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解説するびとろ 第6回 J1第3節

今日もやってきました、 #解説するびとろ のコーナーです!過密日程ですが頑張っていきます!

今日は、「浦和レッズ-横浜FC」の試合で起こったシーンを4シーン見ていきます!

主審 荒木友輔さん 副審1 山内宏志さん 副審2 桜井大介さん 第4の審判員 鶴岡将樹さん VAR 中村太さん AVAR 八木あかねさん

副審1○ シーン1 18:40のフラッグアップが遅れた理由

浦和の攻撃でオフサイドディレイをせずに、副審1の山内宏志さんが若干遅れてフラッグアップしたシーンです。

このシーンパスを受けた浦和15明本考浩選手はオフサイドポジションにいましたが、山内さんの中でもほぼ100%の確度だったと思います。このような場合ディレイをする必要はないかと思いますが、若干悩んだ結果、普段のフラッグアップより遅れたというのが真相だと考えます。

まだ、再導入されて3試合目ということもありますので、もう少し慣れてくるとフラッグアップのタイミングやオフサイドディレイの判断はブラッシュアップされると感じます。

主審△VAR◎ 中村俊輔選手のファウル(FK)がOFRでPKとなったシーン

(上記動画は該当シーンにジャンプします)

横浜FC10中村俊輔選手が浦和3宇賀神友弥選手を倒したことでPKとなったシーンです。

このシーン非常に難しいシーンだといえます。なぜならエリア外にいた横浜FC15安永玲央選手とエリア内で接触した中村俊輔選手の二人が非常に際どい位置にいたことです。

ペナルティーエリアの中か外かということに関しては事実ではありますが、横浜FCの両選手が接触したようにも見え、実際の転倒の原因となった接触がどちらか同定することについては「主観」によります。

そのためVARの中村太さんは主審の荒木友輔さんにオンフィールドレビューを勧めたと考えます。この判断は素晴らしい判断だったと思います。

主審◎VAR◎ アドバンテージの採用 中塩大貴選手のタックルにカードは?VAR介入によって戻せる?

(上記動画は該当シーンにジャンプします)

質問箱の回答にも書きましたが、このシーンで警告が出ないのは妥当だと感じます。

浦和15明本考浩選手の転倒自体は、横浜FC15安永玲央選手の転倒によって起こっています。

横浜FC27中塩大貴選手の足裏を向けたタックル自体のコンタクトは味方である安永選手にクリーンヒットしています。

中塩選手と明本選手は接触はしていますが、意外と強度は低く、ファウルの程度に対する警告は不要だと感じます。

また、戦術的目的をもって反則をしていて警告対象であるといえますが、その警告はアドバンテージを採用した場合には提示することはできなくなります。

以下に場合分けがあるので、参照いただければと思います。ザックリ言うと「状況に対するカード=軽減、程度に関するカード=そのまま」です。

また、アドバンテージをさかのぼる(審判用語でロールバックといいます)をするべきかという論点もあるかと思いますが、その後にボールを受けた17伊藤敦樹選手がドリブルをして、パスをしたことから戻さないことは妥当だと思います。

ただ、試合の雰囲気によっては「オフサイドだったから戻します」という方法もありだと思います。このシーンに関してはVARの介入で取り消しになったから戻すというのはないかと思います。

荒木さんが最初の接触をしっかり見極めていたとするとスーパージャッジだったといえます!

主審○ 2回目のPKのシーン中塩大貴選手へカードはいるか?

(上記動画は該当シーンにジャンプします)

このシーン中塩選手のファウルは極めて妥当ですが、カードがいるかどうかです。

個人的にはノーカードにしますが、4種類の考え方があるかと思います。

①ノーカードの考え方 「SPA➝軽減」

このシーンに関してはDOGSO(決定的得点機会の阻止)と考えずに、SPA(大きなチャンスの阻止)と考え、ボールにチャレンジした結果となってエリア内で反則が起こったため、もともとイエローカードの物を軽減してノーカードにするという考え方です。

角度がついて外に逃げているので、プレーの全体的な方向がDOGSOに該当しないと個人的には感じます。

②イエローカードの考え方① 「DOGSO➝軽減」

DOGSOと考えて、ボールチャレンジの結果として、元々レッドカードの物を軽減して、イエローカードとする考え方です。

③イエローカードの考え方② 「SPA(軽減無し)」

PA内のSPAであってもボールにチャレンジできていないと判断した場合には警告となります。

明本選手が抜け出した後から足を出したと判断して、ボールチャレンジではないという判断も理解できます。

④レッドカードの考え方 「DOGSO(軽減無し)」

PA内のDOGSOでも退場になるのは③のようにボールチャレンジできていないと判断された場合です。

以上の4つがありますが、荒木さんは②・③のいずれかを選択したといえます。どちらだったのか気になります。

以上の4シーンをまとめてみました!いかがだったでしょうか?

本日もお読みいただき、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

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