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【小さな積み重ねと大きな変化】山羊の世話を通して

アジア学院では「フードライフワーク」という時間が朝と夕方に1時間ずつあります。その時間は学生たちは4つのグループに分かれ、それぞれのグループの中でもさらに「Crop&vegetable(農作業)」「Livestock(家畜)」 「FEAST(調理)」の3つに分かれて、各自の作業に取り組みます。今回は、Livestockについて紹介させていただきます。

Livestockは日本語で家畜という意味で、Livestockの担当の人は家畜の世話をフードライフワークの時間に行います。
アジア学院では鶏、山羊、豚の3種類の家畜を飼っています。
グループごとに担当の家畜は異なっていて、僕の所属するグループ1では山羊の世話をしています。

僕を含め日本人学生はみな、家畜の世話をしたことがありませんでした。グループに分かれる前はオリエンテーションとして、鶏、山羊、豚のすべての家畜の世話を経験します。初めは何も分かりませんでした。それよりも、恐さを一番に感じました。
鶏はたくさんいて、一足小屋に踏み入れると鶏に囲まれ、足の踏み場がありません。突かれることもよくありました。山羊は体が大きく、動きが速く、力も強く、シャツを引っ張られたりもします。豚は思っていたよりも遥かに大きく、お腹の空いた豚たちは声が大きく、これまで聞いたことのないほどの大きな声で鳴き、体を柵から半分ほど出して餌を待っていて、近寄ることさえ恐く感じます。家畜たちの世話でも、餌やりだけでなく餌の準備や糞の掃除などもあります。汚く、臭く、キツイです。できれば関わりたくない事ですね。

餌やりの時は一瞬で鶏たちに囲まれます
山羊たちを小屋に帰らせるのは思いのほか大変
母豚は体も大きく、鳴き声も大きい

しかし、それぞれの家畜を担当のスタッフの方々、経験のある海外からの学生たちみんなから丁寧に教えて頂きました。今では新しくアジア学院に来た人にも教えることができます。さらには授業の内容や、自分で興味を持って調べたことが生きた形となって目の前で見ることができます。家畜たちのお世話を通してその日学んだことがすぐ実践して学べられます。スタッフの方々の手厚いサポートの中で安心して挑戦や興味を持つことができます。だから、大丈夫と思えるようになりました。

日々山羊と顔を合わせてお世話をしていく中で、今では恐さは無くなり身近に感じられるようになりました。小さな日々の積み重ねから山羊たちの体調の変化を感じられるようになりました。それぞれに個性もあり、見ていて楽しいです。何よりかわいいですからね。ヤギの搾乳の時にはハグしたりします。今までは糞も汚いだけでしたが、知識をつけるとそれが宝物になりました。小屋の掃除は宝物集めです。おかしいでしょうか?

小屋で草をむしゃむしゃ…

無知から知識を一つ一つ集めていくと、こんなにも大きな変化になるんですね。

これからもアジア学院で小さな積み重ねと
大きな変化を続けていきたいです。
(文・古条知也)

赤ちゃん山羊を抱っこして小屋まで連れていく



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