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 悩み好転!『禅語の智慧』の物語 No.39

【金継ぎ編】

2024年3月15日(金)

悩み事:初めの一歩が踏み出せない

目次
1、あらすじ
2、禅語「「切磋琢磨」(せっさたくま)」の解説

物語のタイトル:金継ぎと夫婦の成長物語
1、序章:裕之の人生の転機
2、禅語「切磋琢磨」による変化
3、金継ぎへの道
4、生活の再構築
5、成功への道のり
6、湯布院の夢叶う
7、まとめ
8、ごあいさつ
9、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』


1、あらすじ
裕之と洋子、長年連れ添った夫婦は、退職後の生活で新たな挑戦「金継ぎ」に取り組む。禅語「切磋琢磨」を心に、お互いを高め合いながら、時間管理や生活の再構築を通じて副業を成功させる。その結果、経済的な安定を手に入れ、憧れの湯布院で悠々自適の生活を享受するまでの彼らの成長と変化を描く物語。

2、禅語「「切磋琢磨」(せっさたくま)」の解説
禅語「切磋琢磨」は、互いに競い合い、助け合いながら共に成長していくことを意味します。この言葉は、宝石や玉を磨きあげるように、人と人とが互いに研ぎ澄まし合い、高め合う過程を象徴しています。単に競争するのではなく、相互の成長と向上を目指す、協力と尊重の精神が込められています。

物語のタイトル:金継ぎと夫婦の成長物語

1、序章:裕之の人生の転機
裕之は親類縁者の2社でスキルを磨き、長いキャリアを経て、面接/採用試験/2次面接を経て採用された、大型特殊機械の設計・製造・販売を担う会社の東京営業所長として定年を迎えました。裕之は三度の更新と減給を経験しましたが、定年後は重責の所長職解任を申し入れ続けたが認められず、最終的に退職を選びました。在籍中に、趣味で始めた手打ち蕎麦の学びを深めるため、休日は蕎麦店の厨房で補助していました。厨房長が独立することになり、後任としての打診を受け、脱サラして手打ち蕎麦店の厨房長として就任しました。店舗兼住宅に建て替えて独立開業しましたが、ご縁あって会社に復職し、その間手打ちそば店を休業状態にしました。定年延長終了後に、手打ち蕎麦店を再オープンしましたが、妻のアクシデントにより、そば店を閉店せざるを得なくなりました。その後は、年金とパートタイムの仕事による生活に切り替え、店舗兼住宅を売却し、より良い居住環境を求めてマンションに移り住みました。

2、禅語「切磋琢磨」による変化
裕之と洋子は、長い間一緒に生活を共にしてきました。この間に、お互いがお互いを磨き、成長することの大切さを学びました。禅の教え「切磋琢磨」は、彼らの関係性を象徴しています。この言葉は、お互いに高め合い、お互いの可能性を最大限に引き出すことの重要性を教えています。裕之は、洋子との毎日のやり取りの中で、この教えを実践し、洋子もまた裕之を支え、鼓舞し続けました。
裕之はこの教えを人生のあらゆる面で実践しました。そして手打ち蕎麦店の経営とその後の閉店、そして再び仕事を探す過程で、裕之はこの精神を胸に、前向きな姿勢を保ちました。洋子もまた、裕之の決断を支え、共に新しい挑戦への一歩を踏み出しました。

3、金継ぎへの道
裕之が副業として「金継ぎ」に目を向けたのは、偶然から始まりました。YouTubeで「金継ぎ」を鑑賞したことがきっかけで、この伝統的な技術に深い興味を抱きました。金継ぎは、漆(うるし)を使って陶磁器を修復する技術で、破損痕をあえて金などで装飾し、修復を超えて芸術までに昇華させる技です。金継ぎは日本独自のの伝統修復技術です。裕之はこの技術が、物を大切にする心、そして壊れたものに新たな価値を見出す哲学に魅力を感じました。
裕之は、洋子と共に、金継ぎを副業として始めるための情報収集を始めました。彼らは、技術を習得するためのセットを購入し、実際に金継ぎの練習を始めました。しかし、始めるまでには多くの障害がありました。特に時間の管理が最大の課題でした。パートタイムの仕事と投稿サイトの連載を抱えている責任の中で、金継ぎの練習に割く時間を見つけることは簡単ではありませんでした。

4、生活の再構築
裕之と洋子は、日々の生活を見直し、金継ぎに必要な時間を捻出するために、生活パターンを再構築しました。彼らは、時間管理の重要性を再認識し、どのようにすれば効率的に時間を使えるかを模索しました。裕之はパートタイムの仕事のスケジュールを調整し、洋子は家事の負担を減らすための工夫をしました。この過程で、裕之と洋子は「切磋琢磨」の精神をさらに深く実感しました。お互いの強みを生かし、弱点を補い合うことで、彼らは共に成長し、新しい挑戦に取り組むことができました。特に、某鑑定番組の裏の鑑定士である旧知の教授から、欠けた骨董品を頂けるとの写真付きのメールが届き、金継ぎ作業の開始に一層拍車がかかりました。金継ぎの練習は、ただの副業以上のものになりました。それは、裕之と洋子にとって、共に何かを成し遂げる過程であり、互いに支え合う関係を深める機会でした。

5、成功への道のり
裕之の金継ぎ技術は徐々に磨かれ、彼の作品は世間から高い評価を受けるようになりました。裕之と洋子の共同作業は、彼らの生活に大きな変化をもたらしました。彼らの金継ぎの技術は、一級品の品質、納期の厳守、そして適正価格で知られるようになり、多くの注文が舞い込むようになりました。裕之と洋子は、この副業を通じて、夫婦の小遣い以上の収入を得ることができ、経済的な安定を実現しました。
この成功は、裕之と洋子が共に過ごした時間、お互いを理解し支え合うことの大切さを再認識させました。彼らは、困難に直面しても諦めず、一歩一歩確実に前進することの価値を実感しました。そして、何よりも、お互いに対する深い愛と尊敬が、彼らの成功の基盤であることを理解しました。

6、湯布院の夢叶う
成功を収めた今、裕之と洋子は憧れの湯布院でゆっくりと時間を過ごしています。温泉に浸かりながら、二人はこれまでの長い旅路を振り返ります。苦労もありましたが、それを乗り越えた今、二人は人生の美しさと、お互いを深く愛し、支え合うことの価値を改めて感じています。「切磋琢磨」の精神は、裕之と洋子にとってただの言葉以上のものででした。それは、夫婦の人生を豊かにし、互いの絆を強くした智慧であり、今後も夫婦の指針となりました。

7、まとめ
裕之と洋子は「切磋琢磨」の精神を胸に、退職後の生活に挑戦し、金継ぎの副業を成功させました。夫婦の絆と努力が、経済的安定をもたらし、憧れの湯布院での温泉三昧の旅行を実現しました。お互いを高め合うことの大切さを物語っています。

8、ごあいさつ
親愛なる読者の皆様、裕之と洋子の心温まる物語をお届けしました。夫婦の「切磋琢磨」の精神を通じた挑戦と成長の旅いかがでしたか。この物語が、人生のあらゆる段階で前向きに歩み続ける勇気とインスピレーションをお与えできれば幸いです。

9、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』  
         禅語のお題:「切磋琢磨」(せっさたくま)

琢磨して夫婦と共に春を待つ

「 琢磨して夫婦と共に春を待つ」の俳句の解説
この俳句は、夫婦の深い絆とともに新しい季節を迎える準備をする心情を、淡々と描き出しています。

琢磨して:自己や技術の磨き上げを意味します。夫婦が互いに助け合い、成長し続ける過程を象徴しており、内面の光を磨く姿勢を示しています。

夫婦と共に:人生の旅路を共に歩むパートナーの重要性を強調します。一緒に過ごす時間の中で生まれる絆と共感が、この句の温かみを生んでいます。

春を待つ:新たな始まりや希望への期待を象徴します。厳しい冬を乗り越え、夫婦で迎える春の訪れは、再生と希望の象徴として捉えられています。

この度もご一読いただき、誠にありがとうございました。

2024年3月15日(金)
柔海 剛山 拝

【追記】
当サイトは個人的な見解や意見に基づいたものでは一切ありません。
多様な文献や資料、そしてインターネット上の情報源を参考にして、可能な限り柔軟かつ包括的な観点から、情報を物語化して提供することを目的としています。

『柔海 剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』とは
「あるがまま」という表現は、曹洞宗の開祖である道元禅師が提唱した生き方の哲学から来ています。この言葉は、物事をそのままの姿、自然な状態で受け入れ、現実を直視することの重要性を強調しています。私の詩作において「あるがままの俳句」という名前を用いるのは、この禅の教えに基づき、自然体でありのままの感覚や感情を詩に昇華させるためです。

伝統的な俳句は、その文字数や季語などの厳密なルールによって特徴づけられますが、現代ではこれらのルールに囚われない形式の俳句も存在します。これは「自由律俳句」と呼ばれ、従来の5-7-5の音節制限や季語の必須性を取り払った形式です。

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