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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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#物語詩

Poem)ピーターの黒い目

Poem)ピーターの黒い目

猫がいないのをいいことに
どうやら小さな動物が
住みついている
深夜に机に向かっていると
カタカタと音がする
そっとそっと
気付かないふりをして
目だけで音を追ってみる
何かがサッといなくなる
何日も何日も
そんな日が続いていた

だが、今日は
ふっと見たら
いる、
開け放しにしてあるドアの角に
いる
全く逃げようともしない

今さら誰?
とも尋ねたくない
見たままの彼だから。
ピーターと呼んで

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