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2023年の指針

あけましておめでとうございます。2023年がはじまって、早いものでもう2日が経ってしまいましたね。

「年が明ける」「新年を迎える」っていう体験はもはや何度もしてきているのに、なんでこうも清々しい気持ちになるんでしょうね。

そして、新たな決意をしたくなる。

その決意が3ヶ月後、早ければ3週間後には薄れていたり、忘却の彼方に忘れ去られてたりする体験ももう何度もしてるのにね。

きっと「清々しい気持ち」ってのは錯覚なんだろうな。

なんて、新年一発目の投稿から卑屈さMAXだけど、そうは言いつつもせっかくなので「決意」をしてみる。

ここでは具体的な「これをやりたい!」っていう目標っていうより、もう少し抽象的な指針として「こうありたい」的なことを2つ書いておく。

■すべての物事に丁寧に取り組む

去年の後半くらいから色々感じるところ・学んだところがあって、「効率化」とか「時短」とかから距離を置こうと思いはじめてきた。
 
"距離を置こう"とか書くと、まるで「それがデキてたけど敢えてやらないようにする」みたいなニュアンスだけど、全然そんなんじゃなくて普通に自分の能力では無理だなってなっただけ。要はあきらめた。

「時間を効率的に使って、自分のやりたいことを全部やって、なりたい自分になろう!」

今やいたるところで発せられているメッセージだ。このメッセージには共感するし、甘美で魅力的なのは間違いない。

だからこういうスタンスを否定するつもりはまったくないんだけど、少なくとも不器用な自分には実践していくのが難しくて、むしろその過程でつらいって感じることのほうが多い気がしてきた。

つらいっていうか、別に幸せになってる感じはないかな?というか。

なので、あきらめることにした。別にだれにやれって言われたわけでもなかったわけだし。

あきらめたから何が変わる・変わっていくのか。

まず自分が今やっていることに貴賤をつけないようにしていく。例えば、自己研鑽のための読書はもちろん、皿洗いだろうと風呂掃除だろうとすべての活動や作業に優先順位をつけず、ひとつひとつ丁寧に取り組む。

よくある「家事や面倒な事務作業を自動化・効率化して自分の時間を最大限確保する」みたいなことは極力考えない。

「この作業は今の自分にとって価値ある時間になっているだろうか?」とかも問わない。

所作一つ一つに意識を向けて、目の前のことに集中することを心がる。

例によって話は脱線するが、わたしは米澤穂信の『古典部シリーズ』というミステリー小説が大好きで、何周もしている(アニメも京アニが制作していて、名作なので未視聴の方はぜひ見てほしい!)。

その『古典部シリーズ』の主人公が折木奉太郎という男子高校生なのだが、この主人公が超・省エネ主義な人物で、そのモットーが「やらなくてもいいことなら、やらない。 やらなければいけないことは手短に」で、日々徹底している。

わたしはフィクションのキャラクターにすぐ影響を受けるので、同じく大好きなキャラクターである吉良吉影にも通ずるこの折木奉太郎のスタンスに憧れを含めて傾倒していた部分があったが、去年のあるときからこのモットーを自分なりにアップデートした。

つまり、「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは丁寧に」だ。

(厳密にいうと、そのあといくらかのインプットの結果、"やらなければいけないこと"なんてものがそもそもない、っていう気づきもあったんだけど、フレーズとして気にいってるので、一旦上記を採用している)

ということで、今年はこのモットーを根底に置きつつ、あらゆることを丁寧に集中して取り組む日々にしたい。

■他人に気持ちのいい人間でありたい

ビジネス書『嫌われる勇気』が大ベストセラーになって久しいが、ここ数年で自分らしさや自身の価値観を貫き通すことが美徳とされるようになった。

「個の時代」なんてことも言われて、副(複)業・転職が当たり前になり、多様な働き方を認めていこうという流れが強くなったこともあり、「他人の評価や価値観なんてどうでもいい!オレがオレらしくあることが大事なんだ!」という主張が強く支持される世の中になった。

この主張についても一定共感する。やっぱり他人と比較してしまうことほどつまらないものはない。

あと、こういう主張どおりの生き方がかっこいいなとも思う。

でも、これもひとつ目の「時間をうまく使って、なりたい自分になろう」的メッセージと同じでしっくりハマりきらない部分があった。

結局、自分の時間、自分の価値観だけを最大化してそれ以外の部分、特に他人のための時間を切り捨てたとて何が得られるんだろうって思うようになった。

何も得てないからこその、ルサンチマン的思考なのかもしれない。

それでも、自分の価値とか幸福って他者とのつながりが一定あってこそなんじゃないのかなと。

だから、「嫌われる勇気」も時には大事だと思うけど、基本的には他者にとって「気持ちのいい人間」でありたいなと思ってる。今年はとくにそれを意識する。

具体的には、「あいさつをちゃんとする」とか「人の話を傾聴する」とか「相手が喜ぶことに時間や労力を惜しまない」とか色々気をつけるべきことはたくさんあるんだろうけど、いちばん大事なことは常に「自分は今、相手にとって気持ちのいいコミュニケーションがとれているだろうか?」って自分に問うことだと思っている。

だから、その問いを常に忘れず、日々を過ごしていきたい。

今年も1年間、がんばりましょう。

 


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