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 悩み好転!『禅語の智慧』の物語 No.38

【おうちが坐禅堂編】

2024年3月14日(木)

悩み事:経済的な不安と共に乗り越える力

目次
1、あらすじ
2、禅語「「平常心是道」(へいじょうしんこれどう)」の解説

物語のタイトル:平常心の灯りと家族の絆
1、家族の試練と平常心
2、坐禅との出会い
3、家庭の変化
4、役割分担と家族の協力
5、蓮の合格と新たなスタート
6、まとめと家族の未来
7、まとめ
8、ごあいさつ
9、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』

1、あらすじ
雅彦家は、日常の悩みに直面していた。長男・蓮の大学受験、妻・雪路の疲弊、家計の心配。そんな中、雅彦が出張先で禅と出会い、「平常心是道」の教えを家族にもたらす。坐禅を通じて、家庭内は平和に変わり、役割分担が自然と行われるようになる。蓮は大学に合格し、家族の絆は深まる。禅語の智慧が、家族に平穏と協力の大切さを教える物語です。

2、禅語「「平常心是道」(へいじょうしんこれどう)」の解説
「平常心是道」は、禅の教えの中でも特に重要な禅語です。この言葉は、「日常の心、それがまさに道(正しい生き方)である」という意味を持ちます。平常心とは、特別なことを追い求めず、ありのままの自分を受け入れ、現在の瞬間に集中する心の状態を指します。この教えは、私たちに対して、どんな状況下でも心の平静を保ち、物事に動じないことの大切さを教えてくれます。

物語のタイトル:平常心の灯りと家族の絆

1、家族の試練と平常心
雅彦家は平凡だが幸せな家庭だった。しかし、生活は時に厳しい試練を課す。長男・蓮は大学受験に向けてのプレッシャーを感じ、長女・杏は高校生活を満喫していた。妻・雪路は家事に追われ、精神的、肉体的に疲弊していた。雅彦自身も、息子の教育費用の捻出に悩み、より良い未来を求めて奮闘していた。この状況は、「平常心是道」の智慧を知る前の雅彦家である。日々の生活に追われ、それぞれが自分の悩みを抱え込んでいた。しかし、この苦難の中でも、家族は困難を乗り越えようという希望を持ち続けていた。

2、坐禅との出会い
雅彦が出張先で偶然宿泊したビジネスホテルの隣にあった禅寺で、初めて坐禅に触れることとなったのは、運命的な出会いだった。そこで「平常心是道」という言葉に出会い、心のあり方を深く考えさせられた。この経験から、彼は家でも坐禅を取り入れることに決めた。

3、家庭の変化
坐禅を始めてから、家庭内の雰囲気は徐々に変わり始めた。始めは雅彦だけだった坐禅が、やがて雪路や子供たちにも受け入れられ、家族全員で取り組むようになった。心を落ち着かせ、一つ一つの行動に意識を向けることで、家族間のコミュニケーションが改善し、穏やかで支え合う関係へと変化していった。

4、役割分担と家族の協力
経理の経験を高く評価された雪路は、事務職としての職を得ることに成功し、家計に財政的な補助をもたらす形となった。この新たな収入源は、家族全員の役割分担を再検討するきっかけともなり、共稼ぎの家庭としての新しい生活様式が確立された。雪路の貢献は、長男の受験に関わる費用や大学入学後の学費捻出の大きな助けとなり、家族全員がそれぞれの責任を持ちつつも、お互いを支え合う体制がより強固なものへと変化していった。家族が一致団結するにつれ、家事や買い物などの日常業務も効率的に分担されるようになった。雅彦は食材の買い物を、雪路は料理を、子供たちは洗濯物を担当するなど、それぞれが家族の一員としての役割を果たし始めた。

5、蓮の合格と新たなスタート
家族の支えと坐禅による心の平静が、蓮に集中力と自信をもたらした。彼は見事希望の大学に合格し、杏は兄へのプレゼントとしてアルバイト先のファミレスでの合格祝いを提案した。このパーティーで蓮は、店長はじめ杏の仲間達からの祝辞を頂き、家族の絆を一層深めるとともに、新たなスタートを祝う大切な時間となりました。

6、まとめと家族の未来
「平常心是道」の智慧を通じて、雅彦家は困難に立ち向かい、それを乗り越える力を自身に見出した。禅の教えが家族に教えてくれたのは、どんな状況下でも心の平穏を保ち、現在に集中することの大切さでありました。家族が一致団結し、お互いを支え合うことの価値を再認識した家族は、これからも共に歩んでいくことでしょう。そして、禅の智慧を胸に、未来に向けて新たな一歩を踏み出す準備もできていました。

7、まとめ
雅彦家の日々の悩みは、禅の教え「平常心是道」によって解決へと導かれた。坐禅を通じて心の平穏を見出し、家族はそれぞれの役割を担うことで互いを支え合った。その結果、蓮の大学合格という喜びを分かち合い、家族の絆は一層深まりました。禅の智慧がもたらした平和と協力の精神は、彼らの生活を豊かにし、新たな希望を見出す力を与えてくれました。

8、ごあいさつ
親愛なる読者の皆様、この物語は家族と禅の教え「平常心是道」を通じて心の平穏を見出す生活を描きました。日常の悩みを乗り越え、絆を深める家族の姿を通して、皆様に平和と希望のメッセージをお届けをできましたら幸甚です。ありがとうございました。

9、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』
      禅語のお題:「平常心是道」(へいじょうしんこれどう)

心静かに 春の道歩む 平常心

「 心静かに 春の道歩む 平常心」の俳句の解説
この俳句は、内面の平穏と外界の美しさが調和している様子を見事に描いています。心の静けさと春の道を歩む行為は、自然との一体感を感じさせ、禅の教え「平常心是道」を詠んだ深い意味が込められています。生活の中での平常心の大切さを、春という季節の移り変わりを通じて表現しています。

心静かに:心が乱れずに穏やかである状態を示しています。これは、どんな状況でも動じない平常心を持つことの重要性を表しており、俳句全体のテーマを設定しています。

春の道歩む:文字通り春の季節に自然を歩く様子を表していますが、これには更なる意味があります。春は新たな始まりを象徴し、心を新たにして前向きに進む姿勢を示唆しています。また、春の道を歩むことは、心を落ち着かせ、周りの美しさに気づくことで平常心を保つ過程を暗示しています。

平常心:この俳句が伝えたいメッセージの核心です。どんな状況でも心を乱すことなく、平穏を保つ心の状態を指します。この俳句では、心の静けさを保ちながら春の道を歩むことが、最終的には平常心へと導く道であると教えています。自然と共にあることで心が穏やかになり、日常生活における「道」を見出すことができるという禅の智慧を、簡潔ながらも深く表現しています。

この度もご一読いただき、誠にありがとうございました。
                                                                                                  2024年3月14日(水)
                                                                                                            柔海 剛山 拝【追記】
当サイトは個人的な見解や意見に基づいたものでは一切ありません。
多様な文献や資料、そしてインターネット上の情報源を参考にして、可能な限り柔軟かつ包括的な観点から、情報を物語化して提供することを目的としています。

『柔海 剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』とは
「あるがまま」という表現は、曹洞宗の開祖である道元禅師が提唱した生き方の哲学から来ています。この言葉は、物事をそのままの姿、自然な状態で受け入れ、現実を直視することの重要性を強調しています。私の詩作において「あるがままの俳句」という名前を用いるのは、この禅の教えに基づき、自然体でありのままの感覚や感情を詩に昇華させるためです。

伝統的な俳句は、その文字数や季語などの厳密なルールによって特徴づけられますが、現代ではこれらのルールに囚われない形式の俳句も存在します。
これは「自由律俳句」と呼ばれ、従来の5-7-5の音節制限や季語の必須性を取り払った形式です。

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