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ドラえもんはお伊勢さんである

-92回目の誕生日を迎えた。本当の誕生日を迎えるころには私は120歳になっっている。人間の生命の限界に極限まで迫る段階だろうか。残念ながらドラえもんの誕生日はおろか22世紀を生きるのも現実的は難しそうなので令和生まれの人たちにその時までドラえもんを繋いで行ってほしい。

声優陣が変わって15年が経った。過ごしてきた時間はわさびドラの方が長くり、今更わさびドラに違和感は持たないけど、私にとってはドラえもんと言えば大山のぶ代の声なのである。

放送25周年と節目を迎えたから、声優陣が高齢化しているからというのが理由であるとされる。確かに昔の番組で声優陣が顔出しした時「こんなおじいちゃんおばあちゃんが声をあてていたのか」と驚いた記憶がある。

今はもうジャイアンもスネ夫も出来杉もいなくなり、肝心のドラえもんがもうドラえもんできない。ドラえもんというコンテンツを続けていくためにも遅かれ早かれこの時は来るのが必然だった。事実ドラえもんは今でもアニメ放送を続けているし映画も毎年公開されている。(アニメが土曜17時に移ったのはどうなんだろうと思ってしまうが)

ただ、声優陣はメインキャストだけでなく、脇役から何まで全て交替、作画も音楽も一新し、同じアニメではあるが雰囲気は一気に変わった。国民的アニメといわれるこの作品をここまで大胆に変えてまで、ドラえもんを続けていこうとした。

そこで思う、ドラえもんはアニメ界のお伊勢さんなのであると。言わずと知れた伊勢の神宮は20年に一度神殿から神宝までを全く新しく造り替える式年遷宮を行う。その規模は神殿の一部であったり、屋根の葺き替えだったりにとどまる他のお宮と比べるまでもない。遷宮が終わるとすぐ20年後の遷宮へ向けての準備が始まるという。

神道には「常若」という概念がある。木はいずれ朽ちる。いつまでも若々しい状態を保つために新しくする。変わらない為に変える。まさにドラえもんの声優陣交替と同じではないか。

ドラえもん声優陣もまた数十年後高齢化が進んだとき、放送の節目の年が重なるときに「式年遷宮」をするのだろうか。その時はまた新しいがそのままのドラえもんが続いていくだけだ。ここから先120年続いていくことを祈る。ということで、お誕生日おめでとう。





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