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Poem)白い階段

降りていく降りていく
誰かを迎えに降りていく
地下へ伸びる白い階段
降り積もる雪の下に
扉が開いて
降りていく降りていく階段

誰かの手に触れる時、
降りていく階段のさなか
青い空はいつまでも
白く塗り替えられたまま
本当に青い色はあったのかと
記憶に問うているが、
白い雪白い光白い隙間に
白い花びらが零れ
誰かの手に触れて、
白く
時間は白く結晶となり

降りていく降りていく階段
誰かの手は暖かく、
繋いだ手のひらに暖かく
雪の結晶
溶けてゆく氷の花びら

手のひらは白い白い階段を降りて
白い波頭が打ち寄せるように
誰かの時間に重なり、
降りていく降りていく階段
降り積む降り積む



#詩 #現代詩

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