見出し画像

「上乃裏CIRCUS」ロゴ開発のお話

上乃裏CIRCUSのロゴ開発・制作お願いをした、クリエイティブデザイナー「佐藤かつあき氏」に、ロゴ開発のお話をお伺いしました。インタビューの内容をご紹介します。

デザイナー・クリエイティブディレクター佐藤かつあきさん(株式会社かつあき 代表)



上乃裏CIRCUSのロゴ開発制作について


「上乃裏サーカス」の“団長”である荒木さんからロゴデザインのご依頼をいただいたとき、ネーミングは決まっていたものの「サーカス」の表記を英語にするか、或いはカタカナにするかといったことは、まだ決まっていませんでした。そもそもロゴというものは、デザインすれば終わりではありません。ロゴ自体がそのブランドを表現する顔となって機能していく必要がありますから、完成後にどう育てていくか。どう見せていくかまで見据えてデザインすることが大切です。

そうしたなかで荒木さんのやりたいことをうかがい、ポジティブな印象が残る方向性で行こうと決めました。「好奇心と未来創造を加速させるエンターテイメント空間」というコンセプトを聞いた時点でワクワクしましたし、熊本の地名としてブランド力を持つ「上乃裏」と、色とりどりの個々の挑戦が集まる場所を「CIRCUS(サーカス)」と表現するおもしろさ。これらを組み合わせた「上乃裏CIRCUS」というネーミングが、この空間でやりたいこととピッタリ当てはまっていて、すごく良いなと感じたからです。


今回は韓国在住のデザイナー、ハンさんとタッグを組んで制作しました。ハンさんはロゴデザイン専門のデザイナーで、ブリヂストンやZOFFといった大手日本企業の仕事を数多く手掛けていますし、日本語も話せます。なぜ彼との共作にしたかといえば、「上乃裏CIRCUS」は熊本という地域におけるコミュニティスペースですが、今後はインバウンドなどで世界中から多くの人が熊本を訪れるかもしれません。海外の方々が遊びに来てくださることを想定したとき、世界基準で見てもかっこいいロゴにしたい。ですから、日本人である私の視点だけではなく、韓国のデザイナーさんにも入ってもらうことで、より良いデザインになればと協力をお願いしました。

制作の進め方としては、ハンさんがデザインした「サーカス」という英字に合わせて、僕が「上乃裏」という漢字をデザインする。そうしたやり取りを繰り返しながら組み立てていき、完成した複数のデザイン案の中から荒木さんに選んでもらいました。

デザインについて説明すると、まず下部の「屋根」は、サーカスの大きなテントの下にいろんな個性を持った人たちが集まってくるイメージです。汎用性のあるシンプルさではなく、親しみやすくて可愛い方向に振って、少しだけ個性を持たせました。「少しだけ」というのは、この空間が持つ機能として、めちゃくちゃハッピーなイベントもあれば、ときには重たいテーマのイベントがあるかもしれません。そうした様々なシチュエーションにおいてこのロゴを目にしたとき、イベントや人の姿を思い浮べてもらいたいですし、かといって目立ちすぎてもいけない。ですから、あえて控えめに個性を表現しました。色も特定せずに白黒を使っていて、イベントに合わせてカラーを決めていくのも楽しいかなと思っています(ちなみに僕の“推し”はグリーンです)。

今後はこのロゴを通して「上乃裏CIRCUS」という空間の魅力が広く伝わっていけばと願っています。ポスターや会員カードのデザインに使うのはもちろん、ロゴ入りのTシャツやエプロンをスタッフが着用するとか、ロゴ入りのマグカップでドリンクを提供するとか。ゆくゆくはスターバックスのように、ロゴの入ったいろんなオリジナルグッズを作って販売もできたら嬉しいですね。ロゴがこれからどう機能していくか? 僕も楽しみにしています。

ロゴ展開バージョン


オープニングイベントで制作をしたロゴマークを活用した各ツール


会場のポスターデザイン


箸袋


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?