【建築構造】トラス構造の解き方①
こんばんは、ひろです
今回は久しぶりに構造力学に関する記事を書こうと思います!
だいぶ前にですが、大空間をつくるときに使われることの多いトラス構造を紹介しました!
今回は、そんなトラス構造の解き方について何度かに分けてまとめていこうと思います!
トラス構造の解き方
トラス構造の応力の求め方には大きく分けて2つの方法があります!
(実は、トラス構造にも静定トラスと不静定トラスの2種類があります。
今回から解説するのは静定トラスです!)
1つは節点まわりの力のつり合い式を立てて求める「節点法」
もうひとつは、特定の部材の応力を求めるときに有効な「切断法」
の2種類です。
(細かく分類すると、切断法にはカルマン法・リッター法があります。)
トラスを解くときの応力(軸力)の向きは、下の図のように表わすことが多いです!
今回はその中でも、節点法について例題を交えながら紹介していきます!
節点法の解き方!
節点法は名前から予想できるように節点まわりの力のつり合い式を立て、それらを解くことによって各部材の応力を求める方法です。
解き方の流れとしては、
Step.1 支点反力を求める!
Step.2 節点の力のつり合い式から各部材に作用する応力(軸力)を求める!
この2ステップです。
早速、例題を通して節点法で解いてみましょう!
例題①
まずは支点反力を求めます!
力のつり合い条件の式を立てて、それを解きます。
今回は左右対称の構造体なので、ピン支点とローラー支点が半分ずつ負担します。
よって、下の図のように各支点に鉛直反力がP作用します。
次に、各節点で力のつり合い式を立てて軸力を求めます!
鉛直方向と水平方向の2式しか立てられないので、未知数が2つ以下の節点から解いていきましょう!
節点a
まず、未知数が2つの節点aから解いていきます。
2つの未知数に対して、節点まわりの力のつり合い式を立てて解きます!
節点b
節点aの時と同じように、節点まわりの力のつり合い式を立てます。
軸力Nabが節点aで求まっているので、未知数は2つです!
節点c
節点cは作用する応力が左右対称で節点a,bで求まっているので、省略します。
一般的に、構造体の形状と作用する荷重が左右対称であるときは、節点に作用する応力も対称になります!
なので、節点d,eも省略して応力図は次のようになります!
解答
例題②
例題①で節点法の解き方はわかったでしょうか?
もう1問例題を用意したので、自分の手で解いてみましょう!
まず、支点反力を求めましょう!
そして、節点ごとに力のつり合い式を立てて解いていきましょう!
節点a
節点b
節点c
節点d
解答&解説
ここからは、例題②の解説を進めていきます!
支点反力と各節点に分けて解説していきます!
支点反力
支点反力は次のようになります!
節点a
節点c
節点b
節点d
節点e,f,g,hについては左右対称のため例題①と同様に省略します。
よって、応力図は次のようになります!
さいごに
今回は、トラス構造の解き方について解説していきました。
トラス構造の解き方には2種類あります!
・節点まわりの力のつり合い式を立てて求める『節点法』
・特定の部材の応力を求めるときに有効な『切断法』
その中でも特に、節点法について例題を交えて解説していきました。
例題を通して節点法の解き方が分かってもらえたら嬉しいです!
次回はもうひとつの解き方である『切断法』について解説していきたいと思います。
ではまた
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