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理想の商店街をつくるvol.1 〜シャッターをあける〜

荒島旅舎が始まる前、合同会社 荒島社としてこの五番商店街に関わるきっかけとなったイベント「空き家とサーカス」。
空き地にサーカス団が来るように、いろんなお店がやってきて商店街をにぎやかす。

空き家とサーカスのイベントの様子は下記の大野が誇るYoutuber 仲村屋の動画をご覧ください。

空き家、空き店舗を、大野にあったらいいよねってお店や大野の人がやりたいことを表現する場所として開放し、期間限定で理想の商店街をみんなでつくってみようという企画。空き店舗をたくさんの人にみてもらうことで、新しい動きが出るといいよね。と話していた。

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準備はシャッターをあけて、掃除するところから始まる。なかには数十年も空いている空き店舗もありなかなか手強い。
閉ざされていたシャッターをあけ、風を通す。表のガラス扉には年季の入ったシールがこびりつき、なかなか剥がれない。埃っぽい床を掃き、水をまきブラシでこする。数十年ぶりに洗われた空き店舗は喜んでいるような、本当にそんな気がした。魂が入ってるとまでは言わないが、モノもそうだけど、場所も使うことで本来の姿になり生きてくる。生き返る。
机の上で空き家対策を話すのもいいが、まずはシャッターをあけ、掃除をすることがその一歩だと思う。中に入ってそこから通りをみると、そこがどんな場所だったのかをその場所が教えてくれる。そして、掃除をしていると、いろんな人が懐かしがって声をかけてくれる。昔話をしてくれる。手伝うよって言ってくれるお向かいのおばちゃんもいた。
それだけでも十分に価値がある。

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まあ、綺麗にしてもそこは流石に数十年使われていなかった空き店舗で、お世辞にも綺麗とは言えない。しかし、私たちがするのはそこまでで、あとは出店者さんたちがそれぞれ工夫を凝らしてお店へと変貌させていただく、というのが今回の趣旨だ。

もっとも難解な空き店舗を使ってくれたのは2人の女性。ネット販売を基本にママ目線で身体に優しい食品や雑貨を展開している。

この2人がまあすごい。内見した時は「別の場所で・・・」と言われるかなと思った。むしろ促した。しかし、「この立地いいよね。こうやったらできそうだよね。」と前向き。話はポンポンと進み、事前の準備から段取り、そして仕上がりは実に見事だった。空き店舗でもすぐにお店ってやれるんだと感じさせ、寧ろ前からここにあったかのような。そう感じるほどのクオリティ。大野にこれまでなかったママ目線の商品を売るこのお店はイベント期間中一番の来客数だったんじゃないのかと思う。

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そして、なんとこのお店は今、この五番商店街にお店を構えた。
彼女たちのフットワークの軽さに本当に感心する。
こっちもお店やってみようかな〜って気にさせるくらい軽快。
営業形態もママらしく平日のお昼をメインとしている。ママ世代に向けた新しい人の流れを生むお店、それもすごくいい。
五番商店街に子連れママがやってくる流れが生まれる。一歩理想の商店街に近づいた。このイベントを、やってよかったと思える好事例。

以下はイベント後に、2人にお話を聞いた記事です。

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ネットから実店舗へ。ここから始まるママと子どもにも優しい理想の商店街。

「もともとお店を持つつもりはなかったんです。」if-plantは大野で子ども服や自然食品などを扱うネットショップ。 昔からものを作ることが好きな大坪さんは、リメイクジーパンや、ウェディングドレス、ハーブティーやベビー石鹸など、たくさんの商品を手作りし、教室も行なっている。一昨年からは、東京でwebの仕事をしていた同級生の安井さんがUターン。ネットショップを基本に一緒に活動している。

 なぜこのイベントに出店しようと思ったのか?それは、空き店舗を丸ごと使えるということ。2人が挑戦した空き店舗は、数十年もシャッターを開けていなかった店舗。準備中には当時を懐かしみ、声をかけられることもあった。センスのよい装飾と、子どもをもつお二人のママ目線の素敵な商品によって、空き店舗はずっとここにあったかのようなお店に蘇り、たくさんの人が訪れるお店となった。

 11月、今まで縁のなかったこの商店街に2人はなんと実店舗を構えた。イベント終わりから半月ほどでオープンという決断の早さに驚く。ネットショップでは出会えなかったおじいちゃんやおばあちゃんも訪れ、孫へのお土産を買っていく。世代を超えた交流が始まっている。

 これからの商店街への想いは、子どもが自由に遊べるような優しい商店街になっていくこと。子育てママの発想で商店街はどんどんと拓かれていく。if-plantはその大切な一歩となる。

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