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 悩み好転!『禅語の智慧』の物語 No.81

【自己改革編】


2024年6月19日(水)

悩み事:真の自己を発見


目次
1、あらすじ
2、禅語「「回光返照」(えこうへんしょう)」の解説

物語のタイトル:心の声に従う道
1、はじめに
2、問題の発端
3、「回光返照」との出会い
4、内面への旅
5、自己発見のプロセス
6、外部の影響からの脱却
7、結論と幸せへの道
8、具体的な行動指針
9、まとめ
10、ごあいさつ

11、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』

1、あらすじ
定年退職後、趣味で蕎麦打ちや金継ぎを教える海山は、多忙な日々を送りつつも心の平穏を見つけられずにいました。彼は他人の成功体験を模倣し、外部の情報に依存することで満足感を得ようとしましたが、内面の空虚感は埋まらないままでした。ある日、坐禅会で「回光返照」という禅語に出会い、外部の影響ではなく内なる声に耳を傾ける重要性に気づきます。自分自身と向き合うことで、海山は真の自己を発見し、心の平穏を取り戻していく物語です。

2、禅語「「回光返照」(えこうへんしょう)」の解説
「回光返照」(えこうへんしょう)は、禅の教えの一つで、「光を回らし照らす」という意味を持ちます。これは、外部に向けた意識や注意を自分の内面に向けることを指しています。日常生活で私たちは外部の出来事や情報に気を取られがちですが、回光返照はその意識を内側に戻し、自分自身を見つめ直すことの重要性を説いています。このプロセスは自己認識を深め、真の自己を発見する助けとなります。坐禅を通じて、この内省の実践が行われ、心の平穏とバランスが得られるとされています。自分の内面に光を当てることで、外部の影響に左右されることなく、自分自身の道を見つけ出す力を育むのです。この教えは、現代の忙しい生活の中でも自己成長と内面的な平和を追求する手段として非常に有用です。

物語のタイトル:心の声に従う道

1、はじめに
あるところに、海山(かいざん)という名前の男性がいました。彼は定年退職後、短時間のパートをしながら、趣味である蕎麦打ち、金継ぎ、テーブル茶道を自宅で教室として主宰していました。これらの活動を通じて、海山は多忙な日々を送りながらも、常に何かを探し求めているような気持ちを抱えていました。

2、問題の発端
海山は、社会的に成功した人々の言葉や考え方に強く影響を受けていました。彼は彼らの生き方に感銘を受け、それを模倣することで自分の人生を良くしようと試みました。しかし、どれだけ情報を吸収しても心の平穏は訪れず、常に何かが足りないという感覚にさいなまれていました。
彼は有名人の講演に参加し、彼らの成功体験を自分のものにしようと必死でした。また、ベストセラーの「生き方」についての本を読んでは、自分の生活に取り入れようとしました。しかし、それは一時的な満足感しか与えてくれませんでした。彼は外部の情報に依存することで、自分の内面と向き合う時間が減っていることに気づきました。

3、「回光返照」との出会い
海山は定期的に禅寺での坐禅会に参禅しており、兼ねてからご住職の法話に感銘を受け、これを生活の指針としていました。ある日、ご住職が「回光返照」という禅語について話す機会がありました。海山はいつものように坐禅会に参加し、ご住職の法話を聞いていました。この法話は、彼の人生において重要な転機となるものでした。
ご住職は、「回光返照」という言葉を用いて、「外に向かって求める心を内に返し向け、本来の自分の純粋な心を照らし出す」という意味を説明しました。ご住職の言葉は、まるで海山の心に直接響くようなものでした。彼はこれまで、外部の成功や他人の意見に頼ることで自分を見失っていることに気づきました。
海山はご住職の法話を通じて、「回光返照」がどれだけ重要であるかを理解しました。彼はその言葉に深く感銘を受け、これを自分の生活に取り入れようと決意しました。その日から、海山は「回光返照」の教えを実践するために、毎朝の坐禅を習慣化し、朝食前に静かな時間を持つようになりました。

4、内面への旅
ご住職の教えに従い、海山は外の世界にばかり目を向けるのではなく、自分の内側に目を向けることの大切さを学びました。彼はその言葉を胸に、自分自身と向き合う時間を持つことにしました。毎日、パートの仕事や教室の準備が始まる前に、自宅の静かな場所で、自分の心の中に目を向けることを始めました。
これは彼にとって新しい挑戦でしたが、徐々にその効果を感じ始めました。最初は何をすればいいのかわからず戸惑いましたが、ご住職のアドバイスに従い、自分の心の中にある声や感情に耳を傾けるようにしました。海山は、自分自身の内面を見つめることで、今まで気づかなかった自分の感情や考え方に気づくようになりました。

5、自己発見のプロセス
海山は自分自身と向き合うことで、今まで気づかなかった自分の内面の声や欲求に気づくようになりました。彼は自分の中にある純粋な魂を見つけ、それが彼の人生において重要な指針となることを理解しました。外部の情報や他人の意見に振り回されることなく、自分自身の感情や考え方に耳を傾けることができるようになったのです。
彼は、自分自身の内面を見つめ直すことで、本当の自分の望みや目標を明確にすることができました。海山は、自分が本当に求めているものを理解し、それに向かって行動する勇気を持つことができるようになりました。彼は他人の成功体験や意見に頼るのではなく、自分自身の内なる声に従うことの重要性を学びました。

6、外部の影響からの脱却
海山は次第に、有名人の講演やベストセラー本に依存することをやめました。それらが彼にとって価値のある情報であることに変わりはありませんが、それを盲信するのではなく、自分自身の考えや価値観を基盤にして取り入れるようになりました。これにより、海山は自分の人生に対する自信と確信を持つことができるようになりました。
彼は他人の意見や成功体験を参考にすることはあっても、それに依存するのではなく、自分自身の内なる声に従うことを優先するようになりました。海山は、自分の内面を見つめることで得た自信と確信を持って、日々の生活や教室の活動に取り組むことができるようになりました。これにより、彼はより充実した人生を送ることができるようになったのです。

7、結論と幸せへの道
「回光返照」の教えを実践したことで、海山は自己認識を深め、自分自身の内なる強さと平穏を見出すことができました。彼は外部の影響に左右されることなく、自分の道を進むことの大切さを理解し、それを実践することで幸せを手に入れることができました。海山は、自分自身の内面を見つめ直すことで、真の自己を発見し、より充実した人生を送ることができるようになりました。
海山は「回光返照」という禅語の智慧を日々の生活に取り入れることで、外部の影響に惑わされることなく、自分自身の道を歩むことができるようになりました。彼は他人の成功や意見に左右されることなく、自分自身の内なる声に従うことで、真の幸せを手に入れることができました。

8、具体的な行動指針
毎日数分間、自宅の静かな場所で自分自身と向き合う時間を持つ。 海山が実践したように、日々の生活の中で自分自身と向き合う時間を持つことは、内なる声を聞くために重要です。静かな場所で目を閉じ、自分の心の中に目を向けることで、自分自身の感情や考え方に気づくことができます。
外部の情報を受け取る際は、自分自身の価値観を基に判断する。 他人の意見や情報に左右されることなく、自分自身の価値観を基に判断することが重要です。海山は、有名人の講演やベストセラー本を参考にしながらも、自分自身の価値観に従って取り入れるようにしました。
他人の意見に左右されるのではなく、自分の内面の声に耳を傾ける。 外部の情報に依存するのではなく、自分自身の内なる声に耳を傾けることで、真の自己を発見することができます。海山は、自分の内面を見つめ直すことで、自分が本当に求めているものを理解し、それに向かって行動する勇気を持つことができました。
自分の内なる強さと純粋な魂を信じる。 自分自身の内なる強さと純粋な魂を信じることで、外部の影響に惑わされることなく、自分の道を歩むことができます。海山は、「回光返照」の教えを実践することで、自己認識を深め、真の自己を発見することができました。
外部の情報を適度に取り入れつつ、自分自身の考えを大切にする。 他人の意見や情報を参考にしながらも、自分自身の考えや価値観を大切にすることが重要です。海山は、有名人の講演やベストセラー本に依存することなく、自分自身の内なる声に従うことで、真の幸せを手に入れることができました。

9、まとめ
この物語を通じて、「回光返照」という禅語の智慧が、どれだけ自己の内面を見つめ直し、外部の影響に惑わされずに生きることが大切かを示しました。海山のように、自分自身の純粋な心を照らし出すことで、皆さんも本来の自分を見つけ、幸せな人生を歩むことができるでしょう。

10、ごあいさつ
本作をお読みいただき、誠にありがとうございます。海山の物語を通じて、外部の情報に依存せず、自分自身の内なる声に耳を傾けることの大切さを感じていただければ幸いです。皆様が本来の自己を見つけ、心の平穏を取り戻す一助となれば幸いです。今後も共に成長し続けることを願っております。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

11、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』
                             「回光返照」(えこうへんしょう)に関する俳句

静けさに 回光返照 我を知る  

「静けさに 回光返照 我を知る」の俳句の解説
この俳句は、朝日が昇る瞬間の静けさと、それによって新たな気づきを得る瞬間を巧みに表現しています。自然の光が心に直接響き、新しい一日が始まる感覚を詠んでいます。

静けさに:静けさの中で、心が澄んでいく瞬間を描写しています。朝の静寂が、内なる声を聴きやすくし、心の中にある真実や気づきを自然に受け入れる準備をしてくれることを示しています。

回光返照:この句の中での「回光返照」は、朝日が心に光を返し、内なる真実を照らし出すという意味を持ちます。自然の光が心に反映され、新たな視点や気づきをもたらす様子が描かれています。

我を知る:朝日の光が心に差し込むことで、新たな自己認識が生まれることを示しています。静けさの中で内省し、光によって心の奥底にある真実を見つけ出す、その瞬間の驚きと感動が表現されています。
                                                                                               2024年6月19日(水)
                                                                                                                柔海 剛山   

【追記】
当サイトは個人的な見解や意見に基づいたものでは一切ありません。
多様な文献や資料、そしてインターネット上の情報源を参考にして、可能な限り柔軟かつ包括的な観点から、情報を物語化して提供することを目的としています。

『柔海 剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』とは
『柔海剛山流 あるがままの俳句』は、「あるがまま」という表現を核に持ち、曹洞宗の開祖である道元禅師が提唱した生き方の哲学からインスピレーションを受けています。この哲学は、物事をそのままの姿、自然な状態で受け入れ、現実を直視することの重要性を強調しています。この禅の教えに基づき、私の自由律俳句では自然体でありのままの感覚や感情を詩に昇華させるために「あるがままの俳句」という名前を採用しています。

伝統的な俳句は文字数や季語などの厳密なルールによって特徴づけられますが、現代ではこれらのルールに拘束されない形式の俳句も存在します。この形式は「自由律俳句」と呼ばれ、従来の5-7-5の音節制限や季語の必須性を除外した形式です。


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