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方方(Fang Fang)さんの武漢日記に触発されて :12月24日

 昨日の三浦瑠麗さんの記事につづき、今日も大変素晴らしい記事を見つけたので記録しておく。それは、聖路加病院の坂本史衣さんによる、医療現場から見る新型コロナというYahooの記事だ。

 三浦さんは、主に制度面から医療崩壊に直面している病院や関係者の課題を浮き彫りにしたが、坂本さんは、まさに現場の眼で何が起こっているのか、を冷静に解き明かしてくれている。まず、春頃は重症でも軽症でも入院させていたが、9月以降は閣議決定に基づき、判断フローに従って必要と判断された方のみが入院しているので、病床の逼迫は軽症者をたくさん入院させているからではないことを明確にしている。

 そのうえで、今までに明らかになった事実として「新型コロナと診断された方のうち1.6%が重症化し、1%が死亡することが分かっています。」と述べている。従って、陽性者数が増えれば重傷者数も死亡者数も増える、という当然のことが起こっていることを指摘する。

ICU不足

 問題は、日本のICU病床数がOECD諸国の中でも少ないことだそうだ。掲載された図を見ると、トップのドイツは人口10万人あたり33.9あるのに対し、日本は5.2しかないことがわかる。新型コロナ以外でもICUは年中埋まっているそうで、そこにコロナの重傷者が来るというのが病院の現場の危機感なのだ。この点は昨日の三浦瑠麗さんも指摘しており、この半年間で政府・病院関係者が改善をしなければならなかった課題と指摘した。この点は個人ではなんともなるものではないが、政府、医療関係者の真摯な対応を望みたい。

個人が気をつけること

 この記事の中で特に重要なのは、「新型コロナの弱点はもう分かっている」という節である。多くの感染事例は、飛沫の飛びやすい状況、特に飲食の場面で起きている、のでそこに留意すれば良い、ということだ。かつて「接待を伴う飲食」のような場面がとりわけ取り上げられたが、坂本さんによれば、フードコートでの飲食やレストランでのランチ、からの感染も報告されているようだ。すなわち、社会で活動している若者が感染し、彼らが家庭に戻ったときに、親や老人が感染する、というのが典型的なルートのようだ。

 また、坂本さんは、「家の中で頻繁に手を洗ったり、買ってきたものの外装を消毒したり、帰ったら即お風呂に入ったり、着ていた服を洗濯するといったことは感染予防に貢献する度合いが低いので、手を抜いてよいと思います。また、ハイリスク群のいない家庭で頻繁に窓を開けて換気をしたり、環境を消毒するといったことも、それほど重要な感染対策ではないでしょう。」とも述べている。重要なのは、「飲食をしながら飛沫を飛ばさない。」ことである。誰もが心がけられることを、原則に従って留意すれば良い、というのは大変心強い。

 ほぼ毎日朝晩、私鉄・地下鉄を30分ほど乗り継いで通勤しているが、車内で会話する人も極めてすくなく、マスク着用率もほぼ100%なのでリスクは感じない。電車内がクラスターとなったという事例も少ないのではないだろうか。信頼できる専門家の指示に従い、個人ができることを実行しよう。

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