ行きました！

TENJIKUとは
（株）SAGOJOの運営の下、「旅×シゴト」という新しい旅の形を全国各地で提供しています。
旅人が「地域のお手伝い（＝サゴジョブ）」をすることによって無料で宿泊でき、地域はもっと盛り上がり、旅人は今までにない深い旅になります。

1日目

マインドセットされた出来事

目的地の大和上市駅の道中にある、五位堂駅周辺の馬見丘陵公園とマメタロウ商店(豆腐屋さん)に行きました。

次に乗る電車や開店時間、移動時間を考え、先に馬見丘陵公園へ向かっていたのですが、「ん？意外と時間がかかるぞ‥」
マメタロウ商店のHPには駅から15分だったけど、実際調べてみるとGoogleマップでは30分かかると書いてあり…マジか！
マメタロウ商店には開店と同時に行き、長居せずすぐ駅に向かおうと決め、急いで歩きます。
馬見丘陵公園に着いたは良いものの、時間を逆算するとなんと滞在時間10分以下で、あまり満喫できませんでした💧

エピソードの背景

開店と同時にマメタロウ商店に行くために、急いで向かいました。
馬見丘陵公園に向かう途中に、何か機械を使って作業されてる新聞屋さんがあって、少し気になっていました。
公園はゆっくり楽しむことはできないとわかっていたから、予定を変えて、新聞屋さんに寄ればよかったなーと思いながら歩きました。

また、旅にハプニングはつきもので、ハプニングこそ思い出に残るという日本一周した人の話を思い出しました。
予定が変わることを大いに楽しみ、後悔しない旅にしようと強く思いました。

初上陸！

大和上市駅に着き、宿泊先のゲストハウス三奇楼へ到着しました！

三奇楼の近くを自転車で探検しました！🚲
昔ながらの建物や広い家がたくさんあり、心は落ち着きつつもテンションは上がっていました。

探検中、低くいドアに矢印が大きく書いてある建物が気になりました。

看板にお酒の名前が書いてあったので、「お酒を売っているんですか？」と尋ねてみました。そして、気になっていた低いドアのことを、おばちゃんに聞きました。
昔は泥棒がたくさんいたから、低いドア×段差で入りにくくしたそうです。背の低い私でもすんなり入れませんでした。構造がカラクリのようになっていておもしろかったです。この低いドアがあるのは、近くの○○さん家が修繕してたら、この近辺ではここだけだと思うと言われていました。貴重なものをリアルで見ることができました。

次の探検の行き先は「浜田畳店」
探検出発前に、町のことがまとめてある冊子を読み、他にはない畳技術があると紹介されていたので気になっていました。

有職ゆうそく畳や円型畳を作られています。
有職畳とは、古くからの朝廷や武家などの儀式・作法の定法に基づいて作られる畳だそうです。

神社で祭神の御霊代を安置するための御神座ごしんざ
上から茵しとね・龍鬢りゅうびん・八重畳やえだたみ・厚畳あつじょう

浜田畳店さんは、明治神宮の御神座も作られているそうです。
そして、なんと驚き！茵は、現在の座布団や敷布団の原型だそうです。

円型畳とは、神社・寺院などで、円座や仏具の台として使用されます。
縁模様を崩さず、しわを寄せずに、丸く縫っていく技術が難しいと言われていました。

これらのことを多くの畳屋さんが知らないそうです。
作れないではなく、知らないという課題だとはびっくりしました。

そのため、畳の職人さんに伝える活動もされているそうです。自分で培ってきた技術を一切隠すことはなく、全て伝えているそうです。次の世代に残していく姿を感じました。
また、教える立場になると、自分も丁寧に制作するようになったとのこと。
教える(外向きの矢印)だけでなく、向き合う(内向きの矢印)こともされていて素敵だなと思いました。

「どうやったら、柄を綺麗にそろえることができるのか？」などと技術を高めたり、「使われていたのは平安時代、いつから作られていたんだろう？弥生なのでは‥」と新たな疑問が湧いてきたりするプロセスは、探究そのものだと思いました。

明治時代までは、身分・格式によって、畳の大きさ・厚み・縁へり模様が決められ、地位を表す基準となるもので、一般家庭で使用するようになったのは明治時代以降だそうです。
八角形の畳は、八方位全てのエネルギーを吸収するという意味があるみたいです。
初めて知ることがたくさんあり、世の中が広がったみたいでワクワクしました。

ちょっとの勇気を出した自分に拍手を送りたいと思います。

2日目

隣の明日香村へ！

駅を降りると、レンタサイクルをする観光客がたくさんいました。謎の逆張り精神で、歩こうと決めました。

まずは、飛鳥おもいで堂さんの埴輪のスタンプ作り！

持ち手の埴輪を選ぶとき、埴輪に込められた意味を伺いました。
高本家の将棋の星取表用のスタンプにしようと思っていたので、王を守る意味がある埴輪にしました。埴輪の意味で決める人は珍しいそうです笑

次に石舞台古墳へ
大きい石を運んだり積んだりした知恵のすごさや、規模の大きさを肌で感じることができました。

稲渕棚田へ
稲穂が垂れる季節も好きですが、代掻き後の水面に周りの景色が映る季節がとても好きです。ワンチャン!と期待を込めましたが、タイミング合わずでした。

キトラ古墳へ

歩いている中で、田んぼで見たことのない作業をされている所が数軒あり気になっていました。
一旦作業を終え、確認をしていそうなおじちゃんに聞いてみました。
種籾を蒔き、育苗されているとのことでした。ビニールハウスではなく田んぼで育てることを初めて知りました。

声を掛け、愛想なく接する方もいて、気になっていた謎がすぐに解けたわけではありません。タイミングを見計らったり、どんな声の掛け方をするのが良いのか考えたりしました。そして、1回でしょげることなく、もう1回勇気を出せてよかったです。

偶然の偶然

宿泊先の三奇楼に戻っていると、同じ宿泊先に滞在している方とばったり会いました。その方も偶然出会った地元の方に案内してもらっていたみたいで、私もご一緒させてもらいました。地元ならではの話題が聞けました。

3日目

初サゴジョブ

初サゴジョブ(地域のお手伝い)は、DIYのお手伝いでした。

仕事しながらで大変な中、熱心にDIYされている様子を見て、より丁寧に作業しようと思いました。性格と思考の繋がりを感じました。

DIYされている方が、「こんな人生になるなんて思わなかったよ」と言われていました。私も自分でも予想がつかない人生を送りたいなと思いました。

のんびりタイム

吉野山に行くことも考えましたが、のんびりしたくなったので宿泊先の三奇楼で川を眺めていました。
いつもの旅では、宿泊先に昼間いると、時間をもったいなく過ごしているように感じますが、三奇楼では人と話したり、仕事をしたりできるので、嬉しいです。

その後は、自転車でノープラン探検しました。
橋を渡った先の集落へ行きました。木材の加工場がたくさんあり、川を使って運んでいた跡がありました。
右に行くか左に行くか、いつ引き返すかなど、何も決まっていない状態で出会えた場所には、密かに導かれた感がありました。

4日目

サゴジョブ！イベントの手伝い

バウムクーヘンやピザを焼き、フリマも開催、そして完熟山椒の実を使ったクラフトコーラと賑やかなイベントでした。

私は山椒が大大大好きなので、山椒畑を見た時から、ワクワクしていました！クラフトコーラ大人気で、炭酸割りが完売してしまい、豆乳割りをいただきました。どんな味かと思っていましたが、チャイのような感じで飲みやすく美味しかったです。

バウムクーヘンが焼きあがるまでの時間で、来た人同士で話されていて素敵だなと思いました。私も数名の方とお話しして、何事も面白くしちゃう関西ノリでした笑

土の人(地元の人)が斬新なアイデアを何度も発案されている光景を目の当たりにしました。ここでは、土の人の面白さに、風の人(移住者)が引きつられているように(何の根拠もありませんが)感じました。
私の暮らしていた海士町は、土の人が風の人と一緒に挑戦していく土壌を作っていると感じます。新しさや面白さは、主に風の人が運んでくると思っていましたが、それぞれの風土によって役割は違うと気づきました。

涙が出るほど笑った

水瓶座流星群が流れる日で、地域の方と一緒に観に行くことになり、それまでの間の時間にDixitというボードゲームをしました。
とても楽しく、笑いすぎて涙が出ることもあるほど笑いました。
ボードゲームやカードゲームは好きだし、開発に携わりたいと改めて思いました！
水瓶座流星群は、あいにくの曇りで観れませんでした🥲☁️

5日目

くにす食堂へ

自転車で片道約10キロ。
川沿いをずっと走り気持ちよかったです。トンネルの中は、ゴーっという音が怖かったです。
早めに着き、周辺を回っていたら、自転車のバッテリーが半分になっていて、焦りました。その後は、帰りの分を取っておくために、歩いて周辺を回りました。

くにす食堂は、空き家となっていた築100年の元薬屋さんの古民家を修繕されていて、とても落ち着く空間でした。
地域のお母さんと一緒に作ったカラダに優しい料理や、地元の卵を使ったなめらかプリン、店主のこだわり抜いた自家焙煎コーヒーなどが楽しめます。どれもも丁寧さを感じる味で、素敵なひとときを過ごしました。

和紙と割り箸

くにす食堂のある地区は、和紙と割り箸を作っている地域です。

通りがけに割り箸作りをされている所があり、作業している様子を見たいと伝えました。あいにく今日は選別の作業らしく、音がしている所を訪ねるといいと教えて下さいました。
また、「地場産業に興味があるの？」と問われ、確かに自分は何に興味があるんだ？と考えました。どんな過程を経てモノができているか、その中でどんな作り手の技やこだわりがあるのかが知りたいと自分の気持ちが浮き彫りになりました。

看板と音を目印に自転車を走らせていると、発見！
「割り箸を作っているところですか？」
「いえ、うちは違います、この坂を登ったところにあるよ」

「割り箸を作っているところですか？」
「うちは割り箸じゃなくて、和紙を作っとる」
「どんなふうに和紙や割り箸が作られているのか気になっていて…可能であれば和紙のこと教えて頂きたいです」

靭皮に付いている不純物を手作業で取る工程があります。
私は、なぜ取る必要性があるのか？残した方が和紙らしくていいのではないか？と思いました。
不純物を取り除いたり、何度も漉いたり、手を加えれば加えるほど、真っ白に近くなり、和紙っぽさが無くなっていくそうです。この矛盾がおもしろいなと感じました。

主に、掛け軸に使われる和紙を作っているそうです。
掛け軸と和紙の特長の頑丈で長く使用できることはぴったりです。

漉く時の繊維の揃えた方向によって、新聞紙のように切りやすい方向と切りにくい方向があります。繊維を操る仕事ですごいなと思います。

突然伺ったにも関わらず、とても暖かい方でした。ありがとうございました！

まとめ

「こんな旅をしたかったんだな〜」と気づく旅になりました。
たくさんの人と出会い、初めて知ることがたくさんありました。そして、知らない土地でも、自分から足動かし、声をかけるエクスプローラーな自分で在れたことに喜びを感じています。

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