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おまじないなんてかけないで。

キュンキュンしないけど、好きだったんよ〜

という私。

キュンキュンしないのに、好きって何?

と友人。

好きとか恋とか、とっくに忘れてしまったと思ってた。

好きでもない人と手繋いだり、キスしたり、
そんなことしてたら、好きとか忘れちゃってたから。

忘れちゃったと思ってたら、思い出した。




どうしてもデザートにティラミスが食べたかった私のわがままを聞いてくれた。

デートの最後に次のデート日を決めてくれた。

いま手繋ぎたいなぁってテレパシー飛ばしてみたら、あなたから手を伸ばしてきたり。

Spotifyの広告が好きだからって盛り上がったり。

モノマネもジョークも豆知識もたくさん。




どれもがおまじないみたいだったの。

好きを忘れた私をあったかく包み込むようなおまじない。

些細なことを好きになっていって、たぶんそんな小さなおまじないにかかって、もっともっと好きになっていくのが幸せだったな。




だからこそ、おまじないが解けてしまった時、なんだか寂しかったな、悲しかったな。

一緒にいて笑い合ってたのに、愛し合えなかったのは何でかな。




私はたぶん、おまじないはかけてないけれど…

うん、私が刻んだ野菜、煮込んだお肉、それ、ぜーんぶあなたの血となり肉となり一生呪ってあげるね!




ってのは嘘だよ。
人を呪えば穴2つらしいから。
もう右耳には3つ穴あいてるから十分だよ。
(2021年の12月には5つになってるよ)

とかクリープハイプの歌詞にありそうなこと言っとくね。

おまじないが解けたら、いろんなところ痛くなっちゃったんだ。


でもね、
昔の私は、痛かっても居たかったけれど、
今の私は、痛いからもう居たくない。


何度も何度も私の中にこみあげてくる怒りを、何度も何度も言葉にして浄化していくの。




小さな好きが、今度はおまじないじゃありませんように。

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