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#11【1日1冊紹介】SFのエッセンスが濃縮された、珠玉の“#マイクロノベル”集。 -第9日目-

『100文字SF』
著:北野勇作(ハヤカワ文庫JA)

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《座長の1ヶ月チャレンジ 暫定ルール》
・6月の1ヶ月間、1日1冊の本を紹介する記事を毎日投稿する。
・翌日、Twitterにて通知する(深夜の投稿になると予想されるため)。
・ジャンル、新旧、著者、長短編など、できるだけ偏らないようにする。
・シリーズものは「1冊」として扱う(or 1タイトルのみチョイス)。
・数十巻単位の長期連載コミック作品は原則、対象外とする。
(※現在入手困難なタイトルを紹介させていただく場合もあります)


* * *

 さて困りました。なぜにこれを選んでしまったのか。そんなこと、言われたほうが困るとは思うのですが。説明するのも紹介するのも、どうにもこうにも難儀である。でもとりあえず、何とかやってみようと思います。

 というわけで、北野勇作『100文字SF』。名は体を表す、読んで字のごとく、そのままずばりの内容で、著者がTwitterで綴ってきた(そして今もなお書き続けている)ほぼ100字の小説集です。

 もとはといえば、キノブックスから『じわじわ気になる(ほぼ)100字の小説』という児童書のシリーズとして刊行されていましたが、担当編集者の退職を機に、方針の変更で打ち切りとなってしまったとのこと。

 その後もTwitterでは投稿を続けつつ、やはり改めて書籍化したいという思いから、「興味のある方は連絡ください」と掲げていたところ、早川書房よりこうして、晴れて一冊にまとめられる運びとなったそう。

 著者の北野勇作は、日本SF大賞受賞作の『かめくん』をはじめ、寡作ながらSF分野では定評あり。コミックエッセイ『年収150万円一家』(森川弘子)に登場する、夫のSF作家としてお馴染みの方もいるかも。

 めでたく重版もされているという本書には、厳選された全200編が収録。現在も「#マイクロノベル」という呼称とハッシュタグで日々書き続けられる物語の数は、すでに2,000を超えているとか。

 ここまで書いてくればお察しかと思いますが、そんな「マイクロノベル」のセレクションなので、あらすじを紹介するも何もないわけです。要約なぞしようとするより、とっとと読んでもらうのが早いに決まっています。

 そんなわけですので、ここは中身の一部をご覧いただこうかと。えっ? 「勝手に公開していいのか!」って? 何しろ、出版社の広告に本文が掲載されていて、著者がツイートもしていますので、さあさあ遠慮せず。


 真っ白な表紙にイラストなし、文字オンリーの潔いデザイン。裏表紙のあらすじ文も、カバー見返しの著者プロフィールも、巻末の既刊・新刊紹介に、帯の推薦文まですべてほぼ100字という徹底ぶりに驚嘆。

 つきましては、今回の紹介文も頭を捻りまして、「ほぼ100字」のパラグラフ×10個で構成してみました。ぎりぎりまで削ることで濃厚に凝縮された、珠玉のSFエッセンスを、じっくり存分にお愉しみください。


※ブクログにも短評を投稿しています。



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