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10. WHEEL of FORTUNE/ オリジナルタロットカード解説



オリジナルタロット版のカードに込めた物語

『まだお前は戦車の騎士じゃないよー』

「これで大丈夫」と戦車の騎士の様に突き進もうとしていたら、またがったスフィンクスが僕の剣を奪って走り出してしまった。

「どこもっていくんだよー」

僕は怒って追いかけた。

まだ僕じゃダメだっていうのか?なんでだよ。
もう辛い過去を思い出したじゃないか、それで『自分を受け入れた』ってしたらダメなのかよ。

待ってよ、どこ行くんだよ。
僕をこれ以上追い詰めないでよ。

タロットカードにおける『運命の輪』の意味

タロットカード本来の意味に加えて、私版のオリジナルタロットの解釈も載せています。広義では同じ意味ですので、どちらを採用してもらっても構いません。ピンときたものを受け取ってください。

タロットカード本来の『運命の輪』の意味

正位置の意味
転換点、幸運の到来、チャンス、変化、結果、出会い、解決、定められた運命、結束
逆位置の意味
情勢の急激な悪化、別れ、すれ違い、降格、アクシデントの到来、解放

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

オリジナルタロット版『運命の輪』の意味

正位置の意味
転換点、チャンス、変化の時、自分を愛し始めた、エネルギーを自分に注ぐ
逆位置の意味
向き合うのを辞める、自己からの逃亡、エネルギーの浪費

これは私独自の解釈なので少し飛躍してる部分があります。

愚者が『自分を知ろう』と自分と向き合うことを決め、自分の中に飛び込んでいく旅です。その旅路の途中で、色んなことを思い出します。

過去を振り返りながら、その時の自分の心情を思い出した愚者。
これですべてを受け入れられた、自分を見つけることが出来たと先に進もうとします。実はそうでは無いんですね。『過去の自分の心情』を思い出すだけでは、ただの思い出話で終わったり、傷を少し癒しただけになってしまいます。

自己探求の旅の本番は、実はここからだと私は思って居ます。

確かに過去の辛い出来事を思い出すのは勇気がいることです。辛かった過去を思い出しながら進んできた愚者は、きっと追い詰められているでしょう。
辛かった事や悲しかった事、思い出すのは感情を二度感じる事になり、再びの苦しみの訪れと感じるかもしれません。
けれど、その時の辛さや悲しみの下には、自分にとって最も大事なものがあると私は考えます。だからその感情を癒し自己受容し、大事なものを見つける必要があるんです。

心理学的に言えば怒りは二次感情です。『怒り』の下にある感情が本当の感情なんです。何故怒ったのか、怒る事で何を主張したかったのか、それが判れば自分が大事にしている事が見えてきます。

過去の感情を思い出し、辛ければ癒すことをした先に見えてくる本当の自分。それを見つけることが『自分を見つける事』なんだと思います。

運命の輪が回り出したのは、自分と向き合う覚悟を決めた愚者に与えらた計らい。ここから先は愚者の心の中にいるものが具現化して現れ始めます。

ワンオラクルで「今私どのへん?」とこのカードを引いた方へ

「頑張れ!ここからだよ」とエールを贈りたいです。
こっからちょっとしんどいんですが、7枚先まで進めばだいぶ楽になってくると思うので、とりあえず『塔までの辛抱』と言いたいです。

仰る通り『塔』は崩壊ですよね。
確かに『塔』で起る出来事はそこそこの衝撃があり辛さを感じるでしょう。けれど、それは必要な出来事で最も大事な出来事ですから『塔』は怖くないですよ。ここまで来れてる事をまずは誇ってください。
自分のために、自分を知ろうと向き合い続けてる事、それは誰でも出来る行為ではありません。自分を知ろうとする行為は、自分を愛する行為で、愛を学んでいる最中なんです。

「何を偉そうに」と私の言葉を思うかもしれませんが、それでもいいです。
『愛してくれてありがとう』がきっとあなたに還ってきますから。

一つ前の隠者はこちら

2024年3月27日
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