見出し画像

IFCとBIMソフトウェア~データ連携編~

今回はIFCに対応したBIMソフトウェアや、それらの相互運用について説明します。


■IFC対応のBIMソフトウェア一覧

ここではIFCに対応する代表的なBIMソフトウェアをご紹介します。

また、IFCに対応しているその他のソフトウェアは以下となります。

その他、buildingSMART Japanが定めるIFC検定の認証ソフトウェアについてはこちらをご参照ください。


■IFCによるソフトウェア間のデータ連携

異なるソフトウェア同士ではオリジナルファイルでの情報連携が必ずしも成立するとは限りません。そのため、IFCを用いてデータの連携を行います。
例えば、Revitのファイル形式であるRVTファイルの場合、Archicadではバージョンによってはアドインを使用しない限り直接読み込むことはできませんが、IFCを経由することでデータのやりとりが可能となります。

各ソフトウェアの共通部分を定義することで、IFCを介してデータ連携をすることが可能となります。


■IFCを利用したコラボレーション

OpenBIMの観点からも、IFCを利用したソフトウェア間の相互運用はとても重要です。例えば意匠・構造・設備の設計をそれぞれ異なるソフトウェアで行った場合、通常であればデータは断絶され、各分野で必要な情報を再構築しなければなりません。
しかし、IFCを用いればこの問題は解決します。ソフトウェア間で必要な要件を定義し、適切な情報を受け渡すことができれば、各分野で構築したモデルや情報を無駄にすることなく連携して運用することが可能です。
これらを実現するためには、BIMオペレーターやBIMマネージャーがIFCの運用について正確に理解し、機能させることが重要です。

IFCを介して複数のソフトウェア間での情報連携が可能になる


■データ連携時の懸念点

もともと各ソフトウェアは独自のファイルフォーマットと情報の保管方法を持つため、互換性はないと言っていいでしょう。
(※一部のBIMソフトウェア間ではプラグインなどを用いた直接連携機能があります。)
膨大な情報を取り扱う中で、バージョンの相違や出力内容が正しく整理されていないと、正しい情報が取得できなかったり、情報自体が欠損することがあります。こういった事態を未然に防ぐためにもステークホルダー間で調整を行い、正しい情報管理を行う必要があります。


■まとめ

データ連携や統合のしやすさ、ビューアソフトを含む各ソフトウェアでの情報の可読性の向上、作業コストの削減など、IFCによるデータ運用は非常に大きな効果をもたらします。昨今ではクラウドの発展によりCDEの重要性が注目されており、さまざまなデータ形式を一元管理できるIFCへの期待は高まりつつあります。
また、新しいスキーマバージョンにより、対応する分野や範囲が着実に広がり、土木分野へも活用範囲が拡大している点も注目です。


■Arentについて

Arentは強みの建設業界へのドメイン知識や技術力を活かし、BIMと自動化技術の融合によるDXを推進しています。BIMを活用したDXや業務効率化に関するご相談は以下よりお問い合わせください。


■各種コンテンツの紹介

ArentではBIMやRevitに関する様々な情報を配信しています。BIMを活用し、圧倒的な業務効率化を実現する方法やRevitのTipsなど、日々の業務のお困りごとを解決するヒントとしてお役立てください。

□BIM×自動化で圧倒的な業務効率化を生み出す

□Revit Tips & Tricks


■著者について

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?