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Poem)空はひとつ、

空はひとつ、
大きな空はひとつ、
地球から見ると ひとつの空が続いていて、
見あげれば、私たちを包む頭上には
いつも空があり、空以外を知らない。

空に包まれ、空の種は
誰の心にも着地して発芽している。
地球の生き物の心に、空が生まれている。

戦いが終わらない。
今日も争いが終わらない。
暴力や狡猾な偽善が地上を覆う。
悲しみが止まらない。

空の時間は流れ、
夕焼けに染まり
漆黒の宇宙につながりながら
命の露を緑の器に満たし、
透明な静寂を取り戻そうとしているのに。

空の種は、地上の人間の心に、
夕焼けや星を光らせ、希望の灯りをつけては、
苦痛の種を侵食していこうとするのだが。

長い間、人の心の空には雨が降り続き、
咲きたい花が涙を溜め閉じたまま。

人は時々歩きたくなって、
自分の中の空の種を思い出すように、
路地に小さな花を見つける。
土の上に咲く花が、
同じ種から育つ花が誰もの心にも
咲き出すようにと、誘っている。


#詩   #現代詩

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