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Poem)透明だったり、柔らかかったり…

どうしたら、平和は来るのだろう

鳥が飛ぶ高度を知っていますか
鳥の家を知っていますか

神さまは
自由の羽を持つものを
お作りになられた
私たち生きるものには
だから皆、羽があるのです
透明だったり、柔らかかったり
小さく折り畳んであったり

自分の羽に気がつかなくて
信じていなくて
使わずじまいになって
だから、忘れることがないように
鳥は毎日、私たちの窓に
訪ねて来るのです

音楽がどこから聴こえてくるか
知っていますか
天上でしょうか
地下でしょうか
木々の梢でしょうか
小さな虫が響かせることができる
音色
光に音があったら
青い空にメロディーがあったら
暗い夜空に
星の瞬きのような楽譜を広げて
誰かが歌い出す

私たちは本当は
隣にいる人の心の音を
知っているのです
花も猫も犬も
蟻も耳を澄ませて聴いている

公園のベンチに座る人の
孤独な
愛の歌を
自分のことのように
心に鳴らして歌い継ぎたいと思う

静かに人の歌に
耳を傾ける
手に小さな楽器を見つけて
一緒にかき鳴らす
葉で作る楽器でも
口笛でもいい
素足の裏で地面を叩いてみたり
手拍子を打ってみたり
平和とは
そんな優しい時間を
重ねること

朝、太陽は
光の種を植えていく
見えない葉は空に伸びて
私たちの羽も
種蒔きを手伝う


#詩   #現代詩

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