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ASML $ASML Q1-22決算

※為替の影響を除いた企業の実力を評価するため以下はユーロ表示です。

前回の決算・ガイダンス

Q4-21決算
売上:5.0B
EPS:4.39

Q1-22ガイダンス
売上:3.3〜3.5B
EPS:なし

今回の決算・ガイダンス

Q1-22決算
売上:3.53B
EPS:1.73

Q2-22ガイダンス
売上:5.1〜5.3B
EPS:なし
粗利益率:49〜50%
R&D:790M
SG&A:220M

FY22ガイダンス
売上:+20%
EPS:なし

売上高

売上高はYoY-19%の3,534Bユーロ。
マイナス成長となってしまいました。

EPS

EPSはYoY-46%で1.73ユーロ。
売上高以上にマイナス成長となってしまいました。

売上高に占める費用

COGS(Cost of Goods Sales):売上原価
S&M(Sales & Marketing):販売促進にかかわる広告宣伝費やセールス人員などの人件費に関連する経費
R&D(Research & Development):研究開発にかかわるエンジニア人件費などに関連する経費
G&A(General & Administration):コーポレート部門の人件費やその他一般管理費などに関連する経費

減価とR&Dが大きくなりました。

粗利益

粗利益が大きく凹んでいるのが分かります。
粗利益率も低下していまいました。

営業利益

営業利益と営業利益率も大きく下がってしまいました。

純利益

純利益と純利益率も大きく下がってしまいました。

営業キャッシュフロー

営業CFはギザギザする傾向があるようです。

フリーキャッシュフロー

FCFはマイナスになってしまいました。

バランスシート

バランスシートは横ばいです。

ROEデュポン分解

ROE(Return on Equity)は投資家が投下した資本に対して企業がどれだけ利益をあげているのかを示す指標で、ROEが高いほど経営効率が良いです。
ROE = 純利益 ÷ 自己資本
         = (純利益 ÷ 売上高) × (売上高 ÷ 総資本) × (総資本 ÷ 自己資本)
         = 売上高純利益率(NPM) × 総資本回転率(AT) ×財務レバレッジ(EM)

財務レバレッジの上昇によりROEが上昇しています。

受注残高

予約金額の成長も下がっています。
Q2-22の予約はマイナス成長になりそうです。

受注済みの露光装置数

こちらも成長率が下がっています。

技術別システム売上比率

EUVの比率が下がり、ArFiの比率が上がりました。

最終用途別システム売上比率

メモリとロジックの比率が半々になりました。

地域別システム売上比率

台湾が減少し、中国が伸びました。

露光装置別売上数

ASMLが独占しているEUV露光装置の売上は3つでした。

参考

私見

1月に起きた火災の影響もあり、全体的に成長鈍化が感じられる決算でした。
需要は旺盛ですが、供給サイドに問題があるようです。
多くの企業が直面しているコスト高にどう対応していくのか注目です。


最後に

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