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「それやめて」を言えないのは罪かもしれない。

わたしは自分に自信がない。いつもだれかを傷つけているのではないかという、得体のしれない罪悪感を抱えている。

違国日記の中で、35歳の槇生(まきお)が、15歳の姪:あさに
「は?」と受け答えされて、

まきお 「それやめて、傷付く」
あ さ 「そんな事で?」

「わたしがなにで傷つくのかはわたしが決める。あなたが断ずることじゃない。」


というセリフにしびれる。憧れるウッ。

その人は平気な事でも、相手にとっては嫌な気持ちになる事。
そういう時「それは嫌だからやめて」と、どれだけの人が言えるんだろう。

TPOや関係性によっても変わってくるのだろうが、私の場合、

「そんなつもりで言ったんじゃないんだろうな」

と思ってやり過ごすことが多い。たいていの人はそうじゃなかろうか。

そして、その時に心に芽生えた モヤァッ・・・とした気持ちを、
安心して話せる相手に聞いてもらって、共有し、共感をもらい、解消するものなのかもしれない。

しかし私の場合はそのモヤァッ・・・を人に話す事を
ほとんどしてこなかった。なぜなら、

「そんなつもりで言ったんじゃないんだろうな」

と、まず相手をかばってしまう。
これは、冒頭で述べたように、いつも人を傷付けやしないかとビクビクしてしまっているので、どうかどうか、こんなわたしの失言も同じように

「そんなつもりで言ったんじゃないんだろうな」

と思って欲しいという、
【自分が大目に見て欲しいから、自分も大目に見る】
という、弱き自分の性質から来ている。

決して、優しいからではない。わたしはわたしのことばっかりだ。

ただ、自分が「それはイヤ」を表に出さなかったために、
似たようなことが続き、ある日突然、
笑顔のまま関係をシャットアウトしてしまう。

これは自己防衛とはいえ、いかがなものか。

モヤァッ・・・とする瞬間はどんな相手にも起こりうる。

100正解の会話などありえない。
100の会話のうち、3回イラッ・ズキッ・ムカッとしたとしても、
残りの97回を楽しく過ごせたのであれば、その人との関係は十分良好を保てるのではないか。

そもそも、お互いの地雷なんて本人にしかわからないのに。

それでも、誰も不快にさせたくない。一瞬たりとも。
そんなにもわたしは清廉潔白でいたいのか。
そして、相手にもそれを求めるのか。

この自分の傲慢さにはあきれてしまう。

ちゃんと「それやめて」を言えたらそれで済んだのに。
もし相手が気付いていないなら、
教えてあげれば良かっただけなんじゃないか。

謝るチャンスすら相手から奪って、
勝手にシャットアウトしてしまうなんて。

そんな壊し方を自分に許すという事は、自分自身も気付かず人を傷付けて、
謝る事すら許されない、
ミスの許されない、

そんな綱渡りの人間関係を築いている、という事になる。

ちゃんと、言おう。

相手を自分のフィルターで見限ってしまう前に。

勇気が必要だけど、伝え方は、きっとあるはず。

40歳ってもっと大人だと思ってたなw


大好きなking gnuの白日をお聞きください・・・

ときーにはー、だーれかを、知っらず知らーずのうーちに
傷付けーてしまーったり、
うしーなったり、してーはじーめて、おっかしたつっみをー知るー

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