見出し画像

それゆけアマドラ学園 高等部!!!

この作品はc.c.c様そして劇団fool様のコラボ作品
「アマテラスドライブプロト、イデア」の
二次創作小説となっております。
ちょっと世界が違う、もしも、などを含ませた。
"公式の向こう側"な作品となっております。
良かったらぜひ読んでみてくださいね。( ˘ω˘ ) 

元ネタを考えたあずささんに感謝の意を込めて

そして、笑いは皆様の良い薬でありますように、


0.プロローグ

いつからか、親父は交通事故で亡くなり
それでも母はいつも頑張って一人で働いてくれて
 俺をここまで育ててくれた、、そして
 俺は進学した!もっと俺は知りたい!
 この学園がなんなのか?もっと知りたい!


「俺は必ずたどり着く!校則の向こう側へ!」


セタガヤチク、小さなアパートの窓、
太陽の光が少しカーテンの隙間から溢れている。
甲高い目覚まし時計が鳴り響く
布団に潜っていたカムイはしぶしぶ顔を出す。
カムイは不機嫌で目覚まし時計を止める。
そして再び布団に潜るカムイ。

ルー「カームーイ!!
   あんた今日から新しい学校でしょ!
   起きなさい!!!」
カムイ「母さん、まだ眠いよぉ、、、」
寝ぼけながらも布団から叩き起こされたカムイは
歯を磨き始める。
ルーはてきぱきと身支度を済ませるとカムイに
「鍵はちゃんと閉めとくのよ!それと冷蔵庫に
 夕ご飯用意しといたから!朝ご飯はそれね!
 お弁当は鞄の中入れといたから!
 お母さん今日から新しいお仕事も入れたから
 帰りは遅くなるわよ。じゃあね!ちゃんと学校行くのよ!!」
ルーは部屋のドアを開けて急ぎ足で働いている職場へ向かった。
カムイは歯磨き粉で泡だらけな口を濯ぎ
顔を洗う終わるとルーが用意した朝ご飯を
一瞬のうちに食べ終わらせ、食器をキッチンへ
移動させるとカムイは肝心な事を思い出す
カムイ「やっべ!俺。今日早めに行かなきゃ行けなかったんだ!」急いで制服に着替え、胸元の
烏のバッジを付け鏡を見るカムイ
「今日から新しい世界だ!気合入れていくぞ!」

1.出会いは突然に

カムイは急ぎ足で自分が通う
アマドラ学園へ向かっていた。
丘の上に塔がある
あれがアマドラ学園の学び舎だ。
学園長に転入の挨拶する事をすっかり忘れていた
カムイは坂をどんどん駆け上がり、学園が近付いてきた、あともう少しーー
カムイが曲がった道、曲がり角で強い衝撃音がなった「ゴッ!!!」

カムイ「えっ、!?あ、、ごめん!俺、急いでて、、!君、大丈夫!?」

とても綺麗な亜麻色の髪
胸元には大きな紫のリボン、とても淡麗な顔立ち

どうやら食パンを咥えていたようだ。
地面には砂まみれの食パンがひとつ。

女性「...あれ?私、、??」
さっきのぶつかった衝撃で
女性の右足が腫れ上がっている。

カムイ「大変!足が、、!あー、、けど!
              遅刻しちゃうけど!しょうがねぇ!!」
カムイは女性を抱き抱える。
咄嗟の事で女性も軽くだが悲鳴を上げるが
ちょっと頬が赤くなっている。
カムイ「ちょっと我慢しててな、君、学園の保健室分かる?」
女性「あ、、、はい、、大丈夫です。」
カムイ「じゃあ道案内よろしくねっ」
カムイは女性を抱えアマドラ学園へ向けて速く駆け出していく。

2.ヤマトマーケットの韋駄天

ルー「!、、、カムイ」
品出し中のルー、ここはヤマトマーケット
日用品からあらゆるものが揃う(コスト〇)みたいな場所である。
ルーは尋常ではないスピードで
品出しを済ませていく。そのスピードから他の
従業員からは「韋駄天のルー」と呼ばれていた。
ルー「これで最後ね」
従業員A「ルーさん、本当に早いわよねえ」
従業員B「ほんとたすかちゃうわよねえ」

ルー「慣れてますから、、へへ」
ルーは照れながら作業を進めて行く

始業5分前のチャイムがマーケットに鳴り響く。
もうすぐ営業時間が始まる。
ルー「あの子の為にも頑張んなきゃね」

3.保健室のヤガミ先生

不注意でぶつかって怪我をさせてしまった女性を
抱き抱え学園内に入るカムイ、女性の案内で
アマドラ学園の保健室へ辿り着く。

ヤガミ
「これで良しちょっと安静にした方がいいわね」
怪我した女性を保健室のベッドに寝かせて、手際よく処置をする。
カムイ「ありがとうございます、、えーと」
ヤガミ「ヤガミよ、よろしくね。」
白衣に黒のニットシャツ丸くて大きな眼鏡に
艶がある長い黒髪がとても綺麗なヤガミ先生に
カムイは思わず、見惚れてしまう。
ヤガミ「貴方、もしかして転校生?
    学園長先生が探していたわよ?」
カムイ「あっ、、!しまった!
      その子の事すいません!お願いします!」
ヤガミ「あっ、ちょっと君、、、!」
カムイは急ぎ足で保健室を後にする。
ヤガミは連れてこられた生徒のヒカリを見て
ヤガミ「ヒカリさん、具合はどう?」
ヒカリ「ちょっと痛みますが、、、大丈夫です」
ヤガミ「後の事は私に任せて、今はゆっくり休みなさい」
そのヤガミの笑顔はまるで天使の様だった。

4.スサノオとの出会い
学園長室を見つけたカムイ。
そぉと中に入ろうとしたが雷の様な怒号が
学園長室中に響き渡る。
「出てけ!!もう顔もみたくない!誰に似たんだ!」
そう言われた生徒が苦悶の表情を浮かべ
学園長室を出る。舌打ちをすると
カムイに気が付いたのか目がカチリと合う。
その悲しい、そして憤怒で燃え上がる瞳に
カムイはなんとも言えない感情に襲われる。
校則を無視した奇抜な格好、長い髪。
その者はカムイを冷たい言葉をなげる。
「ジロジロみてんじゃねーよ、、、」
カムイも思わず頭を下げてしまい、その者は足速に学園長室を後にした。そして学園長がカムイに気が付く
「あぁ、カムイくん。到着が遅いなと
  心配してたんだよ
  ようこそヤマト公立アマドラ学園へ
  私の名前は月弓だ。よろしくな、カムイくん」
そう言う月弓の顔は先程とは違う。笑みを浮かべ
カムイと握手を交わした。カムイはさっきとは違う月弓学園長の態度に少し恐怖した。
月弓「あ、ちょっと
   待っててくれ君の担任を呼ぶから」
学園長は部屋に取り付けられた電話機をかけはじめる。

月弓「紅東先生をお願いします、、
   月弓です。紅東先生ですか?新しく転校してきたカムイ君を迎えに来てはくれませんか?」
はい、でわ、お願いしますよ。」

月弓「君の担任の紅東先生が迎えに来るそれまでに何か質問はあるかね?カムイくん」

カムイ「あのーちょっと気になったんですか
    さっきの子は、、、」
月弓「あぁ、二年の無明の事だな。最近では
   スサノオと名乗りアラミタマという
  校則に従わない連中を集めて悪さばかりする
  大変、困った連中だよ、、、全く」

5.紅東先生、そして那智

学園長室をノックする音が鳴る。
月弓「入りたまえ」
紅東「呼びましたぁ?学園長先生」
紫のスーツ姿が似合う女性が学園長室に入る。
月弓「あぁ、紅東先生。カムイ君、君のクラスを担任する紅東先生だ」
カムイ「カムイです。よろしくお願いします。」
紅東「紅東です。よろしくね、カムイくん。じゃあさっそく私のクラスを案内するわ」
紅東、カムイは二人は学園長室を出て教室へと
向かう。
紅東「カムイくん、ここよ。」
古ぼけたドア、そして教室の札には
「一年Z組」と書かれている。
カムイ「ここですか、、、」
紅東「ちょっと古いけど、大丈夫よ、安心して」
紅東とカムイが教室へ入る。少し教室がどよめく
ざわざわざわ、、、、教室の生徒達はカムイを興味津々に見つめている。

紅東「みんなー!今日から新しくこの教室の仲間になる転校生のカムイくんよー!」
カムイ「カムイです!よろしくお願いします!」
カムイが笑顔で挨拶すると
女性生徒から黄色い声が聞こえてくる。
紅東「はいはい!カムイちゃんが
  良い男だからってそんなに煩くしないの!」
カムイ「カムイ、、ちゃん?!」
紅東「私、あんまり
   堅苦しいの好きじゃないのよね〜
   席は、、どうしようかしらね
   あ!那智ちゃんの隣が空いてるわね〜
   カムイちゃん、那智ちゃんの隣へいい?」

那智「先生〜その那智ちゃんは辞めてくださいよ
   なんだか照れ臭いですし、、、」
教室の窓際、那智は困り顔で紅東に伝えるが

紅東「なぁにぃよ〜那智ちゃん!
   貴方はもう子供の頃から知ってるんだから
   良いじゃないのよ、もう〜
   じゃあ、カムイちゃん
   那智ちゃんの隣の席が貴方の席ね。」
カムイ「あ、はい!」
那智の隣の席に座るカムイ
那智「カムイ、、くんだね!俺は那智!
   よろしくな!」
カムイ「はい、那智さん、よろしくお願いします」
那智「那智で良いよ、那智で」
那智のあどけない笑った顔に
安心したカムイであった。

6.サヤカとヤガミ

カムイがアマドラ学園に転入してから
一カ月の月日が経った。

俺は周囲とも段々と打ち解けていき、
特に那智とは学園以外でも放課後遊びに行ったりしてお互いに親友と思い合える仲になっていった。

あの子を除いては、大体打ち解けた。
そう端末ばかり気にする不思議な子。
サヤカだけは、まだ話した事がなかった。

那智「カムイー!次、音楽の授業だぞー!
   音楽室行こうぜー!」
カムイ「お、おぅ」
那智「どうしたよ?カムイ、なんか悩み?」
カムイ「い、いや悩みってほどじゃないんだけど
    ほら、あの、、端末ばかりみてる子」
那智「あー、、、サヤカか、あの子、授業以外はずーっと携帯端末ばっかり見てるんだよなあ
前に俺、話かけたら無視されてなぁ、、
ちょっととっつきにくいんだよなあ、あの子」
カムイ「ずっと前から?」
那智「そっ、ずっと前から、、
          ほら!授業遅れるぞ!」

音楽室、一年Z組の
生徒達は合唱コンクールの練習を
開始し始めていた。
そして音楽専門の先生というのは、、、

紅東「ちっがーーーう!!
 もっと心を込めなきゃ!みんなに愛はない の!?もっと情熱的になりなさいよ!」

いつもより増して紅東先生の熱がある指導が入る
流石のカムイ、那智も苦笑いを浮かべる。
那智「音楽の事になると本当に焼き芋みたいに
   熱いんだよなぁ、、芋子先生は、、」
カムイ「えっ、紅東先生の下の名前って芋子なんだ、、知らなかった、、」
紅東「カムイちゃーーん!那智ちゃーん!!
   ちゃんと練習しなきゃ駄目じゃなーい!」
笑顔の中に凄みを感じた那智とカムイは
歌の練習を始める。
芋子はそれぞれワンツーマンで指導に入る
それは普段、端末とばかりにらめっこしているサヤカも例外ではなかった。
サヤカ「・・♪・・♪」
歌うサヤカだが心なしか声が出ていない
芋子「ちょっとサヤカさん、あなた全然
  声出してないじゃない、、、大丈夫なの?」
サヤカ「・・・何が大丈夫なんですか?」
芋子「は?
         先生に向かって何言ってるのあなた?」
サヤカ「私、、歌うの興味ないんで、すいません
    ちょっと具合悪いんで保健室行きます」
芋子「ちょ、ま、待ちなさい!サヤカさん!!
   もう、なんなのよ全く!!あの子は!」
那智「うっわ、サヤカが
   あそこまで言うの初めて見たぞ、、、!」
芋子「みんな、今日は徹底的に練習するわよ!
 放課後、音楽室へ集まる様に!良いわね!?」

カムイ&那智「ま、マジかよ〜」

保健室、ベッドに寝転がるサヤカ
そんな姿をヤガミは咎めず、優しく声をかける。
ヤガミ「サヤカ、また
 何か嫌な事でもあったかしら?」
サヤカ「、、、ヤガミ先生には関係ないわよ」
ヤガミ「あら?だったらなぜここにいるのかしらねえ」笑顔で答えるヤガミにサヤカはちょっと戸惑いながら言う。「う、歌下手だから、、」
ヤガミ「だったら練習しなきゃ駄目じゃない
             本当はサヤカも歌いたいんじゃないの?」
サヤカ「、、、」
ヤガミはベッドに寝転がるサヤカを起こし
目線を合わせて伝える。
ヤガミ「サヤカ、逃げちゃ駄目よ。
せっかくの機会じゃない。貴女の声、
私はすこすこのすこだけどなあ〜」
サヤカ「すこすこの、、、?先生何語ですか?」
ヤガミ「あっ、気にしないで!!
この物語を書いてる人の趣味なのよ、きっと!」
サヤカ「変な先生、、、」
サヤカは笑いを浮かべるとベッドから離れて
教室へと向かう。
ヤガミ「もう大丈夫なの?サヤカ」
サヤカ「、、、うん、ちょっとは」
ヤガミ「そう、、行ってらしゃい、私は貴女の味方よ。頑張りなさい。」
ヤガミの暖かい言葉に触れたサヤカは少し笑顔で保健室を後にするのであった。

放課後のチャイムが鳴り響く

教室の中を一人、サヤカが戻ってくるのを
信じて芋子は待っていたのだ。他の生徒は
音楽室で自主練習させている。

芋子「サヤカ、、
   まだ戻ってこないわね、大丈夫かしら?」
すると教室にバツが悪そうにサヤカが入ってくる
サヤカ「先生、、、」
芋子「サヤカーっ!!さっきはごめんねええ
   先生、ついつい熱が入っちゃって、
   本当にごめんなさいね」
涙を浮かべ、サヤカに謝る芋子をサヤカは顔色は変えなかったがはっきりと伝えた。
サヤカ「先生、、、私、歌うの下手なんだけど
    教えてもらっても大丈夫ですか?」
芋子「、、何が大丈夫なのかしらね〜」
芋子は意地悪そうに笑うとサヤカの頭を撫でた
「任せない、あなたは大切な私の教え子よ」
サヤカ「はい!」
ずっと我慢していたのか、サヤカの涙が頬を伝う。それを教室の影から
カムイと那智が見守っていた。

那智「ええ話やなぁ、、、カムイ」
カムイ「そうだなあ、那智」

この出来事がきっかけでサヤカは少しづつでは
あるが言葉を交わす様になってきている。
カムイ「おはよう!サヤカ!!」
サヤカ「おはよう、、、カムイ」
那智「ぉーい!サヤカ!
  お前、また俺の端末に悪戯したろ!!」
サヤカ「さて、何の事かしら?」トボケるサヤカがおかしかったのかカムイが笑い出す。
教室はだんだん和やかになっていく、そんな
3人の姿を太陽は微笑ましく1年Z組の教室を照らしてた。

7.アラミタマなり!

東雲「ちょっと、、勘弁してくださいよ」
体育館の裏で学園の不良チーム「アラミタマ」が
東雲を囲む。囲んでいるのは無明、またの名はスサノオ。そしてもう1人は周防。タヂカラと呼ばれている。

スサノオ「はい、飛んでみろや〜
                 はい!ジャンプジャンプ!」
東雲のお腹の付いた脂肪がだらし無く揺れる
そしてジャンプした拍子で東雲の財布が落ちる。
それを観計らっていたのかタヂカラが拾い上げた
タヂカラ「あーっ、落とし物げっーと」
東雲「か、返してくださいよ、僕の財布ですよ」
タヂカラ「えーっ、
     じゃあ謝礼に八割にもらわなきゃー」
そういうとタヂカラは東雲の財布から
お札だけを抜き取った。
東雲「そんな、、あんまりじゃないか!!」
タヂカラ「ごめんよ〜けどこれカツアゲじゃないからな、勘違いすんなよ〜」
スサノオ「お前ら、特進クラスの連中は食堂行ってもタダで飯食えるんだ。そのくらい大丈夫だろ?」
東雲「この、、人でなしめ!」
スサノオ「それはこっちの台詞だよ、他の一般クラスを見下す特進クラスなんてなくなれば良い」

「お前達、こんなとこで何してる?!」
風紀委員の逢魔、黄昏が割って入ってくる。
スサノオ「特進クラスの風紀委員か、サルちゃん
 風紀委員の巡回ルートのデータ間違えたかな」

逢魔「またお前達か!アラミタマ!
   校則を何回破れば気が済む!!?」
黄昏「お前達みたいな奴がいるから
          学園の評判が下がっていくんだよ」
タヂカラ「あんだとぉ、スサノオ」
スサノオ「いっちょ、やりますかぁー」

4人入り乱れの乱闘が始まる、お互いを殴り
もう収集がつかない、東雲はその場を退散するが
4人の戦いはまだ止まらない。
だがスサノオ、タヂカラの方が喧嘩慣れしており
逢魔と黄昏は押され気味になる。
そこに現れたのは特進クラスの担任
阿僧祇だった。
「まーた無明と周防か!」
スサノオ「ヤッベ、阿僧祇の先公だ!ずらかるぞ、タヂカラ!」
タヂカラ「おうよ!」
携帯端末を取り出す。スサノオ
スサノオ「サルちゃん、体育館前まで車持ってこれる?おう、任せたぞ!」
阿僧祇「今日こそキツイお灸を
    吸わせてやるからな〜覚悟しろよ」
阿僧祇が距離を詰めるが割って和柄の乗用車が
現れる。

阿僧祇、逢魔、黄昏
「う、うわっっ!ぶつかる!!避けろー!」

避けた先が学園の池となっていて三人は頭から池に飛び込んだ。
スサノオ「サルちゃん、ナイスタイミング〜!」
サルタヒコ「これも計算の内です。さぁそろそろアカネさんのLiveが始まる頃ですよ、急ぎましょう」
ウズメ「タヂカラ〜!あんたの為に動いてんのよ〜ほらっ早く乗りなって!」
タヂカラ「ウズメ〜!わりぃわりぃ!」
四人、車に乗ると池に落ちた三人をスサノオは
見て言う。
「俺たちは神の名を名乗り!
理不尽な校則をぶっ壊す集団!アラミタマだ!」

車が排ガスが黒く吹き上がる。三人の顔は真っ黒
阿僧祇「覚えてろよ〜アラミタマめ、、、!」

そしてアラミタマは学園を後にし、
LIVEハウス「オモイカネ」へと向かうのであった

8.アカネはバスティン

Liveハウス「オモイカネ」
楽屋にはタヂカラの妹、アカネがLIVEに出る準備をし始めている。どうやらタヂカラの妹
アカネちゃんは学生をしながら地下アイドル活動をしている様だ。
楽屋にはミューという先輩アイドルも一緒にいる
モリッチというアイドルも一緒だ。
「アカネ、ロキソニン」気怠い感じでアカネに頼んだ。
アカネ「は、はいっ、ロキソニンです。」
ミュー「あんた、水は?気が利かないわね」
アカネ「も、申し訳ありません。」
ミュー「最近、私よりチェキ売れてるからって
              良い気になってるでしょ」
モリッチ「先輩、そろそろです。行きましょう」
ミュー「そうね、行きましょう!」
顔色を変え、態度が冷たくなるミューがアカネに冷たい言葉を投げかけた
「アカネ一番最後よ。」

楽屋を出る3人、出た先には
思いもかけない人物が待ち構えていた。

ミュー「あんた、アカネの、、、!?
              ここには出禁になったんじゃないの?」
タヂカラ「妹が心配でよ。オモイカネのオーナーも俺がした事、許してくれたからな、もう俺は自由なんだよな。」
アカネ「お兄ちゃん、、、!」
タヂカラ「よっ、アカネ!」
タヂカラ「ミュー、モリッチ、お前達は確かに
  アイドルに関してはアカネより歴は長ぇかもしんねーけどさ、先輩なら後輩を労わってこそアイドルって輝くんじゃねーのか?違うか?ん?」
タヂカラの的を得た問い掛けにミューとモリッチは足速にステージに向かう。
ミュー「ふ、ふん!偉そうな事言わないでよね!」
モリッチ「ま、待つであります、ミュー!
                シャー!!覚えてろであります!」

タヂカラとアカネ
ステージに繋ぐ廊下で2人きりとなる。

タヂカラ「アカネ、今日で最後なんだろ?
                  アイドル活動は、、、」
アカネ「うん、、、これがラスト
              お兄ちゃん、今までありがとうね。」
タヂカラ「よせよ、照れるじゃねぇか、
             これが終わったら入院して、な
             俺、病院に見舞いに行くからよ
             お前はちゃんと病気治して、、な
             またお前の歌、聞かせてくれよ。」

こみ上げる感情から
タヂカラの目には涙が溢れていた。
その涙を指で拭ってあげるアカネの笑顔は
今まで観る笑顔より最高の笑顔だった。

アカネ「大好きだよ、、、お兄ちゃん」


一週間前に遡る。

アラミタマが放課後に集まる
古い廃墟工場にて

タヂカラ「この通り!
              お願い出来るのはお前達しかいねぇ!」
スサノオ「タヂカラ、お前、カツアゲって、、
                 俺は絶対嫌だからな!」
サルタヒコ「僕も反対ですね、どの様な理由があろうとカツアゲは立派な校則違反、勝ち目がありません。」
ウズメ「しかもよー、私達。タダでさえ
 推薦もらってやっとこの学園入れたんよ!?
チャンスを棒に振る気!?タヂ!」

タヂカラ「わかった、、ちゃんと理由を話す」

タヂカラ「妹が、、、実は白血病なんだ。
  アカネの奴、ずっと隠しやがってよぉ
  それでも、もうちょっとアイドルやりたいって言いやがってさ、、、」
タヂカラの泣きそうになりながらも必死に伝える

タヂカラ「俺、、この間、アカネの悪口言うバンシーの追っかけが余りにもムカついてよぉ、、、Liveハウスで殴っちまってさ、それでオーナーに出禁にされちゃったんだよな、、けどアカネなぁ、もうすぐLiveがあってよ。最後になるかもしれないから俺に歌ってる姿見せたいって言われてよぉ、、、」

新明「オーナーに罰金代、ちゃんと払えば
   出禁解消になるんだろ?タヂカラ」

新明「よっ、みんな久しぶり」
スサノオ「兄貴!?どこ行ってたんだよ、学園にも来てねぇーし家に帰ってこねぇーし!
心配してたんだからな!」
タヂカラ「新明さん、、!その話どこで!?」
新明「ふふふ、あそこのオーナーとは仲が良いからなお前、本来なら罰金3万円だったんだろ?
オーナーには話つけといたよ、俺に免じて
1万円で良いってよー!良かったな!」

タヂカラ「あ、ありがとうございます!新明さん
     この御恩は一生忘れません!」
ウズメ「新明、、、」
新明「ウズメ、、」
見つめ合う二人、、、
しかしウズメの手にはスタンガンが握られている
ウズメ「ばっきゃろーーー!!」
新名「いでででで!!ウズメ!電圧高いって!」
ウズメ「LINEも既読スルーだしよぉ、、
    付き合ってんならちゃんと返事しろよ
    ばぁーか!!!」
新名はウズメを抱きしめ、頭を撫でる
「ごめんなぁ、ウズメ、寂しい思いさせて」
ウズメ「、、、本当だよ、もう」

そんな二人のやりとりを赤面で見つめるスサノオ
場の空気を変える為に、話を戻す。
スサノオ「ん、んーと!
じゃあ後はアラミタマで1万出し合えばタヂカラの出禁は解除されるって訳だな!よし、みんな
ここは協力してタヂカラにカンパしよう!」

賛同した五人は財布を確認したが
皆、あまりにもお金がなさ過ぎたのか
顔が氷河期を迎えた様な顔をしている。

なんとか出し合ったお金を数えるタヂカラ
3,150円のという明らかに足りない数字であった

タヂカラ「うーむ、、足りないなぁ、、、」
サルタヒコ「良い方法があります。タヂカラ
     誰かが財布を落とせば良いのです。」
スサノオ「おい、それって、、、」
サルタヒコ「確かにカツアゲは駄目ですが落とした財布を拾って謝礼を貰う権利はありますからね」
ウズメ「で、ターゲットは誰にするんだい?」
サルタヒコがパッドを使い検索する。
サルタ
「特進クラス、東雲。家は金持ちの様ですね」

スサノオ
「仕方ねぇな、タヂカラ、力になってやんよ」
サルタ
「特進クラスにはちょっとギャフンと言わせたかったので良いでしょう、私も協力します。」
ウズメ「悪い事は手だせねぇけど、、妹さんの
             応援には行ってもいいわよ!」
タヂカラ「ありがとう、、、みんな!」



LIVEの幕があがる。
バンシー「みんな会いたかったよ〜
     元気なロリロリイエロー!バンシーだぞっ♪」
レモラ「あなたを心をスパイブルー!ネットの海を華麗にダイブ!レモラであります!」
バステト「にゃんにゃーん!あざといピンク!
  猫の神様、バステトだよー!バスティンって呼んでね!」

すると会場にいた
アラミタマチームが
一斉にバステトに声を掛ける!
「超絶!可愛い!バスティン愛してるー!!」

きらきら輝くLIVEをアカネ、いやバステトは
心の底から輝いていた。そしてその姿を
タヂカラは目に一生焼き付ける。
きっとまた戻るであろう。
またバステトが輝く日を、

三日後、アカネは病院へ入院し
白血病との闘病生活が始まった。

見舞いに行くタヂカラ
するとアカネの病室からは明るい声が聞こえた
ミュー「早くよくなりなさいよね、あなたがいないとLIVEが盛り上がらないんだから!」
モリッチ「ミューは照れ屋でありますなぁ!」
アカネ「二人ともありがとう、、、!」
ミュー「意地悪な事してごめんね、、
   ちょっと羨ましかったんだあんたのお兄ちゃん」
ミュー「私、兄妹とかいないからさ、、」
モリッチ「私もであります、、、」
すると聞いていたタヂカラが病室に入り
三人に笑顔で告げた
「三人とも俺のお兄ちゃんでよくないか!」
三人は涙を浮かべた。
タヂカラの愛が三人を暖かく包み込む
タヂカラ「みんな俺の大切な、、妹だっ!!」

抱きしめ合う4人。空に浮かぶ太陽は輝いていた。三人の未来はきっと
また「オモイカネ」に届くと信じて、、、



あとがき
はい、Akiraです。どもども
今回は特別読み切り版として
それゆけ!アマドラ学園を書かせ頂きました。

が、しかし!!

書き足りないぃぃ!!ヤタガラス出してないよ
オロチだって出したい!うわぁーっ!って
なってます。しかし長過ぎなnoteには余りしたくないのとサクッと気軽に読んで欲しいので
アマドラ学園のお話はとりあえずはここまで!

アリスコ書かなきゃ!(*'ω'*)✨✨

もし好評だったら調子に乗ってまたアマドラ学園
書きますので、、、!
その時はまたよろしくお願いします。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?