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俳優と接していて感じた自分を売ることへの意識

僕は現役の俳優でもあります。

これまでに色んな役者さんと接する機会がありました。

誰もが知っているスターもいれば、まだ役者を志して1年もたっていないという人まで、様々います。

また、役者さん以外にも、表現者と呼ばれる人たちもいます。

芸人、ミュージシャン、噺家、アイドル、画家、脚本家・・


色んな方々と接する中で、多くの人が共通して抱いている想いというものに気づきました。

「必死で頑張っていればいつか陽の当たる場所に出られる。」

かつての自分もそうでした。


特に、夢を追うような世界であり、漠然とした頑張りの先に、いつか夢をつかめる、という盲目的な考えがありました。


では、その頑張りというのは何かというと、多くの人が、いい芝居をすることであり、いい音楽をつくることであり、できるだけ美しく写真に写ること、だったりします。

それはそれで間違ってはいないのですが・・。


自分自身、商売に挑戦してみたり、ゼロからお金を生み出すということをしていくなかで、足りない考え方に気づきました。

「いい芝居さえしていれば世に出られる」

この考え方は、ラーメン屋でいえば、

「いいラーメンを作ってさえいれば行列のできるラーメン屋になる」

というのと同じ思考です。

果たしてそのラーメン屋は成功するでしょうか?

味がおいしい事と、繁盛するラーメン屋というのは必ずしも一致してはいません。


他のどの分野でもそうだと思います。

マクドナルドなんかもそうですよね。

もっとおいしいハンバーガーは世の中にたくさんあるけど、マクドナルドが売れる理由は他にあります。


多くの表現者は、この「売れる理由」に細かく思考を巡らせていません。

その原因は、自分自身が商品である、という性質ゆえだと思います。

おそらく、自分が別に何か商品を作り売るのであれば、どのように売るか、どうすれば売上を上げていけるかを考えるはずです。

しかし現実では、若くしてスターダムにのし上がった人は自分には特別な才能があることを理由とします。

そして、そこから漏れた人たちは事務所の力などのせいにして彷徨うことになります。


僕自身もそうでしたが、幸いにも様々なマーケティング論に触れ、何より自分が物を売るという事を実践する中で、俳優という自分の存在を商品として売るにはどうすべきか、を考えるに至りました。


現在では多くのYoutuberやインフルエンサーと呼ばれる人達が活躍していて、そこにも大きなヒントがあります。


俳優の中には古風な、というか保守的な人も多く、Youtubeなんて、とか、SNSなんて、と距離を置く人たちもいます。


しかし、どんな企業も、SNSの力を無視できなくなり、SNSを使ったマーケティングが駆使されています。

ビジネスというフィールドでエンターテイメントの分野を見てみれば、当然無視するわけにはいかないはずです。

そして、お笑い芸人の方がお笑いではなく教養を生かした仕事をしたり、役者さんが趣味を生かして仕事をする、ということが増えています。


エンターテイメントの分野においても、複業というのが大きなチャンスになってきていると思います。


もちろん、特定分野の技術は、極めて維持していく必要があります。

それとともに、自分という「商品」を売っていく方法を、もっと自由に考えていく必要があるなと思います。

逆に言えば、大きなチャンス。

僕自身は楽しみに感じています。


アラヨシ@副業から福業へ!






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