ケンカの売り買い

ルールを守らない大人を注意した人が、暴力を受けて大怪我をしたというニュースを見ました。悲しいことです。

あの場に居た人は、ほとんどが暴力を止めなかったと聞きました。ニュース番組で、特にそこが強調されていたのが気になりました。

あの場に自分がいたら、暴力を止められただろうか。当方小柄なので、相手に力で敵わないかもしれないという懸念はもちろんあります。しかし、未成年が被害に遭っていたら、大人としては守らなければとも思うのです。

SNSの反応を見ると、助けないのはあり得ないとか、傍観は加担するのと同じという意見もありました。正直、驚きました。骨を折りにくる暴漢相手に張り合おうとする人が割といらっしゃる。その方たちがすごくマッチョなのか、負け戦でも正義のために立ち向かうタイプなのかはわかりませんが。

もし、同じようなことが起こったとき、私だったらルール違反の人ではなく、「注意する人」に対してアクションを起こして、場を収めると思います。

具体的には、注意するのをやめてもらうと思います。

正しいことをしている人に、正しいことをするのをやめてもらうのは良くないことだと思います。でも、力で敵わない人を相手にうまく立ち回って、場を収める方法が他に思いつきません。

「まあまあ、落ち着いてください。」とか言うかもしれないし、もしかしたら「すみません」って反射で謝ってしまうかも。情けない話ですが…。

誰も怪我しないのがいちばんだと思っちゃいます。これで収まるかはわかりませんし、正しいことをした人には悪いし、タバコの火はついたままですが。何にも解決できない代わりに、ゼロに戻すことに注力します。

そもそも、ケンカを売るとか買うとか、そういう価値観で生きている方と、ルールうんぬんで噛み合うかどうか微妙です。むしろ、その方は「目があったとか、先に手を出したとか、それがケンカ開始の合図」という「ルール」で生きているのではないかとさえ思います。違う「ルール」で生きているわけです。電車は禁煙がルールですが、そんなルールを関係ないと思う人が、中にはいるということでしょう。そういうものと思うしかないのではないか。

うーん。私が武道の達人だったら、違う考え方をしたのかなあ。ベストではないけれど、自分のできるベターを考えていきたい。自分の考えが必ずしも正しいとは思えないです。しかし、武道の達人でなくても誰かを怪我から守れたら嬉しいなって。その方法を、ちょっとだけ考えてみたって話でした。

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