男の娘が苦手という話 ーーGID(MtF)と男の娘ーー

※この記事内の意見、発言は全て筆者個人の見解であり、男の娘への意見には偏見が含まれます。当記事での男の娘は「普段の生活を当然ののように女性として過ごしているが女性ではない二次元キャラクター」と定義いたします。ご了承ください。
ならびに、GIDの方たちも多種多様な生活があり、当然考え方も異なることをご了承ください。また、当記事ではMtF(体男性心女性)の話題のみを取り上げます。ご了承いただければ幸いです。

こんにちは、ありあです。
男の娘ってめっちゃ可愛いですよね。好きです。
ところで皆さん、性別って何で決まるか知ってますか?

そうですね、性器です。
男性なら男性器、女性なら女性器が付いている。これが性別の定義だと思います。
(戸籍の性別変更手続きも2020年11月現在、生殖器の外観が必要要件になっています)

まあ当然、現代の世の中では街中で性器を露出したり他人の性器に触れたりするのは即お縄なので、基本的に人は外見で性別を判断しています。
これは現実の人間に限らず、二次元のキャラクターにも当てはまります。
外見で性別を判断するという人間の性質と性器で性別が決まることを利用して、ある種の「ギャップ」を演出しているのが男の娘というキャラクター群です。

ただ、この男の娘というモノは現実世界のMtFが直面する壁のいくつかを容易に乗り越えてしまっているんですよね。そこがどうしてもしんどくて、男の娘のことを手放しで好きになれなかったんですよね。

では、そのGIDが直面する壁というのがなんなのかを二つほど説明していきます。
ちなみに筆者は5年ほど前に診断を取っていてホル1年、職歴が1年です。

①外見の壁
まあ、これが一番大きいです。当然体は♂なんで、身長は170とか180を超える人もいるでしょうし、骨格や末端部分の大きさはかなり女性と違います。顔だってめっちゃ男です。各々が努力でカバーしているんです。その努力の上にやっと外出できる外見があるんです。
ちなみになんもしてない筆者の高校2年生はこんな感じでした。

いい笑顔ですね。ピースが伸び切ってないのもいいですね。
当時は結構諦め気味で、見た目がどうにもならないならもうどうでもいいな、なんて吹っ切れと、まだなんとかなる、みたいな謎の楽観で暮らしてました。無計画。
んで、大学入学前くらいから色々とやり始めて、去年の冬にはようやく自撮りでこれくらい。

(この角度でしか撮れない)
生まれつき見た目が女の子みたいなMtFなんて本当に稀有だと思います。そして、見た目が女の子から遠ければ遠いほど、MtFであることを言いづらくなります。
ましてやメイクしたり、好きな服を着て人前に出たりなんてできません。特に、声を出す場面なんかが絡む場所には絶対に行けないですね。これも結構大きなハードルです。
実際、メイクしたて〜みたいな頃の外出、マジでメンタルへのダメージが大きかったです。二度見三度見ひそひそ話。人間って怖いなあ。他人には無関心なんて言ったりしますけど、好奇心の前では無力です。
だから、その壁を「生まれつき」で突破していることの多い男の娘はずるいなあ、と思っていました。
ただ、男の娘に対する偏見に関しては作品内で描かれることもあります。
最近だと、プロジェクトセカイで「よく見ないとわかんない」とか「言われなきゃ気づかない」あたりの台詞がありました。多分言ってる本人は褒めてるつもりで言ってるんですよねこれ。無遠慮にも程がありますね。

あと、これはもはやただの嘆きなのですが、どんなに手術して、戸籍を変えたとしても、白骨死体になったら性別は♂なんですよね(骨盤の幅でわかるそうです)。なんかなー。

②年齢の壁
大抵の男の娘って中高生ですよね。
でもその時期を好きなように過ごせたMtFの  人って多分ものすごく少ないと思うんですよね(少なくとも自分の周りではそうでした)。
もしそのように過ごせた人がいたとしたら、それはものすごい努力や、恵まれた環境の賜物かな、と思います。
今は世間の理解が広まってきましたし、ニュースで小学校1年生が〜〜みたいなのも見かけたので私が小学生だった15年前とかと比較したらだいぶ多い例になってるかもしれません。

中高生の時期から自分の好きなように表現できる男の娘の生き方って私にとっては絶対に手に入らない「理想の生き方」なんですよね。
しかも、二次元キャラクターは歳をとらないので就職といった社会に出ることへの考慮をしなくていい。なんの憂いもなく、青春を謳歌できるんですよね。

だから、男の娘を見ると劣等感を呼び起こされてしまうんですよね。JKになりたかったな。若いっていいな。っていうただのやっかみです。

現実と創作の区別がついていなさ過ぎですね。

いろいろ理論立てて理由を述べましたが。
まあ、ぶっちゃけ男の娘が苦手なの、ただ単に自分が厄介なプライドを拗らせちゃった、からなんですよね。こういう悩みを自分が持っているから、同じような悩みを抱えててほしい、男の娘に幸せになってほしくない、というなんともわがままな願いのせいで男の娘が苦手でした。
今回の記事は男の娘について考えることがあったのでそれについての自分の考えまとめ、そしてサラッとした軽いカム、みたいな気持ちで書きました。

最後に
LGBTの問題って結構タブー化してるような気がするんですよね。というか、LGBTは認められるべきという流れが強くて、そこに何か反対意見を差し込もうものならあっという間に、みたいな空気感がある気がします。
ただ、無理解なままLGBTが保護されていったら結局ストレートの人との溝は埋まらない気がするんですよね。「同性愛ばっか保護されてズルい」みたいな論調で語られてしまう日が来てしまう可能性すらあると思ってます。
反対意見はあって然るべきです。それを封殺するのではなく、そういう意見があることを認めて、互いに距離をとり合うくらいの位置どりになったらいいなーって思います。
LGBTに対して反対意見を述べる人にLGBTカムする人はいないでしょうしね。親でもなければね。

ということで言いたいことが散らばっちゃった記事ですけどお読みいただいてありがとうございました。
あ、私はプロフ欄にMtFみたいなことを書きません。一人の人間でもあるので。

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