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オンラインイベントに参加してみたよ

なんのイベント?

4/24にconnpassのオンラインイベントとして開催された「【オンライン開催】Cybozu UX Cafe 理想のデザイン組織について語ろう」に参加してみました。

このイベントのテーマはこちら。

デザインという言葉の意味や価値が広がりつつある今、「理想のデザイン組織」とは一体どういうものでしょう?これからのデザイン組織のあり方についてみんなで楽しく考えてみませんか?

トラブルで開始時間が遅れたものの、スムーズにとても参考になるプレゼンが行われました。

今回の登壇者は4名。
・サイボウズ株式会社 柴田 哲史さん
・株式会社SmartHR 佐々木 勇貴さん
・600株式会社 金子 剛さん
・freee株式会社 神戸 慎一さん


参加の経緯

今回参加してみようと思ったのは、私自身が近々会社の組織変更で複数のデザインチームを統合した新規設立のグループに身を置くことになるので、どういう組織にすれば円滑にかつ効果的な仕事ができるのか、他の会社ではどういう風にしているのか是非とも参考にさせてもらいたかったためです。

今回お話を聞いて、印象に残ったこと等を今後に活かすため備忘録として残しておこうと思いました。


【柴田さん】理想のデザインプロセスをみんなで話し合ってすり合わせる

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90年代の家電会社では、デザイン部署は「企画事業部」の下請けに位置するため、仕様がほぼほぼ決まった状態でデザイン部署におりてくることからデザイナーの苦悩になっていたんだそうです。

しかし、「企画」と「設計」の間に「リサーチ」というセクションを追加し、その段階で事前にプロトタイプを見せることで最後まで作りきってからデザインを改善することなく検証することができるようになると各企業にも好評だったとか。

Windowsで知られるMicrosoftも「リサーチ」を導入し、ユーザビリティエンジニアがプランニングフェーズに参加していたことで、新しい機能や仕様を一緒に考えてユーザーテストを繰り返していたのが強かった理由なんだそうです。

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サイボウズもMicrosoftのように、仕組みを変え企画の段階からPM、PGと考えていくことにし、毎週「理想のデザインプロセスの探求」として「こういう風になろう」を話あって、プランニングフェーズでどんどんプロトタイプを制作し、実際の制作を始める前に検証をしようということを決めたそう。

デザイングループ スローガン
「Planning&Design」アイディアを素早く形にする
デザイングループの未来
・グローバルで戦えるデザイン組織へ
・スクラム時代のマルチプレイヤーへ
・リサーチもできるデザイナーへ
・フィールドリサーチで現場を見る

サービスだけでなく、自分たちのチームは「どういう風になりたい」をみんなで話し合うのは大事だなと実感しました。
みんなで同じ理想を定めて、それに必要なことに向かっていくとブレがないし一体感もでるのでチームとしてもまとまりが出そうですよね。


【佐々木さん】それぞれが異なったスキルを持って連携できる組織

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プロダクトデザインの領域だけでもデザイナーが取り組む課題は多く、それを一人で全てやろうとしたら事業の成長スピードにおいつかなくなってしまう。

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そこで1つの課題に1人解決できるスペシャリストを有し、そのスペシャリストの集団であればいいのではないか。

異なったスキルセットのデザイナーが集まることで、たくさんの課題に向き合えることができるから、組織には異なるスキルのデザイナーが必要と考えているそうです。

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異なるスキルのデザイナーを集めたら組織がバラバラにならないか?という疑問に対しては、「社内でも共通言語を揃えるように取り組む」ことによって解決していったとか。

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理想のデザイン組織とは
・事業が抱える課題に対して、それぞれが補完しあえる異なるスキルセットを持っている
・「デザイン」の考え方が一致したメンバーが集まっている

バラバラのスキルを持つスペシャリスト集団という考え方は印象的でした。それぞれの課題1つに対してに1人が専門的に解決できると組織自体でできることが増えるだけでなく、互いに補完しあえると全体の底上げにも繋がるなと思いました。


【金子さん】分業とは「組織」そのもの

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人類の発展に目を向けて、分業がヒトに役割を与え、組織はひとりひとりの「役割」の積み重ねが組織を構造している。ひとりでやると「エキスパート」にはなれないが分業し「役割」を持つことで「エキスパート」になれるんだそう。

分業し「エキスパート」化することで、生産性が上がったとしても価格競争が激化すると利益率が下がってしまうため、現代社会においては「常に新しい『意味的価値(差別化)』を生み出していかなければいけない。

エキスパート×コラボレーション
=共創(誰も思いつかなかったようなアイディアを生み出したりする状態)

共創に必要なのは多様性であり、他業種や他のエキスパートの別視点とのコラボレーションをすることによって新しい価値が生まれてくるとのこと。

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モノづくりは組織づくりのDESIGNへ
新しい価値を産み続けるためには「モノづくり」からではなく「組織づくり」と「組織の成長」に目線をあわせていく

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これまで「差別化をはかるためには?」というのをずっと考えてきましたが、その差別化をはかるためには「共創」が大事で、それは別視点との掛け算を行うことで生み出されるものであることが知れたのは大発見でした。


【神戸さん】実現したいことを定めてチームを作る

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「プロダクトで実現したいこと」を定めて、そこから必要な項目を出して、それを解決する取り組みを考えていく方針にしたものの、やはり課題は想定したものしていないもの両方出てきたそうです。
ただ、見えてきた成果もあるためこれからも継続して取り組むとのこと。

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「プロダクトを通してユーザーへサービスの価値を届けきる」という難しさは、提供側本位にならないようにしないといけないし、そのためにはユーザー理解が必要であるということを改めて感じました。


まとめ

今回のオンラインイベントに参加して、各社「自分たちの考える理想とはどのようなものか」「自分たちはどうして行きたいか」をチームで話し合って明確にしそこへむかって取り組んでいたので、新体制のチームでも「理想のデザインチームとは」をまず考えたうえで「ではそのためには何が必要か」を話し合うといいのかなと感じました。

同時に、競合との差別化をはかるため「掛け合わせ」についても意見を出し合えたらよさそうです。

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