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シン・エヴァンゲリオン劇場版~タイアップ企画で地域経済盛り上げ

 ホテルの披露宴会場に入ると、窓いっぱいにアニメーション映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のキャラクターが飾られていました。3月8日公開に合わせて、名古屋エリアで展開されているタイアップ企画のひとつです。
 場所は、旬の話題を料理で表現することに定評があるストリングスホテル名古屋(名古屋市中村区)。「シン・エヴァンゲリオンブッフェ~また会えたね~」をテーマに、5月29日までの指定日に開かれています。

 食事の前に、中央の大きなスクリーンにシン・エヴァンゲリオンの見所が映し出されます。大音響、大画面の迫力。すでに映画館で観た人も、これからという人も飽きさせない演出です。
 個性豊かな登場人物を表現したという料理はカラフルで、ネーミングも凝っています。葛城ミサトの「ミサトの明日への活力」の名前で、ホテルオリジナルのローストポークなど、ファンの心をくすぐる料理が14種類用意されています。

 スイーツは、ネルフ本部をイメージしたデザートや「ミックスベリーのムース~カヲル」など登場人物をイメージしたという12種類が食べ放題です。「綾波レイ」などの名前を付けたノンアルコールカクテル6種は、カラフルで目でも楽しませてくれます。料金は大人6500円、小学生3000円、3歳~6歳1500円(いずれも税、サービス料込み)。 

 鉄道会社もタイアップ企画を展開しています。あおなみ線を運行する名古屋高速臨海鉄道は、綾波レイにあやかって、「あやなみ線」のイベントを5月末まで行っています。すでに記念往復乗車券(720円)は完売する人気です。
 名鉄観光サービスは4月7日、コラボプランを発表しました。ホテル「名鉄イン名古屋駅新幹線口」に5月31日までの期間中に宿泊すると、エヴァンゲリオンのオリジナル客室ルームキーやオリジナルエコバックなどがもらえる特典付きです。
 コロナ禍以前にも、ホテルのレストランが美術展などのイベントとタイアップして、名画をイメージした食事やデザートを提供する試みがありました。

 2019年9月に名古屋市の東山動植物園の近くにある結婚式場で、動物をモチーフにした「アニマルスイーツ」を提供するブッフェを取材したことがあります。女性パティシエの工夫したゴリラやコアラなどの人気者のスイーツが並び、食べるのが惜しいほどの出来映えでした。今春は、レッサーパンダ舎のオープンに合わせた「デザートブッフェ」を開催中で、ファミリー客に人気とのことです。

 コロナ禍で集客に苦戦する業界は多いのですが、シン・エヴァンゲリオンや動植物園は、ファミリー層を中心に人気です。こうしたファン層と連携して、衛生面にも配慮しながら、地域経済を盛り上げようとする「NAGOYA作戦」に拍手を送っています。
(2021年4月8日)

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