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夢を見れなくなったオタクのひとり言

今回はオタ活についての話。
※検索避けのため、文中で作品の正式名称は避ける。夢豚の話なので注意。

私は幼少期から漫画やゲームが好きで、いわゆるオタクだという認識を持って生きているんだけど、その中でもただ純粋に作品を楽しむだけでなく、二次創作も嗜むタイプのオタク。
とはいってもBLは地雷(BLというか〝男性が受けになる描写”が地雷なので、男女カプでも女性優位のものも苦手)で、私が好きなのはずっと夢だった。昔の言い方でいうドリーム小説、夢小説である。

夢小説というのはまさしく「夢」で、作品の中に自分が入り込み、キャラと接点をもつ話をファンが勝手に創作したもの。
多くは推しキャラと自分の恋愛小説で、たまに友情ものや家族になるものもある。例えば中高生のイケメンたちがサッカーをする漫画の夢であれば、実際の作中に存在せずとも、サッカー部のマネージャーとして自分を登場させたりする。スポーツ系は結構なじませやすい。元々モブが多いので。

ちなみに小説に登場する名前は、自分で変えられる。大抵の小説は、読む前に任意の名前を入力すると小説内に反映される仕様。なので出始めのころは名前変換小説とも呼ばれていた

つまり実際作品に登場しない異分子の自分をなんとかして作品内に紛れ込ませて存在させる二次創作の一種が夢というジャンルである。
小説もあるし、自己投影させたオリキャラをイラスト化したり、漫画にしたものもある。

私は夢豚の癖に原作厨でもあるという矛盾を抱えて生きているので、原作の設定を無視したものはがっつりパラレルのもの以外は読まないし嫌いなんだけど、それでも今までは読めてたし、それなりに楽しめていた。

初めて読んだのは中学生の時で、某テニス漫画がきっかけ。H×H、シャーマンの王を目指す作品、笛!、銀/魂と、好きな作品の夢小説は基本的に全部通って生きてきた。それはもう、日常生活に支障が出るレベルでハマり散らかした。
このころは個人がHPを作って小説を公開していたので、とにかく探し回った。幸か不幸か比較的小さいころからPCを使える環境だったので、家にいるときは小説をひたすら漁った。親に時間制限されても、親が寝てから漁った。親が寝てるときに漁っていた事がログからバレ、ネットを禁止されたら少ない小遣いでネカフェにいき、PCを触って漁り、片っ端から小説をフロッピー(懐かしいw)に保存し、家に帰ってからオフラインで読みふけった。とにかく、気が狂うほどにハマっていた。このころの記憶を思い出すと、夢を読みすぎた弊害か、推しキャラたちとの存在しない思い出が蘇るほどハマっていた。

・・・んだけど、30を超え、刀や剣を乱舞するものにハマってから世界が変わってしまった。

この某刀のゲームはプレイヤーである自分自身が作中に織り込み済みなので、いわゆる「原作」に自分が最初から存在する。ストーリーを捻じ曲げる必要がなく、キャラ自身もゲーム内でプレイヤーの事を呼ぶ。元からプレイヤーを認知しているという状態。というかプレイヤーありきでのストーリー展開。
刀剣に限らずプレイヤーと一緒に成長していくゲームは結構多いので、このあたりの作品は全てそんな感じなんだと思う。

超ざっくりストーリー解説すると、プレイヤーが主(あるじ)として、刀の神様を召喚。(ちなみに神様は1体ではなく分霊として無数に召喚できるため、プレイヤー同士でキャラの取り合いになることはない。)プレイヤーごとに「うちのこ」を部隊に編成し「自分の最強チーム」を作り上げ、他のプレイヤーチームと協力しつつみんなで敵さん倒そうな!的な内容。

はじめて刀の夢をみたとき、本当に感動した。こんなにスムーズに作中に登場できるのかと。
実際ゲーム中にプレイヤーに向かって(二次元とはいえ)キャラが話しかけてくるので今までの夢に比べると違和感のなさがすごい。のめりこんだ。相手が人外の神様ばかりで、見た目年齢はあれど、キャラ自体の年齢というものがないため、今の自分の年齢を気にしなくていいのものめりこむ要因の一つになった。そしてこの作品、キャラクターの数がかなり多い。供給もアホみたいにある。ハマらないわけもなく、毎日好みの作品を漁り散らかした。幸せな日々だった。

当然、他人がかいた夢小説なので、小説によって主人公の性格や設定は多少違うんだけど、このゲームは前述のとおり、
「プレイヤーごとにチームが存在していて、それぞれ違う」が公式設定なので、多少のキャラ変や主人公の性格の違いは、「こういうチームもあるよね」と納得できてしまう。まさしく夢豚歓喜仕様…。

そして同時期、別の漫画を読み始め、それとなく推しができたので夢でもみようかと思って探してから気付いてしまった。
違和感に次ぐ違和感…全然好みの作品に出会えない。作品は死ぬほどあるのに、探してもなかなか出会えず、違和感ばかりを感じてしまう…。
なぜか?

ここにきて急に、原作厨の血が暴発し、夢主に対してお前誰だよ?警報が発令されてしまったからである。
気づけば、刀以外の作品の夢は、某刀の夢豚歓喜設定に慣れ切った私には、受け入れがたいものとなっていた。

大体私のハマる作品は主役が中高生なので、年齢的にも現実を考えてしまい、話に集中できなくなった。
また、個人HPが廃れ、某ピク支部など、名前を変換できるサイトがなくなってしまった(あるのかもしれないけど探せなかった)ことにより、小説内の主人公の名前が、作者の意図した固定の名前になってしまった為、なんかもう知らん女と推しの恋愛小説を読んでいる気分になってしまう。
名前が一切でてこない小説は結構少ないので探すのも大変…。

辛い。夢が見れない。
過去に自分がブクマした小説さえだめになっているものもあり、絶望。

年を取るにつれそもそもの基礎妄想力(?)が弱まっているのに、輪をかけて詰まれたような気分になった。私はこれからどうしたらいい?哀れな夢豚はどうすればいいのか?刀の夢しか受け付けなくなってしまったことにより、二次創作の楽しみが減ってしまった…。健全に作品を推すことしかできなくなってしまった。一般人からすれば何いってんだこのキチは?という内容かもしれないけど、自分なりの推し活が思うように進まずモヤるというのは、オタクにとっては致命的なのである…。

それでも素敵な漫画は世に出続ける…過去に出たもので履修できていない名作もたくさんある。私はそれらを探すのをやめない。やめることができない。でも推しの正しい推し方が分からない。グッズはいらない。心の安定剤として存在しない記憶を増やしたいだけなのだ。

今、10年前から連載しており、もうすぐ完結するであろう某ヒーロー漫画に急にハマってしまい、困惑している。もう箱推しといってもいいくらい主人公たちが好きなんだけど、この気持ちをどう消化したらいいのかが分からない。いつも作品にハマったら、BIGLOVEの気持ちを、創作作品を漁り散らかす事で消化していたのにもうどうしたらいいか分からない。
まだ読んでいる途中なのに下手に創作物を漁り、踏みたくないでかめのネタバレもふんでしまい本当に意気消沈している。(これは自業自得)

私と同じような人はいるのだろうか?ある意味、30を超えて中高生相手に夢を楽しめなくなったのは健常ともいえるが、、(ただ読んでる間自分は推したちと同年代になるので、そこは正直どうでもいい要素ではある)

それなりに年齢を重ねても何かに熱狂的にハマれる人はすごい。3次元なら実在するからまだわかるんだけど、二次元に同じようにハマってる人の意見をきいてみたい。

その謎を解明するため、私はアマゾンの奥地へ向かったのだった…

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