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最新戦法の事情 【居飛車編】(2020年10月号 豪華版)

どうも、あらきっぺです。

タイトルに記載している通り、相居飛車の将棋から最新戦法の事情を分析したいと思います。

なお、当記事の注意事項については、こちらをご覧くださいませ。


最新戦法の事情 居飛車編
(2020.9/1~9/30)


調査対象局は82局。それでは、戦型ごとに見て行きましょう。


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◆角換わり◆
~[△6二金・△8一飛型]に組ませない~

14局出現。8月と比較すると、出現率は28%→17.7%と急落しました。これはおそらく、先手番の腰掛け銀ではあまりアドバンテージが取れないからだと推察されます。

しかしながら、現環境において先手角換わりは有力な作戦だと筆者は考えています。なぜなら、この作戦が面白い指し方だと見ているからです。(第1図)

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図のように、[▲3八銀・▲4九金型]という配置で▲6六歩を突くのが、このところ注目を集めている作戦です。従来は▲6七歩型のまま▲4七銀と上がる手を優先していたので、新鮮味がありますね。

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後手は例によって[△6二金・△8一飛型]を作りたいので、△7三桂と跳ねるのが自然ですが、先手はそれを見て▲3五歩△同歩▲4五桂と動いて行きます。

この仕掛けを決行するために、先手は[▲3八銀・▲4九金・▲6六歩型]という組み方をしていたのですね。(第2図)

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この作戦の趣旨は、[△6二金・△8一飛型]を許さないことにあります。これに組まれると相手の守備力が高いので、先手はなかなか良さを求めることが出来ません。なので、その前にやっつけに行くほうが勝算が高いと踏んでいる訳ですね。

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ここで後手は銀の逃げ場が複数ありますが、最も危険なのは△2二銀と引く手です。これは▲7五歩△同歩▲2四歩△同歩▲同飛と進められると、次の▲7四歩△同銀▲6四飛という攻め筋が防ぎにくいので先手良しと言えます。後手は避けるほうが賢明でしょう。

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また、△3四銀とかわす手には▲5六角と打って銀をロックオンすれば、攻めが続きます。

という訳で、ここは△4四銀とかわすのが無難ですね。先手は▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛で歩を交換しますが、そこで△2二金と寄るのが大事な一手です。(第3図)

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ここに金を寄るのは抵抗感がありますが、後手はこの手を怠ると一潰しにされてしまうのです。奇妙な配置ですが、これがこの際の受けの形ですね。

なお、△2二金と寄らなければいけない理由については、以下の記事をご覧ください。本稿とは少し配置が異なりますが、意味するところは全く同義です。

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先手は2筋からの攻めにこだわるなら▲3四角ですが、現状では△3二玉と寄られて効果がありません。したがって、ここは▲4八金で自陣を整備しておくのが妥当なところでしょう。(途中図)

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さて、後手は一息つくことが出来たので、当初の予定通り[△6二金・△8一飛型]を目指したいですね。

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最新戦法の事情 【居飛車編】(2020年10月号 豪華版)

あらきっぺ

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元奨励会三段。「現代将棋を読み解く7つの理論」の著者。https://amzn.to/39cquK7 将棋の定跡や戦術、最先端の感覚を言語化することをテーマに記事を執筆しております。 あらきっぺの将棋ブログもご覧くださいますと嬉しいです。https://arakippe.com