個展前夜

そわそわする。前夜ではなく、もう今日になってしまったけれど、まだ寝ていないので前夜。

人生で2回目の個展。1回目は2019年の2月だった。その時を思えば、今回はかなり気が楽かもしれない。

1回目、初めての個展の前はとても神経質になっていた。誰も来ないかもしれないという不安と、毎日戦っていた。

年が明けてからは、風邪やインフルエンザに気をつけるようになった。私はイソジンの味が嫌いだ。余程でなければ使いたくない。でも毎日イソジンでうがいをしていた。
マスクも離せなかった。コロナ禍のような生活を、1人でピリピリしながらやっていた。

個展は怖い。私しか私の個展はできない。
生きていて、必ず私がやらなければいけないことは、ほんの少ししかない。代わりがいる仕事、代わりのある生活。どうとでもなる。

初めての個展の後、二人展をした。その後、グループ展などを自分で主催してみた。やれば意外とできるものだった。

コロナ禍の中、いろんな即売会イベントや展示の場がなくなった。発表の場がないと、絵を描かなくなる作家さんがいる。私は絵を描くことも好きだけど、見ることも大好き。好きな作家さんなら尚更。
小規模でも、展示の機会があればと思いグループ展を開催していた。
グループ展は、私もいるけど他の人もいる。心強い。

個展の機会はずっと伺っていた。1年半前から構想があって、考えては直して、自分の気持ちが変わって、絵ができていった。
他の人は分からないけれど、私は個展で作品集を出したい。ライブの前にアルバムが出るようなものだと思っている。

1回目の個展に合わせて作った作品集は、40ページもない。新しい作品集は68ページになった。思っていたより、たくさん描いていた。

目の前で作品集を見られるのは、とてもドキドキする。小さなものでも、何か冊子を作る度にそう。

明日は誰か来てくれるだろうか。作品集や原画を気に入ってくれるだろうか。

私は2年前よりとっても絵が上手くなったよ。デザインは苦手だけど、少しはイメージに近いものが作れるようになったよ。
コロナだから感染症対策は相変わらずだけど、慣れちゃってピリピリはしなくなったよ。イソジンは相変わらず嫌いだけど。

初めての個展の前の私と、今の私の同じところと違うところ。それが良さや成長だったらと思う。

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