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過去世の記憶【38歳で突然スピリチュアル能力が開花した話・26】

前回の続きです。


5月のある日。

もう”ギュー散歩”や”ギュードライブ”は卒業したんだろうな、あれは信じる気持ちを育てるためにやらされてたんだろうな、と思っていたら、

『散歩に行こう』

とギューからお誘いがありました。
あら、珍しい。

地下鉄で出かけました。
太郎のお墓の方面へ向かったのでてっきりお墓に行くのかと思いましたが、違う駅で降ろされました。
Bronx地区。1人で歩いた事なかったので緊張。

駅を出て少し歩くと大きな病院に出ました。
行った事はないけど名前は聞いた事があるくらいの有名な病院。
大病院です。
なぜか分からないけど、さらに緊張が増します。
病院の中なんかに見る物なんてある?

病院の中に入りました。
行き先を知ってるようなフリをして歩き続け、どうしていいか分からなかったのでとりあえずエレベーターに向かっちゃいました。
エレベーター来たので、乗っちゃいました。

どどどこで降りよう?
と思ったらある階のボタンを見た時にお腹ギューーーなったので、そのボタンをプッシュ。

その階で降りると、長い廊下。誰もいません。
お腹ギュー体感と耳鳴りと鳥肌で、この階で間違いなさそうだと分かりました。

廊下を歩いてみました。
誰かに見つかって「何してる」と聞かれたら何も答えられないのでドキドキです。
この階は長い廊下とドアしかなくて、歩いてる患者さんなんて一人もいなくて、焦ってきました。どうしよう。


このドアだ。

他と変わらない、一つのドア。
そのドアの前に立つとお腹ギューが最大になります。ちょっと痛いくらい。

『Chapel』

と書いてありました。
入院患者さんが利用できる、お祈りの部屋って感じなのかな?

「入りたい」

気づくとチャペルのドアを凝視したまま、そう強く思っている自分がいました。

入りたい。
このチャペルに入りたい。
中でお祈りをしたい。
いつもいつも、そうしていたように・・・。

あれ?
なんか変な事考えてる。
この病院、何かやだなあ。
変な気持ちになる。
ぞわぞわするし。


チャペルのドアは閉じていて鍵も閉まっていたので、中を見る事は出来ませんでした。

そのまま帰るのは嫌でした。
どうしてこの病院に来たのか、まだよく分かってない。
チャペルが気になるってだけじゃ何が何だかさっぱり分からない。

エレベーターに乗って1階に戻りました。
まだ。
まだ外には出たくない。
まだ分かってない事がある、気がする。

1階をうろついてみました。
売店があったり、保険申請のカウンターがあったり・・・
うーんどこも違う。

ちょっと奥の方、駐車場に続く廊下を歩いてみました。
廊下にはこの病院の歴史を飾ってあるコーナーがありました。

1800年代後半から1900年代前半の写真や資料など。


ここで急激に「太郎図書館状態」に陥りました。
お腹が物強くギューーーっと硬くなり、耳鳴りピーン、毛穴ゾワゾワ、心臓ばくばく。

写真を1枚づつ見てみました。たまに写真の写真を撮りつつ。

一番初期の救急車


昔の病院の建物スケッチ


ナース達


あれれれれー

やばいぞ

いつもと違う、変な感じ

「変な感じ」になるのにはいい加減慣れてきたけど、今日のはまた違う

体感とは別に、感情がかなりくっついてくる

嬉しい悲しい会いたい切ない苦しい

感情が多すぎてぐるぐるするーついていけないー

頭の中が嵐みたい!!!


かつての病室


ドクター達。ヒゲ率高め


チャペルの写真が出てきました。
それがスイッチというか。アップデート終了のお知らせというか。そういう物だったみたいです。

院内チャペル


『過去世を思い出す』または『前世を思い出す』
というのは、本当に”思い出す”という感じなんだと思っていました。
違いました。
”アップデート”でした。私が感じた、私の場合は、です。
最後のチャペルの写真を見た瞬間にアップデート終了した、という感じ。

チャペルの写真を見る前までは全く知らなかった過去世が、チャペルの写真を見終わったら「知っている事」として頭の中にありました。

気持ち悪かったです。




その過去世で、私はナースでした。どこの病院かは分かりません。

名前が浮かんだのですが・・ぼんやりとしか受け取れず・・・
「アリーシャ」とか「ナターシャ」とか、そういうリズムの名前・・・
このままだと確実に忘れるので、とっさに「名前はスジャータ系」として記憶しておく事にしました。

太郎の家族の誰か・・姉かな?が病気か怪我をして、スジャータ(仮)が太郎の豪邸にお世話しに行く事になりました。
通いだったか泊まり込みだったか覚えていません。

太郎と恋に落ちました。
完全に身分違いでした。
しかも、多分私が年上だったと思います。

春に始まった恋は夏の終わりに終了しました。
同じ年の夏だったのか、違う年の夏だったのか。分かりません。

最後に太郎と馬車に乗りました。
私が馬車を降りる時に太郎がおでこにちゅっとしてくれました。
「次に生まれ変わった時は・・」と、太郎はいつかの誰かの記者会見みたいなセリフを言っていました。

スジャータ(仮)はその後他の男性と結婚しました。
双子を生みました。
双子のお兄ちゃんの方が、子供の頃に池に落ちて亡くなってしまいました。

スジャータ(仮)は、「他の人を想ったまま結婚などしたからバチが当たったんだ」と自分を責めてたような気がします。




あれま。

太郎ちゃん。

おばちゃん、思い出しちゃった。

頭の中に細切れで過去の場面が残っています。
家に帰ろうと病院を出て駅まで歩き、地下鉄に揺られながら一つ一つの場面を見直しました。

病院でドクターに怒られたとか仕事に遅刻しそうな冬の朝とか、日常の場面もいくつか転がっています。
それを見つつ、最後の馬車の場面が来ると必ずポッとなってちょっとニヤけてしまう。
電車の中で完全に怪しいおばちゃんです。


太郎、今はどうしているんだろう。

上でのんびりやってんのかな?


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