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レビュー:Amazon史上最強のタブレットFireMax11をユーザー目線で徹底解説

はじめに

Amazonが新型Fireタブレットの「Fire Max 11」を発売しました。
大画面の11インチディスプレイを採用した大型タブレットです。
価格は64GBモデルで34,980円、128GBモデルで39,980円。カラーはグレーのみとなっています。
内部ストレージの違いだけで、スペックは同じです。

今回は、過去のFireタブレットと比較して、Amazonのフラッグシップと言えるFireMax11をユーザー目線でお伝えします。

まずはベンチマーク

antutuのベンチマークで測定します。
antutuはv9を使っています。(v10の方が若干高く数値が出ます)

まずは、FireHD10 Plus、旧型FireHD8 Plus、新型Fire7です。

左からFireHD10Plus、旧FireHD8Plus、新型Fire7

FireHD10 Plusは18万でかなりの数値が出ています。
旧型FireHD8 Plusは新型7よりも若干数値的には劣りますが、10万とまずまずです。
新型Fire7は旧型8Plusよりも若干性能が高くて11万となっていますが、誤差の範囲内ともいえます。

次に新型FireHD8 Plusです。

新型FireHD8 Plusは新型Fire7よりも若干性能が上で12万となっています。公式発表通り、旧型よりも20%ほど性能がアップしています。

さて、お待ちかねのFire Max 11のベンチマークです。

約34万と言う数値は、今までのFireタブレットの中でも断トツの性能になっています。
公式発表通り、FireHD10 Plusの性能と比べると約50%増しですね。
CPUの性能が目立って高くなっています。
いろんな作業をするときには、この数値の高さが活かされてくるでしょう。

細部を見ていこう

外観

FireMax11は今までのFireシリーズとは違って、ボディがアルミでできています。
ぱっと見はiPad Proかな?くらいの質感があります。
手持ちのiPad Pro12インチと並べてみましたが、質感の高さがわかるでしょうか?

知らない人が見るとiPadと見間違うかも?

下の写真は旧型のFireHD8Plusと新型FireHD8Plusです。
表面の感じがわかるでしょうか?
旧型はつるっとしたプラスチックで、新型はシボが入ったザラッとしたプラスチックです。
旧型はだいたい一年以内に表面のコーティングみたいな部分が取れてきます。
新型は耐久性のある素材に変更になりました。
持った感じも手触りは新型が良いですね。
FireHD10も旧型の8と同じ表面素材です。

左が新型FireHD8Plus、右が旧型FireHD8Plus
左が旧型FireHD8、右が新型FireHD8Plus

旧型のFireHD8はPlusよりも表面の耐久性が上です。
ただのプラスチックだけにチープなんですが、皮肉にもその方が耐久性が高いです。

外観については、FireMax11がずば抜けて良いのがお分かりになったと思います。

SDカードスロット

SDカードのスロットはどの世代でもついており、最大1TBまでのSDカードを利用できます。
内蔵メモリが小さいモデルを選んでも、SDカードを利用すればほとんど困ることはありません。
私は512GBのSDカードを利用していますが、手持ちの3000冊ぐらいのkindle書籍がほとんど収まります。

さて、そのSDカードのスロットですが、従来はプラスチックのカバーを手で開いて入れるタイプでしたが、FireMax11はスマホのSIMカードのスロットのように、細い針金でトレーを引き出してセットする方式に変更されました。

従来のスロット
FireMax11のスロット
トレイを引き出したところ

見た目はとてもいいのですが、思い立った時にすぐSDカードを交換することが出来なくなり、頻繁に交換しないとはいえ使い勝手は悪くなったと感じました。
防水仕様ではないので、もう少し扱いやすい形にしてほしかったなぁと思います。

オススメのSDカードはこちら

画面表示

画面表示については、単純に大きさが大きいほど大きく表示されるので、見やすくなります。
文字が多い小説などは、読みやすいように表示を調整してくれるので、7インチでも11インチでも極端に読みにくいことはありません。
表示できる文字数がちがうので読みやすさに違いが出るだろうと思いますが、この辺りは設定で変更できるので、あまり重要ではありません。

比べてみるとそこまで変化がないですが、やはり新しい方が表示がくっきりとしているような気がします。
そして色味が若干違います。
FireMax11は白い部分がより白く表示され、グレーの部分も色味が違います。

写真ではわかりにくいが、色が若干違う(左11、右10Plus)

カラーの漫画だと感じ方が変わってくるかもしれません.

(左11、右10Plus)

動画を見る場合、11は2kだが10は1080pと解像度が違うので11の方がよりキレイに感じることがあります。
通信環境が良ければ画面の精細さを感じられますが、通信環境があまりよくないとそれほどでもないかもしれません。

人それぞれに感じ方がありますが、私は世代を重ねるごとに見やすくとてもきれいに表示するようになったと感じました。

それと、特筆すべきは指紋が付きにくくて拭き取りやすいことです
従来モデルは指紋がべたべたついて、さらに拭き取りにくくて見た目が気になっていましたが、FireMax11は指紋が付きにくくて拭き取りも容易なので精神衛生上かなり良いです。

Wi-Fi

今までのFireタブレットとから大きく変化したのはWi-Fiの規格でしょう。
従来はWi-Fi5でしたが、11からWi-Fi6になりました。
10インチ、8インチ、7インチのFireタブレットを持っていますが、正直言って8インチや7インチのダウンロード速度は遅いです。
10インチでもスマホと比べるとかなり遅いと感じていました。
ただ、10インチは他のモデルよりもかなり良かったのは確かです。

11インチになって、Wi-Fi6が採用されました。
通信環境が整っていれば、その恩恵は体感できるほど速いです。
例えば、コミックを読んでいて次の巻へ切り替えるときに、ダウンロードしていなかった場合は10インチでも表示されるまでに結構待たされました。
11インチではダウンロードが速いので、表紙が表示されればだいたい待たされることなく読み進めることができます。
通信速度は他のモデルよりも圧倒的に速くてストレスを感じさせません。
11インチにして良かったなと思える最大の部分はこれですね。

大きさ

大きさは持ち運ぶときの障害になることがあります。
今までのモデルの中で最大の画面の大きさを誇る11インチになったことで、相当大きくなったと思うでしょう。

縦の長さはさすがに長いです。

一目瞭然で長いのがわかるでしょう。

次は横幅です。

若干ですが、10インチの方が長いです。
ほとんど同じだとも言えますけど、ちょっとだけ長いです。

公式のスペックを見てみましょう。

FireHD10
247 x 166 x 9.2mm
FireMax11
259 x 164 x 7.5mm
横幅が2㎜短いですね。
さらに、厚みが薄いです。

アルミボディを採用したことで強度が増して、薄くできたのだと思います。

ベゼルも薄くなっています。

今まで10インチを使っていた人だったら違和感なく移行できると思います。

重さ

重さは結構重要です。
手に持っていて重く感じたり、持って歩くのに大変な重さだったらkindle端末としては魅力が薄くなります。

それでは、公式のスペックを見て見ましょう。

Fire7
282g
FireHD8
337g
FireHD8Plus
342g
FireHD10
465g
FireHD10Plus
468g
FireMax11
490g

ちなみに、NintendoSwitchはこのくらいの重さです。

NintendoSwitch有機ELモデル
420g
NintendoSwitch
398g

持ち歩くと考えて許容範囲なのは、420gこのくらいの重さでしょう。

大きさも考えると、7インチや8インチはカバンに入れて持ち運ぶのをメインにするのが良いと思います。
10インチや11インチは自宅でゆっくり読書をする場合や、動画鑑賞に向いていると思います。
キーボードがオプションで付いているのも10インチと11インチなので、Amazonもそのような位置づけで考えているんでしょうね。

ヘッドホン端子

従来のFireタブレットはヘッドホン端子が本体についていましたが、今回の11インチモデルはヘッドホン端子が廃止になりました。
ヘッドホンで音楽や動画を楽しむにはUSB typeCのヘッドホン変換ケーブルなどが必要になりました。

この様な変換ケーブルが必要です。

防水仕様じゃないので、ヘッドホン端子は本体に付けてほしかったです。
こういう部分も電車などで気軽に動画や音楽を楽しめないなと言う部分です。

スピーカー

Fireタブレットは7インチモデルを除いてすべてステレオスピーカーが内蔵されています。
Dolby Atmos対応で、立体感のある音楽を楽しめるようになっています。
今までもかなりスピーカーは良かったです。
広がりのある音は、映画を観ているときにすごく良い感じで聞こえてきます。
11インチになって、ボディがアルミになったせいかちょっと音が硬い感じに変わりました。
好みの問題ですが、新型8インチが個人的には好みです。
本体内蔵のスピーカーは大きくないので、すごく期待はしない方が良いですが、思ったよりは良い音がします。

バッテリー

公式発表では14時間の駆動時間があります。
体感的に、読書だと一日充電しなくても問題ないレベルです。
動画なら消耗が激しいかと言えば、そんなことはなくて連続するドラマを観ても、充電が気になるほどのことはなかったです。
寝るときに音楽をかけてそのまま寝てしまいましたが、朝起きるときに充電が無くなっていることはありませんでした。
10インチのモデルは3年目なので電池の持ちが悪くなっていますが、だいたいモデルチェンジのサイクルで買い替えるなら電池の減りはあまり気にしなくてよさそうです。
だいたいスマホと同じで、バッテリーは2年くらいが寿命でしょう。

USB

USBはtypeCですが、3.0ではなく2.0です。
USBの速度が気になる場面はありませんが、そろそろ3.0が標準でもいいのではないかと思います。
コストダウンをこの辺でしているのかもしれないですけどね。

カメラ

Fireタブレットでカメラを使うことはあるのでしょうか?
11インチになって、フロントとリアのカメラがどちらも8メガピクセルになりました。
今までは2メガピクセルと5メガピクセルだったので、大幅に強化されましたが、この辺をコストダウンして安くしてくれたらなと感じました。
iPadでもカメラを使うことはほとんどないので、Fireタブレットでカメラなんか使うことはないと感じています。
しかも単眼ですし……

指紋認証

FireMax11に初めて指紋認証が付きました。
ロックを電源ボタンにあるセンサーで解除出来ます。

使ってみるとすぐに気がつくのですが、ロックは解除出来ても画面が解除出来ないのです。

ロックを外したらすぐに操作出来るだろうと思っていましたが、ロックしない状態同じようにスワイプして中へ入らないといけないです。
スマホだったら大切な情報がたくさん入っていますが、Fireタブレットはどうでしょうか?

持って出かける時はロックをかけた方がいいですが、11インチのタブレットは携帯性に優れているとは言えないので、主に自宅でゆっくり使う用途だと思います。
ヌードグラビアばかり買ってたらちょっと見せられないかもしれないですが、Fireタブレットとして使っている限り自由に見てもらっても不都合では無いと思うのですが、どうでしょうか。

操作が簡単にならない指紋認証はあんまり有益では無かったので、ロックするのはやめました。
7インチや8インチのモデルにも指紋認証がついたら便利になると思いますが、まだ先でしょうね。

オプション

10インチと11インチのモデルはキーボードがオプションで選べます。
iPadを意識しているのか、キーボードがカバーの役目も果たしてノートパソコンのように使えるよって言っていますが、そこまで便利ではないような気がします。
一応、officeが標準で入ってきますが、サブスクリプションですしFireタブレットでわざわざofficeを使うかな?って言う疑問は残ります。

Android化して、いろいろなアプリをインストール出来るようになればブログの更新とかはFireタブレットでも出来るかなって思います。

さらに、11インチではスタイラスペンもオプションで選ぶことができます。
お絵描きなどを想定していると思いますが、Fireタブレットでお絵描きってするのかな?かなり懐疑的です。
公式ではお絵描きも本格的にできるよってアピールしていますが、使い勝手が良いものを選ぶとしてらiPadでしょうね。
それ以外だとWindowsに液タブがマストだと思います。

個人的にはキーボードはアリだと思いますが、スタイラスペンはまだ早いかなって思います。

Android化

新型FireHD8やFire7にGooglePlayストアをインストールする方法を日本で初めて紹介したのは私ですが、11インチモデルもGooglePlayストアをインストールすることができます。

詳しくはここを読んでください。

第12世代、13世代のFireタブレットはAndroid11がベースになっています。
GooglePlayストアをインストールすることによって、Androidのアプリをインストールすることができるので、Amazonのアプリストアではインストールすることが出来なかったアプリを直接インストールすることができます。

FireMax11は性能が高いので、最近のゲームもサクサク動きます。

Android化した時の記事はこちらをご覧ください。

zoomとかDropboxなどの仕事関係のアプリもインストールできますし、AmazonがあまりサポートしたがらないYouTubeのアプリもインストールできます。
ウマ娘なども大画面でプレイできるので、大きな画面でゲームを遊びたかったという人も満足いくだろうと思います。

とは言っても、何でもインストールして起動できるわけではないので、その辺は割り切って使うことが肝要です。
あくまでも、おまけとして考えておくといいと思います。

まとめ

FireMax11がどんな人向けだろうかと考えてみました。
まずは、10インチモデルを既に使っている人です。
重さは若干増えますが、体感的に今までと同じような使い勝手です。
Wi-Fiも速くてダウンロードもストレスなくなったので、10インチを持っている人が買い替えるにはすごくオススメです。

8インチや7インチモデルを持っている人で、動画をじっくり見たいなと思っている人は買ってもいいともいます。
以前はNetflixをインストールすることが出来ませんでしたが、Amazonのアプリストアでダウンロードできるようになりました。
AmazonPrimeビデオとNetflixをインストール出来れば動画はだいたい網羅できると思います。

kindle書籍の中でコミックをよく読む人にはオススメです。
大きな画面でくっきりとしたカラーのコミックを読むのはすごく快適です。
電車の中では7インチや8インチを使って、ベッドサイドでは11インチを使うのが良いでしょう。
動作もサクサクですし、11インチの性能を堪能しながら快適な読書が出来ると思います。

FireMax11はちょっと値段が高いですが、Androidで同じスペックのものを買おうとしたらもっと高いですし、内部メモリやSDカードも大容量のものが扱えなかったりとkindle書籍をメインに考えると既存のAndroid端末では不足です。
従来からコストパフォーマンスは良いですが、10インチモデルよりも50%も性能アップなら買ってもいいのではないでしょうか。
私のオススメは内蔵メモリが128GBのモデルです。
従来は容量が少なくても良いと考えていましたが、ここまで容量アップできるなら快適さを取ってより大きなメモリのモデルが良いと思います。

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