04:THE EMPEROR/ オリジナルタロットカード解説
オリジナルタロット版のカードに込めた物語
何をやっても父と比べられる。
「さすがお父さんの子だね」
「お父さんゆずりだね」
僕が自分で考えて生み出したものなのに、どうして父が関係するんだろう。
なぜ僕自身の力で生み出したものだとしてくれないんだろう。
父は立派だ。僕もそうありたい。
でも、父と比べられたくない。僕は僕だ。
僕を認めてほしい。
これが僕の力だ。
僕だって出来るんだ、父の力など借りてないんだ。
カード『皇帝』の意味
タロットカード本来の意味に加えて、私版のオリジナルタロットの解釈も載せています。広義では同じ意味ですので、どちらを採用してもらっても構いません。
ピンときたものを受け取ってください。
タロットカード本来の『皇帝』の意味
オリジナルタロット版『皇帝』の意味
これは私独自の解釈なので少し飛躍してる部分があります。
愚者が『自分を知ろう』と自分と向き合うことを決め、自分の中に飛び込んでいく旅です。その旅路の途中で、色んなことを思い出します。
幼い愚者にとって父は憧れの的でしたが、年を重ねるにつれ「そうあるべき姿」とされ比較されてしまう存在でした。それは愚者にとっての皇帝は自身のプライドであり、比べられたくない大事なものでした。
お父さんのようになるんだね、お父さんを継ぐんだねと言われ続け、自分の人生は『そうあるべき』と考えるようになります。日本は特に明治時代まであった『家督相続』による考えが強く、男性に限らず子であれば家を継ぐものという根強い価値観が存在ます。
その価値観に関しては言及することは避けますが、それにより苦しむ人がいるのは確かです。親と子を比べることも多く、どちらの立場にとっても苦しみが伴うことも多々あると思います。
私のカードの愚者はとてもやさしい心持の存在です。純粋無垢で清らかであるがゆえに他人の価値観に敏感で傷つきやすく不安定になりがちです。
そんなやさしい愚者は自分の感情を抑えることで父の期待に応えようとしますが、世間一般の男性像とは異なる自分に苦しみます。
何をやっても父と比べられる、自分らしく表現したい想いが強くなり反発心も募っていく相手です。けれども父の価値観や父性、男性像に翻弄されながらも学び成長していくことで、自分を確立していくのです。
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2024年2月25日
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